ぬればやまのちいさなにんじゃ(小学1年生男児に読み聞かせた絵本を紹介)No.61
かこさとし(著) 童心社
かたき討ちをするお話。
家族を鬼に殺されたからすの子が、天狗の下で修業し、力をつけ、鬼を退治するストーリーです。
天狗の下での修行が、伸びてくるタケノコを毎日飛び越えたり、縄で縛って木にぶら下げた岩に鼻でぶつかっていったり、右手で投げた石を左手で投げた石で割ったりと、子供心なら出来そうで出来なさそうな修行が描かれていて、それだけでワクワクします。
天狗の下で修業を終え、鬼に向かっていきますが、戦いのシーンはちょっとエグイ描写もあります。
普通の絵本なら「ちょっとキズを負った」程度の表現ですが、この本は「どこをどうケガして、あるいはどういうピンチを迎えて、どう対処したか」の「どう対処したか」が、肉体の再生不可能だよ…と思ってしまう程の対処方法になっていて、昭和っぽい描写だなと思いながら読み聞かせていました。
また、最初の設定(鬼に家族を殺された子がオニを退治する)も、何となく最近流行の鬼滅の刃に通ずるものがあるなと思ったり。
この本は童心社から出版されたものですが、現在は復刊ドットコムという所から出版されています。復刊ドットコム、投票で人気が高くなると復刊されるシステムになっているようで、この本は人気が高かったのだと気づきました。絵本の紹介をしながら、本に関する色々なサービスを知る事が出来て、嬉しいです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?