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新春_日本語教師アイディア塾塾長【日記前編】_「生活者」の要望に応えていく日本語支援を考える ~ 30年のボランティア活動を通じて私が得たもの ~

エルロン 日本語教師アイディア塾
塾長の竹丸です。

日本語教師アイディア塾#33は、
新春特別企画として、

「生活者」の要望に応えていく
日本語支援を考える と題し、

地元松本市の日本語ボランティア活動に
30年間携わり、その知見を活かし、
現在、
松本市の生活者としての外国人のための
地域日本語教育コーディネーター、

および、

長野県の地域日本語教育の体制づくり事業
総括コーディネーターの
佐藤佳子さん を

スペシャルスピーカーにお迎えしての会でした。


この会に53名の日本語教師の方が参加されました。

参加された方々は、
初めて聞くお話しの内容に、
「日本語教育の仕組みが新しく変わっていく・・」
そんな印象を持たれたのではないでしょうか。

さて、
現在、日本語教育全体でどれくらいの
国家予算が組まれているかご存じですか?

令和5年度の予算額は、約17億です。
6年度の予算要求は、約20億超です。
ちょっと、びっくりしますよね。

このお金で日本語教師の収入を上げて欲しい・・
つい、そう思ってしまいがちですが、

国家予算を、個人の日本語教師が
直接もらうことはできません。

しかし、
日本語教師としてどんな関わり方をすればよいか、
それを知っていれば、話は違ってきます。

それが、ボランティアの方であっても、です。

今回は、初めて聞く情報が満載でした。

まず、
日本語教育に関する国家予算がどのように使われるのか
少しお話ししますと、

国の日本語教育の推進プランに基づいて、
具体的にそれを推進しようとする都道府県、市町の
行政庁が、

実施計画を作成して、申請を行うことで
その予算が地域行政に降りてくることになっています。

日本語教育に関する国家予算は、
「外国人等に対する日本語教育の推進」
のために使われるのであって、
具体的な項目でいうと、次の2つです。

「外国人等に対する日本語教育の推進」の2本柱

ゲストスピーカーの佐藤佳子さんは、
1の細部項目である

①外国⼈材の受⼊れ・共⽣のための
  地域⽇本語教育の推進

②生活者としての外国人のための
  特定のニーズに対応した日本語教育事業

に関わり、県や市が予算を取得し、体制づくりができるよう、

いわば、行政を動きやすくするためのサポートを
生活者の日本語教育の経験者、専門家として行っているのです。

体制づくり事業の中では、

などの課題を解消していくことが必要になります。

佐藤さんは、生活者としての外国人の日本語教育の特徴について、

「日本語を話せるようになるだけでは、幸せに暮らせるようにはならない。

話せるようになった後に、
どう関わっていくのか総合的に考える体制づくりが必要です。」

とお話になり、

そのことを30年のボランティア活動で
身をもって知ったとおっしゃっていました。

ボランティアという役割、そしてそこで得た知見を
行政が頼りにしているのであれば、

ボランティアで活躍してきたいという
日本語教師の役割や価値も、進化していくことでしょう!!

現在、佐藤さんには、
松本市の地域の日本語教育に関する業務に加え、
松本市行政との会議や書類作成業務等に関しての報酬額が

1時間あたり 4,200 円となっているそうです。

また、

長野県でも、地域日本語教育の体制づくり事業
総括コーディネーターとしての業務にも、
長野県で決めた同額の報酬が支払われています。

つまり、

「外国人等に対する日本語教育の推進」という、
都道府県市の地域体制づくりのアクションに
国家予算が使われる。

日本語教師もこの地域体制づくりに関わることで、
間接的に日本語教師に支払われるということになります。

では、

地域の日本語教育の体制づくりを支える佐藤さん以外の
日本語教師、そして日本語ボランティアの方々の報酬は、
どのようになっているのでしょう。

また、

これからの生活者(学習者)の日本語教育について
今後、どんなことが求められ、
関わるために何をすればよいのかについて、

佐藤佳子さんのお話しを交えてお伝えしたいと思います。

最後までお読みくださりありがとうございました。

本日の参考資料を添付します。
(P3~5をご覧ください。)

https://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkashingikai/kokugo/nihongo/nihongo_121/pdf/93944701_14.pdf


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