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【人事】会社の将来の人数は把握していますか?

だいたいどこの会社も長期的な要員計画は上手く作れない。中小企業ならまだしも大企業でも本当にざっくりで驚く。

特に10年から20年くらい先のシミュレーションは作っておきたいものである。なぜなら採用計画は5年、育成は20年後くらいにゴールがあるのでこの時の「量」の概念がとっても重要なのである。

しかしなぜこんな重要なことが出来ていないのか?

「人事は算数が苦手だから」である。

x年後の要員数=現在の要員数+Σ採用数-Σ退職数

単にこれだけである。この式だけで外形は描くことが出来るのでほとんどの会社は「2030年の要員構造はこうなります」って説明はしている。

でも難しいのは、その内数を求める事なんです。大抵の会社は作れないし、これを実現しているパッケージ製品も残念ながら存在しない。

例えばこんなケースはどうだろうか?

「現状の管理職が50代中心に全体の15%程いるのだが、10年後どのような分布になるのか」

うん。解けない(笑)

解けない理由が2つある。まず1つ目が退職の問題で誰が退職するのか分からない。

もう一つが、いつ誰が管理職を交代するのか分からないと言うことである。

仮にゴリゴリにバイネームでやろうと思えば出来なくはないけどちょっとでも条件が変わった瞬間に使い物にならない。

そこでこれらの解き方は高校数学で習った確率と近似で上手に計算出来るんです。

退職の考え方については、Aさんは今年は1人だけど、退職率2%として来年は0.98人で10年後は0.81人とこんなカウントをしてあげる(Aさんは在籍するんですがだんだん確率的に小さくなって行くんです(笑))。

もう一つの管理職の交代問題は近似で求めます。これは解説を始めると算数の授業になってくるのちょっと今日は省きますが、要は管理職の分布の推移をバックキャストで求めてあげます(うーん、書いててなんだが全くの不親切な、、、笑)。

こんなことを考えてあげると要員構造の変化の内側をしっかりと捉えながら可視化することが出来ます。

ちなみにだいたい出来上がったところで「まずいじゃん」ってなって急いで動き出すんですがだいたい手遅れです。だって10年くらい前から始めないと間に合わないんですから(笑)。

「人的資本が大事」って騒いでいる割にはこれ出来てないのはかなりまずいことだと思う。チャンドラーさんの「組織は戦略に従う」ってのはもちろんですが、人事ならアンゾフさんの「戦略は組織に従う」で会社をドライブするくらいの気持ちで仕事するのがちょうどいいと思う。

あっそうだ。今日note書いてて何ですが、暑いしちょっと行きたいところ見つけたので電車の進路変更しちゃいましたので会社サボりまーす(笑)

今日も最後まで読んでいただきありがとうございました。

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