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映画マイ・インターンを見て

※前置きが長いです※
先日、ようやくNetflixを契約する気になって、アプリを入れてみた。
今まで、本当にエンタメに課金してこなかった。エンタメだけじゃなく、ネット系も。
Liveも行かないし音楽アプリも持ってないし、CDも買わない。映画は本当にたまに。漫画は好きだけど基本買わない。アプリもない。アニメをずっとみてたけどこの5年テレビのない生活を送っている。本は気まぐれで本屋で買うかAmazonで中古を買う。でも電子書籍は絶対買わない。

去年は丸1年自分のスマホすら持ってなかったから、Wi-Fiもなくて、無料のYouTubeすら見れなかった。でも別に困らない。

だから、エンタメでネットでしかもサブスクなNetflixに契約するなんて絶対ありえなかった。
だけど先日の夜、妹がSHERLOCKのドラマを観てるのを見て、あ、私も観たい。と思って物凄く単純だけど契約することにした。
元々妹が契約してたプランをアップグレードして、シェアする形でNetflixを入れる。
毎日1本見ても一生見切れない映画とかアニメとかドラマとかを、これからは自由に観れるのかと思うと、ほぼワンコインでこのコスパはすっごいなーーと思った。
逆に、1本で2000円する映画館、さすがに高すぎん?と思った。

記念すべき1本目

長くなったが本題。早速休日に観た記念すべき1本目はマイ・インターン
正直この手の映画はあんまり見ない。
じゃあ何なら観るかと言われたらそれも難しいけど…。
プラダを着た悪魔を、妹が観てたのを横聞きしたことがあるけど、中途半端に観たからか何が名作なのか全く分からなかった。
だからマイ・インターンも観てこなかったけど、今うちの会社にマイ・インターン様がいるので、やっぱ知っておいた方がいいかと思って観てみた。

すると、ベタな展開だけど、かなり通じるというか共感するものと、憧れる部分があって、思っていたよりずっと面白かった。
ストーリーがわかりやすいからか、すごく入りやすかったのもある。

仕事ができないと思われたくないの-ベッキー

一番共感したのは、ジュールズの部下ベッキーだった。
彼女の机はいつも書類やらサンプルやらで山積みで、いつMacに傷をつけるか、いつ重要書類が紛失するかでヒヤヒヤする。
ファッションの会社なのにシャツも半分出てるし、髪もボサボサ。
でもいつも物凄く真剣で、パソコンにかじりついている。一生懸命だ。めちゃくちゃ。

でも、側から見ていてもわかる。要領の悪さ。
求められていることに的確に答えられない。
それを自覚してるからもっと頑張らなきゃと意地になる。
きっと自尊心はガタガタだけど、ジュールズの直属としてジュールズに尽くすことで自分を保っている。
すると、どういうわけか、数日前にきた、パソコンの起動もろくにできない老人が昇格して自分の隣に来ている。
自分は9ヶ月も試行錯誤してるのに、ちっとも褒められもしない。悪循環ばかり。
思わず職場で泣いてしまうベッキー。
「仕事中に泣く女なんて大っ嫌いだったのに」
泣きながら、抑えられなくなるベッキー。

周りが宥めて、一旦落ち着いて整理しよう、そしたらもっと楽になるよと声をかけるけど、
「仕事ができない奴だと思われたくないの。」と目を潤ませて言う。
「1人じゃまともに仕事ができなくて、アシスタントが必要だなんて思われたくない」

あーーーー。わかる。物凄くわかるよベッキーーーー。
まぁベッキーは実際優秀なので、そんなに泣くことないよと思うけど、
圧倒的なスピードで信頼を構築していくベンを見ていると戦力外通告された気にもなる。
それに対して、まぁそういうもんか。とは思えずに、自分の不甲斐なさとか、意地とかプライドが湧き起こって「仕事ができないやつだと思われたくない」と言ってしまう。
本来仕事って、誰かに出来るやつだと思われるためにすることじゃないけど、そしてきっと彼女もそれはわかってるけど、本音の叫びがそこで出たんだろう。
私もそうだ。いつも周りの動きにテンパって、自分のペースで仕事をしたいなんて思いながらも、周りにできない奴だと思われたくなくて、必死でついていこうとする。そして疲弊してもっと悪循環に陥る。
そこでベンのような新入りが要領良く成果を出していくのを見てさらにへこむ。
私だってこんなに頑張ってるのに。
実際は、仕事には頑張ってるかどうかは関係ないんだけど。
ベッキーはものすごく、親近感のわくキャラクターだった。

どうしていつもいい言葉を言えるの?-ジュールズ

お酒の飲み過ぎで吐いてしまったジュールズに対してベンが慰めたときに出てくる一言。
ジュールズは、経営者であり母であり妻であり成功者である。
5年分の計画を9ヶ月でやってのけたし、それにおごることなく、自社のサービスを確認しては、改善のために現場に足を運ぶ。大きなビジョンも細部も大事にするこだわりが強く素晴らしい経営者だ。

しかし一方で、それで全てがうまくいく訳ではなく、その細やかさが仇となって会議には遅刻するし、ママ友からは白い目で見られるし、自分のために家庭に入ってくれた夫との心の距離も開いていく。そして、うまくいっているはずの経営でさえ、他のCEOを雇い入れては、と社員から言われる。
その間も、日々事業のトラブルは頻発していて、本当に息つく間もない生活を送っている。彼女だけ、1日が24時間ではないようにすら感じる。
そんな彼女は、言葉がちょっとストレートすぎたり、あんまり配慮がない瞬間も正直ある。(でもできるだけ気をつけてるんだと思う。酔ったときはもっと酷かった。笑)
対して、ベンは、40年電話帳の会社を勤め上げ、朝は公園で太極拳をし、孫に会ったり誰かの葬式へ行ったりという穏やかな生活を送る。そしてインターンになって忙しくなってからも、彼の根底にある穏やかさや安定さは変わらない。彼の周りだけ時間がゆっくりすすむ。そんな彼だから、いつも適切な時に適切な言葉がけをし、時には黙り、聞かなかったことにもする。

「どうしていつもいい言葉を言えるの?」
「正しい時に正しい行動」
「すごすぎる」

これにも激しく共感する。常に安定していて、常に何が大事かわかっていて、常にそれを大事にできる。適切な言葉がけや行動ができる。これは本当にすごいことで、できる人は滅多にいないと思う。ジュールズが思わず信頼してしまうのもわかる。
ベンのような、真の強さというか、誠実さというか、安定感というか。ものすごく憧れる。

シニアインターンの仕事

この映画は、本当にキャラクターたちが魅力的で面白かった。
一方で、ちょっと、インターンの仕事しょぼくない?と思っている自分がいる。笑
ベンは、その誠実さですぐに信頼を獲得し、良き運転手良きベビーシッター良き相談相手になっていくけれど、
日中やっていることはと言えば、荷物を片付けたり、送り迎えをしたり、同僚の恋バナか引越しの相談に乗ったり。かと思ったらマッサージされたり。
一番意味不明だったのは、「母親に誤送信してしまったメールを、家宅侵入してPCから削除せよ」というものである。
あの状況でどうやって捕まらんかったん?ってのもあるし、ベンの信条である「正しいと思ったら即行動」を表すなら、もっと仕事として成果を出すみたいなのあったでしょ、と思う。
あのシーンは正直、本当に謎だ。

でも顧客の行動分析のレポートを頼まれてすぐ出してたし、仕事はきっと描かれている以上にできるんだろう。
そして、レポート提出時にもベッキーへの気配りを忘れないし、同僚とプライベートの話をするくらい誰にでもフラットでいられるのはやっぱりすごいことだと思う。


まとめ

マイインターンを観て、親近感と共感と憧れがいっぱい出てきた。この映画は、キャラクターたちが本当に魅力的だなと思った。
葛藤しながらもブルドーザーのように突っ走るジュールズ、そこに許されない罪を抱えながらも同じく葛藤し、支えたいと思い直す夫。ジュールズに認められたくて頑張る若いベッキー。若くお調子者な同僚たち。そして安定して柔和、フラット、誠実とどこまでも人間として強いベン。
ベンの素晴らしさが鼻にかかるようなものではなく、安心して身を委ねたくなるようなものである一方で、ジュールズの強さが、時に垣間見える弱さとのコントラストでより鮮やかになる、この激しさ。
同じ映画の中でこんなにもスピード感の違う2人が、こんなに噛み合うのが面白い。
私的には、ベンの活躍が、もっと精神的なものだけでなく、仕事の成果として見えていたのならば、よりこの映画に入り込めたと感じるけれども、
まぁそもそもシニアインターンには仕事の成果はあまり求めてなかったのかも。(だとするとベッキーが不憫だけど…)

普段観ないタイプの映画も、たまにはいいなと思った休日だったとさ。
ちなみに次はプリティーウーマンを観たかったけど、残念ながらNetflixにはなかった…涙
今はNARUTOを全話見返してるので、ちょっと自分にも修行を課さないとな…とか思ってる。

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