魅惑のアーユルヴェーダ
アーユルヴェーダ。
なんて魅惑的な響きなんだ。呪文みたい。
ずっと気になっていた。
それで、本屋さんの店頭に並んでいた、この本を買った。
まったくアーユルヴェーダを知らない人に、イロハを教えてくれる本。
イラストも多く、中身もカラフルで、とっつきやすい。
この本によるとアーユルヴェーダは、約5,000年前から実践されてきたインド発祥の伝統医療で、東洋医学のひとつ。
本場のインドやスリランカでは、政府から医療として認められ、公的保険も適用されるらしい。
本の中では、奥深いアーユルヴェーダの世界から、体を整える方法の他、心の持ち方や、食事の選び方などが解説されている。
巻末には体質診断シートがついていて、自分の体質に合った生活習慣のアドバイスが記載されている。
さて、アーユルヴェーダの体を整える方法。
早起きのように、すぐ生活に取り入れられる習慣も説かれている。
一方で、舌磨き、オイルうがい、ヨガ、鼻うがい、ごま油マッサージのような、「おっ、アーユルヴェーダだね~」という方法も紹介されている。
10年以上製薬業界に身を置いていて、西洋医学に浸りきっているわたし。
中には、すぐに「わかりました。やってみます」とは、受け入れにくい方法もある。
著者のアカリ・リッピーさん(お名前が素敵)は、そんなわたしの気持ちを知ってか知らずか、本の中でこんな風に語りかけてくれた。
アーユルヴェーダの特徴は、一人ひとりの体質に合わせ、最も効果的なアプローチをするところ。体質に合わせたアプローチを知るには、まず自分のことを知ること。自分を知ることとは、「自分には、今、何が必要なのか」を知ること。
その言葉の通りに、自分の体に、今、何が必要なのかを考えてみた。
一番何とかしたいのは、常に張っているお腹。
振り返っていると、この所しばらく、空腹を感じていない気がする。
消化力が落ちている感じがして、なんとなく体の中がだるい。
そこで取り入れてみたのが、この本で紹介されている「朝一番の白湯」。
白湯を飲むと、体が温まって免疫力があがり、消化力が高まって解毒作用があるらしい。アカリさんは「かまどに火をつける」と表現している。
鍋やヤカンでお湯を沸かさないといけないのかな、と億劫になるわたしの気持ちを見透かしたかのように、アカリさんが「レンジでも電気ケトルでもOK。自分にとって、一番、簡単に続けられそうな方法を選ぶことが重要」と背中を押してくれた。
やってみると、不思議。
まさに、お腹の中のかまどに火がついたようにぽかぽかする。
消化力が高まり、ひさしぶりに午前中からお腹スッキリ。空腹になったので、食事もいつもよりおいしく食べられた。
すごいぞ、アーユルヴェーダ。
チベット医学のことわざに、「食べすぎは病気の始まり、白湯を飲むことは治療の始まり」というものがあるそうだ。
お気に入りのマグカップで白湯を飲む朝時間、なんだか素敵。
このスッキリ感を味わってしまったら、食べすぎにも気をつけようと、自然に思えた。
もしかしてダイエットも成功しちゃうかも?
覗き見したアーユルヴェーダの世界は、やっぱり魅惑的だった。
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