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DNAとビット:遺伝的アルゴリズムが現代のAIに果たす重要な役割(2)

 上のリンクのタイトルで記事を書いたところ大不評でした。タイトルを見ただけで『何時ものように漫画やアニメの話が出てこないのではないか?』と思い読まなかった方も居るかも知れません。でも、このようなテーマからでも、ちゃんと16進数のFFからジョジョの奇妙な冒険に繋げているんです。タイトルと中身が違うのも、このnoteの特徴なんです。

 テレビドラマ #VIVANT の最終回の前の日に、ドラマではなくVIVANTの語源の解説をしたらアクセス数は急激に伸びましたが、評判は散々でした。VIVANTの記事は #アクセス数至上主義 と、 #釣りタイトル の問題点を深く掘り下げた、 #情報リテラシー #AIリテラシー の教訓に満ちた内容なんです。

 話が脱線するのもこのnoteの特徴ですが、話を元に戻すと、『もしかしたら、読者の皆様は、DNAとビットの意味が解らなかったかもしれない』と思い、ビットと #論理演算 の解説をしたのが以下の記事です。

 この記事の第一話では、DNAの構造はたった四つのアルファベットの『A』, 『C』, 『G』, 『T』を覚えるだけで、 #ドヤ顔 『#DNA知ってるぞ!』みたいな誤解ができることをお伝えしましたが、肝心の『A』, 『C』, 『G』, 『T』が何なのかを説明していなかったので、これがどういう意味かを説明すると、『A= #アデニン 』, 『C= #シトシン 』, 『G= #グアニン 』, 『T= #チミン 』という #核酸塩基 の基本単位のことです。でも、いきなりこのような話をすると『あっ、もうだめ』と思う読者が居るかも知れないので、前回はアルファベット四文字だけ説明しました。

 情報工学の観点から見ると、DNAの構造とビットは興味深い類似性があります。DNAは生物の遺伝情報を符号化する方法として機能しますが、Aは常にTと、Gは常にCとペアになるという規則があります。

 この構造は情報工学者にとってはビットのように見えます。ビットは、コンピュータの基本的な情報単位で、0または1の値を持つことができます。同様に、DNAの塩基も特定のペアで情報を格納します。

 例えば、AとTのペアを0と見なし、GとCのペアを1と見なすことで、DNAの塩基配列を #2進数 のように扱うことができます。この類推は、生物学的情報をモデル化し、解析する際に役立ちます。

 私はこのDNAの基礎知識を初めて見た瞬間、これはコンピュータのビットとして表現できると直感的に感じました。野球を知らない小学生の前に、ボールとバットを置いたら、『このバットでボールを叩いたらボールが飛ぶんじゃないか?』と思うくらい自然な発想なので同じようなことは、私が思いついた1983年よりも8年前の1975年にはミシガン大学の #ジョン・H・ホランド (John Henry Holland)が考案していました。『まぁ、情報工学者や計算機科学者なら誰でも同じことを考えるよね』と思いましたが、この発想は現在の #AIのアルゴリズム でも非常に重要な役割を果たしているので、以下に #遺伝子 とAIの間にどのような関係があるのかについて説明します。

#遺伝子アルゴリズム は、生物の進化のプロセスを模倣して #最適化問題 を解くための手法の一つです。具体的には、 #適応度関数 を用いて解の『適応度』を評価し、選択、交差(交配)、 #突然変異 などの操作を用いて新しい解を生成します。これにより、アルゴリズムは問題の解空間を探索し、 #最適解 #近似値 を見つけ出すことができます。

 遺伝子アルゴリズムの概念は、AIの分野では特に重要です。 #機械学習 の多くの問題は、最適なパラメータを見つけることに関連しており、遺伝子アルゴリズムはこれらの問題を解決するのに役立つことがあります。例えば、 #ニューラルネットワーク の重みを最適化するために遺伝的アルゴリズムを使用する研究が行われています。

 しかし、このアプローチには制約もあります。遺伝的アルゴリズムは計算的にコストがかかる場合があり、また、全ての問題に対して最適な選択ではないかもしれません。しかし、それにもかかわらず、遺伝的アルゴリズムは多くの複雑な問題に対して有効な解を見つけるのに役立つ強力なツールとして位置づけられています。

 このような背景から、遺伝的アルゴリズムは現代のAI技術において依然として重要な役割を果たしており、今後もその重要性は増すでしょう。未来のAI技術の発展に対して、遺伝的アルゴリズムがどのように寄与していくのか、引き続き注目していく必要があります。

 DNAとビットの関連性や、遺伝的アルゴリズムの重要性について深く考えることで、私たちは、生物やウイルスの遺伝や進化の仕組みと、人類が構築しているテクノロジーの間のつながりをより深く理解することができるでしょう。そして、この理解は、将来の技術的な課題を解決する手がかりとなるかもしれませんので、遺伝的アルゴリズムが何なのかに興味のある方は、以下のYouTubeビデオをご覧ください。私の説明よりもYouTubeビデオの方が理解し易いでしょう。


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