【創作大賞2023 恋愛小説部門 応募作品 】『緑にゆれる』 序章
(あらすじ)
「あんたの足りない部分を、だれかにそっと委ねて満たしてもらいなさい。それが、幸せというものよ」
カケル、三十六歳、離婚歴あり。
美晴、三十三歳、シングルマザー。
十五年を経て再会した二人は、ふとしたきっかけで一緒に暮らし始める。
美晴の営むカフェで、ひとり息子の圭も一緒に。
それぞれの揺れる思いは、ゆっくりと動き出す。
緑あふれる鎌倉を舞台にくり広げられる、切なくて愛おしい愛の物語。
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