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自分への許可②「光の元に出ていい」

こんにちは。
ライフストーリー インタビュアー/心理カウンセラーの 真中愛です。


前回の記事では、私の闇に対するあこがれと、闇を受け入れることを自分に禁止していた経緯と理由を書きました。


てことは、今まで光の下で生きてきたのでしょう、と思われるかもしれません。

実際に、そうなのかもしれません。

かもしれません、という言い方なのは、
光の下で生きてきた、という実感が私としてはほとんどないからです。


これはもう分かりやすいことなのですが。
「優等生」だった私は、学生時代には一貫して、学級委員やらなんとか委員長やら合唱祭のピアノ演奏やら文化祭の主役やらをやってきました。
その後の人生でも「優等生」とはおさらばしたいともがきつつ、よい同僚やよい彼女やよい娘やよい妻を結局はやってきました(そうでない部分も多分にありましたが。。)

そう、「優等生」という仮面が、どうしても外しきれない私。
そして「優等生」たるもの、光の当たる場所で生きるもの。
でも私は知っている。本当の私は、ぜんぜん優等生なんかではない。
嫉妬の塊だし劣等感や優越感にまみれているしズルもするし欲張りだし心で悪態ついてばっかだし闇に興味しんしんだし。
私は「フリだけ優等生」なの。その「フリ」がとびきり上手なだけなの。
本当の私は荒んだ心のダメ人間だから、光の元に出るような人間じゃないの。

光の下にいながらも、心ではずっとそう思ってきました。
光の下にいながらも、私の中身は真っ暗な罪悪感でいっぱいだったのです。


「闇」と「光」。
それぞれへの自分のスタンスを改めて見てみたら、あることに気がつきました。

「あこがれの闇には近づけない」
「光の下は私の場所ではない」

これってまさに、私の「居場所がない」感のルーツなんじゃないだろうか、と。

仮面をつけているがゆえにずっと光の下にいたけれど、本来は光の下にいるような人間じゃないと思っていた。
闇への興味とあこがれが募るばかりだったけれど、受け入れられる器などないちっぽけな人間だと思っていた。
その両方を抱えて生きていたから、どこへ行っても、なにをしても、誰と一緒にいても、どこかでずっと「場違い感」を抱えていたのかもしれない。


だとすれば。
「闇を受け入れていい」という許可を出したのと同じように、
「光の元に出ていい」という許可も、自分に出したらいいんじゃないだろうか。
仮面のない、本来の私のままで。
そうすれば、「居場所がない」が溶けてゆくかもしれない。

個人的に抱いていることばのニュアンスの違いになるけれど、
仮面をつけて、「光の下にいる」。
そのままの私で、「光の元に出る」。
そんなイメージがしっくりくるので、「光の元に出ていい」と、ちょっと表現を分けて使うことにします。


「仮面がなくたって、いいんだよ」
「仮面のない私のままでも、光の元に出ていいんだよ」
そう自分に許可を出してあげました。
仮面やらなにやらいろいろなものを捨て去って身軽になった自分が、そっと明るい場所へ踏み出していくイメージが浮かんできました。
すると、胸のあたりにあたたかな感触のよろこびを感じるとともに、思いもよらなかったアイディアが降ってきました。

それは、
「そもそも仮面仮面って、本当に仮面なの?」
という、本当にそもそも論でした。笑


誰にでも分け隔てなく優しく気遣える私。
笑顔を絶やさずその場の雰囲気を良くしようとする私。
進んで前に立ってみんなを引っ張っていく私。
あれもこれもと一手に引き受けて、てきぱきとクオリティ高くこなす私。

そのすべては「優等生仮面のなせる業」だと思っていました。
そのすべては「優等生のフリ」で、評価が欲しいだけの、愛を与えてほしいだけの、計算高くてなんてイヤな人間、くらいに思っていました。
でも本来の自分にできないことが、果たして「フリ」としてできるだろうか?
ということは、「フリ」だと思っていたものは、実は「フリ」ではなかったのでは?
「仮面」だと思っていたものも、本来の私の一部分なのでは?


そうか、これが「受け取る」ということなのかもしれないな。

自分の欲を満たすための「フリ」なんかではなく、まぎれもない私の長所や才能だったんだ。
「仮面」なんかではなく私の素顔だったからこそ、たくさんの人が好意や感謝を伝えてくれたんだ。


「闇」も「光」も、「仮面」も「素顔」も。
本当にはその違いや境目はなくて、すべてが表裏一体であり、ひとつであり。
自分であろうとすれば、自分のそのままをただ受け取れば、自然とそこに向かってゆくことができるんだろう。
生きていくうえで心や身体を動きにくくしているあれこれを、そのままの自分が溶かしていってくれるんだろう。


■真中 愛【ライフストーリー インタビュー/カウンセリング】

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