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日本に来たことがないイタリア人に聞いた日本の印象

今年の5月から6月にかけて、10泊11日の地中海&エーゲ海クルーズと、イタリア周遊に行ってきた。

これまでの記事は、こちら。

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ローマからサレルノへ

ローマから新幹線で2時間の南イタリアのサレルノへ。

ローマ・テルミニ駅

ローマのテルミニ駅の2階には、新しくできたらしいイータリーがあった。

電車を待つ人が、ここで一休みしていく。

マリトッツォ

イタリア人にとっての日本

私は、Hellotalkという語学交換アプリで知り合ったイタリア人男性と、週1回の語学交換レッスンをしていたことがある。最初のスカイプで、彼は日本の印象についてこう言った。

「日本って、電車が時間通りに来るんでしょ?」

最初は、彼が何のことを言ってるのかわからなかった。彼は30歳くらいで、日本に来たことはない。日本について詳しいわけではない彼が、日本の印象としてまず挙げたのが、「日本は電車が時間通りに来る」ということだった。

その後、イタリアを実際に旅してみてわかったことだけど、イタリアは、ほんとに電車が時間通りに来ない。というか、私たちが5回くらい乗った経験では、一度として時間通りに来なかった。「日本は電車が時間通りに来る」という、日本ではごく当たり前のことが、彼にとっていかに驚きであるかようやくわかった。

フレッチャロッサ(イタリアの新幹線)では軽食と水がもらえる

この新幹線も、30分くらい遅れて到着した。しかも、どのプラットホームに到着するかは直前までわからないので、早めにホームに行くこともできない。だから、いつも電光掲示板の前にはたくさんの人がいて、自分の電車の到着ホームが表示されるのを今か今かと待っている。

そして、自分の電車が来るホームがわかればそれで安心ではない。自分の予約している座席のある号車がどこに止まるのか、わからないのだ。日本だと、自分の座席が8号車なら、8号車が止まる位置がホームに表示されているので、そこに行って待っておけばいい。

でもイタリアでは、電車が止まるまでわからない。見当違いな場所に立ってしまっていた場合、そこから重い荷物を抱えて猛ダッシュで自分の号車に急がねばならない。日本の新幹線って、なんて素晴らしいんだろうと改めて思った。

ちなみに、2時間の新幹線で、席はビジネスクラスをネットで予約し、一人6,000円くらいだった。日本の新幹線よりスピードは遅いけど、2時間で6,000円なら日本の半額。今や、日本は何でも安い国だけど、数少ない「高いもの」が高速鉄道料金である。

欲を言えば、こういうの要らないから、チケットがもっと安いと助かる。何か食べたかったら自分で好きなもの買うし。

サレルノ

サレルノは、南イタリアの港町。ヨーロッパ最古の医学校があった場所として有名で、古い歴史がある。

私たちは、サレルノ自体に目的があるというよりは、アマルフィ海岸やポンペイに行くのに便利だということで選んだ拠点。ここに3泊した。

ローマやナポリのように混雑していないし、民泊の写真を撮り忘れたけど、1泊12,000円くらいと格安なのにキッチンも洗濯機もあり、清潔で過ごしやすかった。

忘れられないシーフードサラダ

サレルノのお勧めレストランを、宿のオーナーさんにいくつか聞いた。オーナーさんは、お勧めのレストランに加えて、高いのに不味いという「行ってはいけないレストラン」も親切に教えてくれた。

オーナーさんお勧めのレストランで、夕食。

レストランのすぐ前の海沿いの並木道

夫のマイクが、シーフードサラダを頼んだ。普通、「シーフードサラダ」と言えば、「レタスがメインでシーフードがちょこっと乗っている」という料理を思い浮かべると思う。

でも、ここサレルノのシーフードサラダは逆だった。「シーフードがメインで、レタスがちょこっと」というお皿だった。新鮮なタコ、エビ、貝がたっぷりお皿に盛られ、サラダはと言えば、小さいレタスの葉が2枚くらい隅の方に乗っているだけだった。

夫はこのシーフードサラダが気に入りすぎて、あっという間に食べてしまい、写真を撮る暇もなかった。未だに「あのシーフードサラダは生涯で一番美味しかった。またあの料理を食べるためだけにあのサレルノに戻りたい」と言っていた。

これはイカ
パエリア

ポンペイ

翌日は、火山の爆発で一瞬にして消えた、イタリアのポンペイ遺跡へ。

ポンペイ「遺跡」と言っても、ポンペイは建造物ではなく「街」である。なので、めちゃくちゃ広い。

こういう広大な場所は、ガイドさんに説明してもらいながら効率よく回るに限る。なので、私たちは「考古学者とめぐるポンペイツアー」というものを予約した。

ガイドはイタリア人の女性考古学者さんで、20人くらいのグループで各所を回った。

が・・・ガイドさんの話す英語はイタリア語訛りが強烈すぎて、2割くらいしか聞き取れなかった。夫のマイクが言うには、アメリカ人の彼でもかなり集中しないと、聞き取りにくいレベルの訛りだったらしい。だから「ごめんね、本当だったら君に説明してあげたいところだけど、自分が理解するので精一杯だ」と言ってた。

↑数少ない聞き取れた情報では、この道の石の間に白い石が埋め込まれているのは、月の光を反射して夜道が見えやすくするための工夫だったそう。

ここも聞き取れた部分!男性のアレをかたどった標識は、売春宿のサイン

考古学者さんの話はめちゃ面白いし、一般のツアーでは行かないような穴場とか、専門家視点の面白い小ネタとかをこれでもかというほど紹介してくれた。

馬車が通った部分がへんこんでいるそう

「普通のガイドさんはみんなあの場所に行くんだけど、あそこは混雑してるし、正直たいしたことないの。でも、私はもっといい場所を知ってるから!」といろんな場所に案内してくれた。そういう時の英語はわかるのだけど、肝心の遺跡の説明がよくわからない。(苦笑)

「ああ、この人の話が全部わかったら、どれだけ楽しいだろう・・・!」というツアーだったけど、私のリスニング力が残念なせいで、そのほんの一部分しか楽しめなかった。もっと「訛り聞き取り力」が向上したら、ぜひリベンジしたい。

私はクルーズ船で風邪を引いて以来、1週間ほどずっと微熱や体のだるさを感じながら何とかごまかして旅をしていたのだけど、このポンペイからの帰り道の電車の中で、憑き物が取れたように、突如体調が良くなった。電車に乗りながら、「あ、治った。今」とはっきりわかる感じだった。あれは一体何だったんだろう。

というわけで、今日はここまで!

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