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脳の最盛期は45歳〜55歳!大人世代に最適の英語勉強法

突然ですが・・・

私は、高校の生物とか、地理とか歴史とか政治経済とかの授業が、ほんとにつまらなくてキライでした。大学の美術史や哲学の講義も全然おもしろくなくて、今は全く記憶に残っていません。

でも、今の年齢(47歳)になって思うのは、「ああ、今だったらあの高校や大学の授業、受けてみたいのにな〜。楽しいだろうな〜」ってことです。

あなたも、そう思ったことはないでしょうか?


10代や20代の頃は全く楽しく思えなかったことが楽しいと思えるようになり、40代、50代、それ以降になって、英語などの外国語はもちろん、歴史や世界情勢を勉強したくなった人、いませんか?

私も、昔はまっっっっったく興味なかった歴史も、地理も、政治も、世界情勢も、もっと知りたいことだらけです。

実はこの現象って、私たちの脳の仕組みと関係しているそうなんです。


■年齢を重ねても、記憶力は衰えない

「若い頃と比べて、記憶力が衰えた」と感じている方は、多いと思います。私にメールをくださる方も、ほんとに多くの中高年の方が

「若い頃のように覚えられない・・・」
「何度見ても単語が暗記できない・・・」

と嘆かれています。


もう、若い頃のような記憶力はなくなってしまった・・・と、あなたもきっと当たり前のように思っていますよね?

でも、年齢を重ねても、記憶力は衰えないそうです。それどころか、脳は一生成長し続けるそうです!

若い頃と比べて記憶力が落ちたなと感じるのは、実は「脳の仕組みが変わったのに、古い仕組みのままでやろうとしているから」だそうなんです。


■子供の脳は、「丸暗記」が得意

子供って、絵本の丸暗記が得意じゃないですか。それに、どうでもいいことをびっくりするほど覚えています。逆に、親が子供に覚えてほしい「役に立つこと」「大切なこと」はなかなか覚えてくれなかったりします。(笑)

このように、子供が「無意味な記憶」が得意なのは、脳が"未発達"だからなんだそうです。

子供は、大人と比べて人生経験が少ないし、思考力が劣っています。つまり、「覚えて意味があることかどうか」「重要な情報なのかどうか」という、適切な判断ができません。

だから、その未熟な脳の弱点を「丸暗記力」で補っているわけです。


■大人の脳は、「意味記憶」が得意

でも、大人になると「丸暗記」力は衰えていきます。その代わり、すでに人生のなかで蓄積した、さまざまな経験と新しい知識とをネットワークでつなぎ合わせて覚えることが得意になっていきます。

脳が成熟した結果、

・自分が強く興味を惹かれること
・強く印象に残ったエピソード
・過去の体験と強く結びついていること

こういったことを優先して記憶し、逆に、そうではない情報は「重要ではない」と判断して、覚えないように脳が働くようになります。

つまり、「自分にとって意味がある(と脳が判断する)こと」の記憶が得意になっていくのです。


そして、大人の脳は「面白がる」ことが得意なんだそうです。いろんなことに興味が出てきて、語学もやってみたい、歴史も学んでみたい、と思うようになる人が多いです。

語学、歴史、地理などの勉強が必要な「通訳案内士(通訳ガイド)」の資格に挑戦するのは中高年の方が多いのも、頷けますよね。

わたしたちの脳は、年齢を重ねるほどに学びが楽しくなり、勉強意欲が増すようにできているのです。「あの高校のつまらなかった授業、今だったら、きっと楽しいだろうな」と思うように。


■脳の最盛期は45歳から55歳

確かに、脳細胞の数は加齢でだんだんと減っていきます。かと言って、脳細胞が多い赤ちゃんの方がわたしたち大人より賢いかというと、そんなことないですよね。重要なのは、脳細胞の「数」ではなく「質」です。

子供の脳から大人の脳に切り替わるのが、だいたい30歳くらいなんだそうです。そして脳のピークは30代〜50代、なかでも45歳〜55歳は脳の最盛期だそうです!

でも、55歳を越えたら衰えるというわけではなく、80歳の人の脳も、訓練で発達したという研究結果もあるそう。


でも、大人になってから仕事や家事の毎日同じルーチンの繰り返しで、せっかく脳が最盛期を迎えているのに勉強しないでいたら、脳は衰えていく一方です。

総務省の調査によると、日本の社会人の1日の平均勉強時間は、なんと「6分」だそうです。Σ(꒪ꇴ꒪;|||)


■大人の英単語記憶法

ここまで読んでいただいておわかりだと思いますが、「単語が覚えられない!」と嘆いている大人は、学生時代と同じようにゴリゴリ丸暗記しようとしているからです。

脳の仕組みが変わったのに、古いやり方のままで単語を覚えようとしても、もううまくいかないわけですね。

丸暗記は、(よほど暗記が得意な人でない限り)私たちのような大人にはもう通用しません。「丸暗記」ではなく「意味記憶」を心がけましょう。

具体的には、英単語を

・自分が強く興味を惹かれること
・強く印象に残ったエピソード
・過去の体験と強く結びついていること

こういうものと結びつけながら、印象に残しながら、イメージとともに覚えるということです。


たとえば私は、単語アプリで単語帳を自作し、ありとあらゆる方法で印象に残して「この単語は自分にとって意味がある大事なことなんだ!」と脳に思い込ませて覚えるようにしています。

脳が「この情報、きっと自分にとって重要なんだろうな」と思ってくれたら、長期記憶にちゃんと定着させてくれます。


■多言語学習は大人世代にこそぴったり

あとは、大人の脳の仕組みを最大限に活用して脳を鍛えながらスキルアップしていくには、「多言語学習」が本当に優秀だと本当に思います。


イタリア語初心者の私が、最近学んだ単語が「odiare(憎む)」という単語です。英語の“hate”にあたる単語なので、よく使う一般的な単語です。

この単語を見て、私の脳みそは「キャー!✧*。٩(ˊᗜˋ*)و✧*。」とスパークしました。英語に、「odious(おぞましい、憎らしい)」という単語があるからです。

odiousは、英検1級でも出てこないかもしれない超ハイレベル単語です。でも、イタリア語を見れば親戚の単語だと一目瞭然です。

こういう風に「ピーン!」とくると、めちゃくちゃ強い印象が残るのです。イタリア語学習のおかげで、私はもう、このハイレベル英単語の意味を絶対に忘れることはありません。


「イタリア語やフランス語の基礎単語を学べば、超難関の英単語が攻略できる」という話は、以下の記事に詳しく書いています。↓


さっき、「大人の脳は、これまでの人生で蓄積した、さまざまな経験と新しい知識とをネットワークでつなぎ合わせて覚えることが得意になっていく」と言いました。

すでに知ってる単語とネットワークを繋いで、「あの単語に似てるな…?」と英単語を覚えていくという記憶術が、多言語学習を通じてものすごく効果的にできます。だから、大人世代こそ多言語学習をやるべきなのです。


若い頃と違って、今は

・学ぶ意欲があり
・学びが楽しいと思えるし
・外国についての知識も増えている

のですから。

あ、あと脳の老化つながりで言うと、2か国語以上が操れる人は認知症の発症年齢が遅れるという研究結果があるそうですよ。そして、3ヶ国語が操れるならもっと遅れるそうです。だったら、やらない手はないですよね。


最後に、今日書いた内容は、この本を参考にしました。↓

深く知りたい方は、ぜひ読んでみてください。あ、私はオーディオブックで聞きました!


というわけで、中高年の読者さんにとって勇気が持てるお話であれば幸いです。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

私の本館ブログでは、「英語学習者がフランス語を絶対に学ぶべき理由」をまとめています。こちらもぜひどうぞ!↓

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