見出し画像

子育てはどこでするのがいいのか?問題

今日は「こどもとまなび」について書いてみたいと思います。

都会はコンクリートジャングルばかりだから野原をかけずりまわり自然から学ぶ機会が少ないんじゃないか。地方は学習塾や進学校、ユニークな教育方針の塾や習い事の数が少なく、多様なまなびに触れる機会が少ないんじゃないか。そんなイメージをもっていないでしょうか?

住む場所によって子育ての機会に差が生まれる、というイメージを持っていたのは、私です。

以下、あくまで私の「23区に暮らす母親のないものねだり」的な発想が悪目立ちするようだったらごめんなさい。あらかじめ謝罪をしておきます。

先日、外国で子育てしている友人たちとの雑談の中で得たまなび、そして島根で訪問した友人夫婦たちに得たまなびを忘れないうちにまとめておこうと思います。


最初に結論

結論から言うと、その地域でないと得られない土着のまなびがあることは間違いない。ただし、土着のまなびに興味を示すかどうかは子供次第。その子の育ちや特性によって、どの環境がいいかは変わってくるのだから、親が未然に心配や先回りをして環境整備をしたところで、吉と出るかどうかは分からない。だから、親が無理なくできる範囲で、色んな「まなびの機会」に触れてもらえば、都会でも地方でも子供はよくまなび、よく育つのだという暫定的な考えに至りました。

自然体験は東京でもできる

私が以前から憧れていたのは、野原を駆け巡り自然に囲まれた中で子供が学ぶ「自然体験」的な学びの姿。単に、田舎の方が自然が多いだろうから、夏休みに自然の多い地域に短期滞在させてもらえたらいいなーなんて思っていました。なんとなく都内23区内では、イメージしている環境にアクセスできないと思っていた。

ところが!

香港で暮らす友人に言わせれば「東京は自然豊かな大きな公園が多く自然体験ができる大都市だ!」とのこと。確かに、先日私が訪れた大田区のふるさとの浜辺公園、世田谷区の世田谷公園や駒沢公園、品川区の林試の森公園、渋谷区の代々木公園、新宿区の新宿御苑。私が行ったことのある大きな公園はどれも自然がいっぱい。沢あそびとか、川下りとか、圧倒的で壮大な自然環境というのは難しいとしても、ちょっと行けば自然に触れあえるというのは、東京の財産なのかもしれないと思うに至りました。まぁ、壮大な自然体験は、貴重な体験として取っておくとして、普段から自然に触れあう機会がないと考えるのは間違いだったと反省した次第。

リアル依存の学びと、リモート可能な学び

発見だったのは、いまの時代【現地にいないと学びが完結しないリアル依存の学び】と、【現地にいなくても完結できるリモートな学び】の選択肢があるということ。

例えば、地方や海外に暮らしていると、東京の学びにアクセスできないと考えていた私ですが、イタリアで暮らす友人の子育てが目からうろこでした。

彼ら、イタリアから日本のユニークなオンライン塾を上手に活用し、日本の子供たちと一緒に、小学生とは思えないような理系科目の「おもしろい話」を聞いて学んでいました。日本滞在中に、オンラインでしか交流したことのなかったお友達と会ったりするなど。あぁ、時代が変わっている!というのを感じた次第。塾の話を目をキラキラさせながら語ってくれた友人の子供の様子を見て、オンラインだから学習効率が悪いなんて言うことも全くないのだと肌身をもって理解しました。

私たちがイメージする机の上で教科書を開いて学ぶタイプの学習こそ、これからの時代は面白く楽しく形を変えてオンライン化が進むんだろうな。そして、手を動かしたり、身をもって体験したりするタイプの学び、身体性が絶対な学びこそ、リアルで集ってやりましょうとなるのだろうな。

土着の学びのすばらしさ

さて、6月に島根を訪問たときの話。
子供の様子を見てものすごく素敵だなと思ったのは、神楽の文化を子供たちが「かっこいい!!!」と心底ほれ込んでいたこと。(すべての島根の子供が、というわけではないです。全く関心がない子もたくさんいる。)彼が、習い事として大人と一緒になって演舞に興じる姿、はじめましての私に対して一生懸命になって神楽の舞を見せてくれたり、動画を見せてプレゼンしてくれる様子を見て、「あぁ、これはここに暮らさなければ得られないまなびだ」と思いました。そして伝統継承されている様子を目の当たりにしたのでした。

一方、ここでしか得られない神楽のような素晴らしい学びの機会がすぐそこに転がっているのに、大自然がすぐ隣にあるのに、全く興味を持たない島根っ子たちがいるのも真なわけです。

結局、親はコントロールできない

自然が好き、スポーツが好き、創作が好き、読書が好き、料理がすき…。インドア派・アウトドア派。

こういう子供の好き嫌い、得手不得手というものは、ある程度は親の意向、早期介入(英才教育)で方向づけも可能なのかもしれませんが、それでもやっぱり個性なのだから、こどもの「好き・嫌い」「得て・不得手」はコントロールできないと考えます。

これまでもそうだったのですが、ひとまず何でもやってみよう!どこにでも行ってみよう!だれとでも出会ってみよう!みたいな精神でいろんなことをしてみるのがいいんだなというのを今回、改めて感じました。

(尚、機会の差という意味で、金銭的な面での差、格差が語られることも多くありますが、今回はその点の議論はひとまずよこに置いておきたいと思います。)

親が先入観をすてるべし

そして、食わず嫌いや、先入観を親側が持ってしまってはダメだなと。地方だからとか、東京だからとか、海外だからとか、そいう先入観が視野を狭くしていたんだなと、気づきました。

皆さんどう思いますか?

こういう議論をもっとたくさんしたいのですが、子供が一緒だとこういう話もとぎれとぎれになっちゃって子連れトークでは深いところまで議論が進まないのが悩みどころ。ということで、想いをまとめてみました。

是非、お考え、お聞かせください!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?