【連載小説】「青く、きらめく」Vol.27 第五章 波の章
不信という感情は、言葉にしなくてもおのずと相手に伝わってしまうのだろう。
アメリカから帰ってきて一週間たった。でも、自然とカケルとの間にできた微妙な溝は埋まらなかった。どことなく、よそよそしい。全く話さない訳じゃないけれど、親しくない。けれど、そんな中でも部活中はいつもカケルを目で追ってしまう。ずっと見ていると、自分が不在の間に、少し部活内の関係が変わっていることに気づいた。
以前より、みな美晴に対して気を遣っている。美晴は美晴で、カケルに対して距離をとっている風だが、