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エピソード#4  患者等搬送事業者の役割~さまざまな連携により、救急救命士に引き継ぐ~


 自分たちが通院や入院などで対応する予定のご利用者様が、訪問した時に体調変化があり、急変する可能性があるため、救急要請をし、救急救命士に引き継ぐということもあります。
 
それだけ、ギリギリの体調で在宅生活をされている方が増えておられると感じます。
 
お迎えの時間より1時間半ほど前にご利用者様から「何時に来てくれるんだっけ?なんか体が変でおかしい、苦しい気がする」と電話がありました。

電話を受け、「なるべく早く行きますけど、苦しいのが続くなら、緊急ボタン(セコムなどに繋がる機械を持っている方)を押してくださいね」と利用者様に伝えました。
元々、車椅子のまま階段介助をする方で、私とスタッフさんで対応予定だったので、スケジュール調整をし、連絡を受けて30分以内の予定より1時間早くに訪問。
 
いつもなら、身支度をしてベッドに端座位になって待っていますがベッドで仰向けになっている。
声を掛けると、返事はあり。

「動けない」というため、手足が動くか、触られている感覚があるか、顔の動き、呂律は回っているかなどを確認。名前も生年月日も言えるが、質問から行動まで、わずかだけど遅い感じがある。
下腹部がかなり張っているが腹痛はない。尿が出ているのかよくわからない、と話される。

バイタルは、血圧はやや低めだが、大きな問題はなさそう。でも、起き上がらせて血圧が下がるかもしれない。そして、「言葉が出しにくい。言おうとしたことが出てこない」と話された。
 
元々、受診予定だったクリニックに電話し、担当医師に直接、報告ができた。報告して、医師から、救急搬送の指示があり、救急要請。

スタッフさんと役割分担し、スタッフさんは救急車の誘導、救急隊員がスムーズに動けるように自宅へ案内。看護師の私は救急隊員への引き継ぎ用紙に必要な情報を書き込み、利用者様の状態を確認しながら、動線確保と、持っていくものをまとめる。
 
救急隊員到着後は邪魔にならない位置にいて、質問に答えながら、わかる範囲で経過をお伝えし、引き継ぎをした。搬送先の病院が決まった時点で、クリニックの医師と担当ケアマネージャーに報告。

クリニックの医師からは、搬送先の病院の医師と直接話したと連絡をいただき、「救急要請してくれてありがとうございます」と言っていただけた。

約2時間後、ケアマネージャーさんから、「入院になりました」と連絡をいただいた。
入院が必要な状態だったということで、迅速に対応できて、よかったです。


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