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青の王者・デニム Ⅱ

前回の投稿では、ストリートファッションの王道アイテム・デニムの歴史について詳しく書きました。

デニム生地とは何なのか、デニムはいつ頃生まれたのか、そしてなぜ青いのか。

Mayu的には、かなり面白い投稿になっていると思いますので、ぜひそちらも読んでみてくださいね!

さてさて、このあたりからこの投稿の本題に入っていきたいと思います。

何を書こうか悩んだのですが、今回もデニム(ジーンズ)をテーマに書いていきます。

前回の投稿を書いた際に、まだまだ書き入れなかった興味深い話がたくさんあったので、今回もデニムがテーマです!

デニムをテーマに!といっても、様々な切り口があるわけですが、今回は日本におけるデニムの歴史とその変化、そして世界のデニム文化との違いなんかに触れながら投稿を仕上げていこうと思います。

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日本のデニムの発祥

前回の記事でも書いたように、デニムがこの世に誕生したのは、1870年代のアメリカ。ゴールドラッシュの時代ですね。

当時の鉱夫たちの悩みを解決するための作業着としての誕生でした。

それが1900年代に入ると、当時流行していたカウボーイ映画の影響を受け、それまで作業着としてとらえられてきたデニムがファッションの1つとして定着していくのです。

そんなデニムが日本に伝わったのが、1905年。あの有名なジーンズブランドのリーバイスが外国商標の登録を日本で行ったのです。

この時点では、まだ商標登録が行われただけで、デニムそのものが日本に入ってきたわけではありません。一般的なファッションアイテムとして定着していくのは、実は、まだしばらく後の話になるんです…💦

時は流れ、1923年。日本にようやくはじめてのジーンズが入ってきます。それは、その年に起きた関東大震災の国際支援物資の中の1つとして送られてきたズボンだったのです。

当時はジーンズではなく、「香港ズボン」と呼んでいたそうです。

ジーンズが「香港ズボン」と呼ばれていた理由については、諸説あるんですが、この当時、ジーンズのアメリカでの生産がストップしており、香港で生産が行われていたからだといわれています!

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そして、1945年に第二次世界大戦が終わると、アメリカ軍の放出品として、たくさんのジーンズが闇市で売りに出されます。

このあたりから、ジーンズが少しずつ大衆に浸透していきます。

1960年代に入ると、輸入の規制が緩和されたことで、本格的なジーンズの輸入が始まります。

60年代後半には国内での生産が始まります。70年代には、男性だけでなく、女性も愛用するようになり、「若者の象徴」としてのジーンズが生まれるわけです!

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ようやく、デニムがファッションの定番になったということです🎉

発祥の国アメリカと比べると、100年近く遅れての浸透ということになりましたが、現在のファッションの場面において欠かせないアイテムであるということに、2国間での違いはなさそうですね!

日本独自のデニム文化

100年遅れで始まった日本のデニム文化。本家アメリカと比べて劣っているのかというと、そうでもないんです!

デニム業界においても日本の技術の進化はすさまじく、世界初の加工に成功するのです!

それが「ウォッシュ加工」です✨

デニムが好きな方なら、聞いたことがない方はいないはず。ケミカルウォッシュとかは特に有名です。

では、そもそもウォッシュ加工ってどういった加工何でしょうか?そしてなぜそれが必要とされたのでしょう?その辺りから書いていきたいと思います!

ウォッシュ加工って何?

そもそも、「ウォッシュ加工」というのは、製品をウォッシャーと呼ばれる自動洗浄機に入れて、熱処理を行う加工方法のことです。別名「しわ加工」なんて呼ばれたりもします。

自然な小じわだったり、着古したような独特の雰囲気を表現できるので、今ではデニム製品のほとんどに使われています。

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なんでウォッシュ加工が必要なの?

ウォッシュ加工の目的は、製品の自然な色落ちやしわをつけることで、デニムの生地を柔らかくすることだといわれています。

実は、出来上がったばかりのデニム生地は、何も加工が施されておらず、生地の表面はノリでとても固くなっているんです!

この状態のものを生デニムなんて呼んだりするわけですが、この生デニムは素人にはとても扱いにくい…

洗うと色落ちがひどかったり、縮んでしまったりと製品の状態を維持することが難しいんです😢

なので、流通する前に穿きやすく、そして扱いやすくしておくためにウォッシュ加工が必要というわけです。

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ウォッシュ加工の開発

ウォッシュ加工が開発されたのは、先ほどもお話した通り、この日本なんです。

みなさんも1度は聞いたことあるであろう、有名なジーンズブランド「EDWIN」が開発しました。

「新品でも穿きやすいジーンズをファッションとして定着させたい」をコンセプトに、試行錯誤を繰り返した結果、1963年に初めてウォッシュ加工の開発に成功したといわれています。

それが発祥国アメリカにも逆輸入され、世界中で当たり前の加工となって現在に至るわけです。

日本の技術者ってすごいんだなぁって思いますよね。まだデニムが輸入されるようになってすぐの出来事だし。

消費者の気持ちを考えた商品開発をするっていうのもなんだか日本的発想な感じもしますね。

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まとめ

今回の投稿では、前回に引き続きデニムについて書いてきました。

日本に入ってくるまでに、かなりの時間を要したにも関わらず、今では日本でもファッションのあらゆる場面で使われているデニム。

日本発信の技術もあると知り、驚かされました。身近なものでもまだまだ知らないことはあるんだなぁと。

次の投稿でもそんな身近なところにある気づきに触れられればと思います。

次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。

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