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BOOK/MOVIE

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#毎日

理解がほしいなら表現しなきゃだめだ

理解がほしいなら表現しなきゃだめだ

大人というものはどんなに苦労が多くても、自分のほうから人を愛していける人間になることなんだと思います。
(いわさきちひろ ラブレター)

「おとな」になるっていうことは、自分に必要な愛は、自分でとってきつつ、ちゃんと自分から愛を注ぐ対象を見つけ、そこに必要な愛を注いで、細々とでも、それを、循環して続けていけるっていうことだ。
おとなになるって、やっぱりすごいことなんだ!(山田ズーニー 理解とい

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炭酸水とトマト、とろろ昆布

健全な時間に目が覚めて、ちょっとだけ家事をして、もう暑くなっている土曜日の朝、空いている電車で移動する。蔦屋書店で松井玲奈さんの新刊「カモフラージュ」を読んだ。短編集の最後に収められている「拭っても、拭っても」のなかの台詞が残っている。
“好きだった時間が長い分、その人が自分の体に染み付くんですよ。好きなもの、苦手なものもそうだけど。その積み重ねで俺たちは生きてるんだと思うんですよね。”
別に恋人

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物語との境目をさまよう

物語との境目をさまよう

昨日の日記。
情報の波に流されて溺れそうになる。今もうスマホを見たくない、ぼうっと光る画面を感じるのさえ嫌。「仕事」の定義ってなんだろう。結局、届けた人にきちんと届いたことを感じたいのか。明らかにキャパオーバーで、でも抱えるしかなくて、(本当の本当はそういうこともないのだろうけど)もっとできるようになりたい、余裕を持ちたいってただ思う。認めてほしいのか、感謝されたいのか、人のためだって言いながら自

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人生なんてぜんぶかんちがい

人生なんてぜんぶかんちがい

みみばしる
って言葉をきいて、何を思い浮かべる?
ほとんど事前情報を入れずに観に行った舞台、石崎ひゅーいさんが音楽監督をつとめ、ワタナベシンゴ(THE BOYS&GIRLS)さんが舞台上で生演奏する音に、声に、すべてを持っていかれた。
松居大悟監督の描く、”受信者だったリスナーが主役になる”境界線を越える舞台。演技経験不問のオーディションから選ばれた出演者たち。

「人生なんてぜんぶかんちがい、聞

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なんでもない日の花束

なんでもない日の花束

”恋人がなんでもない日に買ってきてくれたおみやげ。何がうれしい?”

さえりさんの新刊「やわらかい明日をつくるノート 想像がふくらむ102の質問」のなかの1問だ。ティファニーブルーに近い表紙の、ぱらぱらとめくりやすい書き込み式の本。私はどちらかというと、自分が書き込むというよりは、さえりさんの回答が読みたくて買った。さえりさんの書く、やわらかくてあたたかい文章にふれるのが好き。

すぐに部屋のなか

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