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美術館さんぽ④ ~上野・東京都美術館 「印象派 モネからアメリカへ」~

こんにちは、aicafeです。
40代、人生時計で14:00頃に差し掛かったところです。
これからの人生の午後の時間の過ごし方を模索中です。

2月は美術館さんぽが続いております。
今回は上野の東京都美術館です。

週末の上野・東京都美術館は大賑わい

2月二つ目の美術館さんぽは、上野にある東京都美術館で開催されている「印象派 モネからアメリカへ ウスター美術館所蔵」展のレポートです。

今から約125年前の1898年に開館した、アメリカのマサチューセッツ州にあるウスター美術館所蔵の印象派の作品を中心に、日本国内のコレクションも含め、多数の作品が展示されています。(日本テレビ網が収蔵している作品が結構ありました)

わたしは週末に、大学時代の友人と行ってきました。
友人は和風美人のたおやかな雰囲気なのですが、イギリスの帰国子女で、大手製薬企業でキャリアを積んでいます。
わたしと同じく「アートは詳しいわけではないけれど好き」というタイプで、「この色綺麗だね」「こういう景色、フランスっぽいね」と、詳しい方が聞いたら稚拙な感想を言い合いながら、しかしそれがとても心地よく楽しく鑑賞してきました。

あいにくのお天気にもかかわらず、都美は大賑わいの大混雑。

午後のチケット売り場には長蛇の列ができていました。

少し前に、上野の森美術館でモネの睡蓮の連作が来ていましたが、大人気すぎてチケットを取ることができませんでした。なので、今回の印象派展をとても楽しみにしていました。

印象派は日本人には特に人気ですね。
一瞬をファインダーで切り取ったような絵画が、
日本人の心の琴線に触れるのでしょうか。

上野・東京都美術館「印象派 モネからアメリカへ ウスター美術館所蔵」展

こちらの印象派展では、フランスの”ザ・印象派”の作品から、ヨーロッパに学びアメリカに印象派の技法を持ち帰った作家たちの作品まで、多数展示されています。見ごたえ十分!

ウスター美術館は、世界で最も早くモネの『睡蓮』を所蔵した美術館だそうです。収蔵するために画廊と交わした往復書簡も展示されています。当時の時の流れを感じることができて、なかなか味わい深いです。

モネの『睡蓮』は、ペールトーンの優しい色彩の美しさに息を呑みます。モネがデッサンしていたその瞬間に注いでいたであろう光の柔らかさに、我々鑑賞者も包まれるかのようです。

ハッサムの『花摘み、フランス式庭園にて』も、キャンバスから鮮やかで明るい色彩がこぼれるようでした。

ハッサム『花摘み、フランス式庭園にて』のフォトポイントでは、花籠の向こうに立てるので、絵の中に入りこめます。

世界に伝播し拡大していく印象派

この展覧会では、フランスで生まれた印象派が世界に広まり、独自の技法と融合していく様が見られます。
その文脈で展示されている1人がジョン・シンガー・サージェントです。彼は肖像画の名手で、シンガポールの博物館にも総督を描いた有名な絵画が飾られていたので、わたしにも馴染みのある画家です。

サージェントはイタリア生まれのアメリカ人で、その生い立ちの特徴も手伝って、当初からグローバルに活躍していたそうです。
彼は白色の使い方が絶妙なことで知られていますが、今回の展示でも白の際立つ乙女の肖像画『キャサリン・チェイス・プラット』や、市井で生きる女性が水を汲む様を描いた動きのある一枚『水を運ぶヴェネツィアの人』、またモネとの交流から影響を受けて戸外制作に取り組んだとされる風景画の『コルフ島のオレンジの木々』が展示されていました。

印象画を自分の技法に取り込んで新たな表現として昇華している様子がみてとれます。
それは、日本やアメリカの作家達の絵にも表れていて、印象派の表現技法が伸びやかに世界に伝播していったことを体感することができます。

モネルノワールピサロモリゾセザンヌなどの有名画家の作品もありますし、日本で初めて紹介されるアメリカの印象派の作品もまた魅力的です。

アメリカ、日本の印象派の作品も多数鑑賞できます。

写真撮影は基本不可でした。
空間の雰囲気がよく伝わってくるなと思ったのは、こちらの美術手帖のサイトです。

今回は珍しく図録も買いました。
展覧会の途中のソファエリアで図録の見本を見ることができます。わたしは図録は滅多に買わないのですが、そこで見た内容が充実していたので、買うことにしました。

図録とポストカード、ノートを買いました。お土産コーナーはだいぶ充実してます!

会期は4月7日まで。
ぜひ、あなたも、この印象派の拡がりを体感してください。

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