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あかるくてまるい詩

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#現代詩

詩 / 1歳の君は-8月

詩 / 1歳の君は-8月

今日がもう終わろうかという深夜に
君がふぇぇと泣きながら起きたので
急いで駆けつけて手を握ったら
すぅっとまた寝入ってしまった
その時わたしは世界で一番寂しい生き物になった

この完璧に安心しきったかわいい寝顔

遠くからわたしを見つけて駆け寄ってくれたこと、覚えているよ
癇癪を起こしても抱き上げて背中をさするとみせる落ち着いた表情
雨の日に前向き抱っこをしたら傘を一緒に握ってくれたね
わたしが咳

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詩 / 夜明けのチョイス

詩 / 夜明けのチョイス

すらりと屈託なく伸びていく白い手足と
ずっしりと肯定的な重みをたたえた胴体
蓋をするように安らかな顔
黒が点々と滲んでいく様に
気がついてね
探ってね
怖がらないでね
よく見て

とりあえず握りしめさえすれば良いから
宙のまにまにぐーぱーぐーぱー
いつだって夜には置いていかれるのに
夢の端々では恐ろしいことしか思い出せない
掌を解いて
金平糖のような静けさは所詮嘘
彩りよく並んだ静けさは所詮嘘

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詩 / 1歳の君は-7月

詩 / 1歳の君は-7月

私が笑うと君は何度も何度も同じことを繰り返すので
私も何度も何度も初めてのリアクションでそれに応えて

何度も何度も繰り返し
何度も何度も笑っては

あーこんなに楽しい退屈は生まれて初めての経験です
本当に完璧にできている
なんて無駄だらけの完璧な作用

君が笑うともっと笑わせたくなる私と
私が笑うともっと笑わせたくなる君は
何度も何度も一緒だね
何度も何度も一緒だよ

本当に完璧にできている

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詩 / 夏、突然に

詩 / 夏、突然に

久しぶりに太陽を浴びたので
身体はみるみるうちに溶けていった
セロトニンが剥き出しになって
わたしは陽射しにうっとり目を細める
乱暴な日光に晒された白磁のようになめらかな両腕
指先から手首、肘をめぐってひんやり脂肪の詰まった二の腕まで
てらてらと光る様を誰彼かまわず見せびらかして歩きたい

─梅雨が明けたらさぁ

ここ1ヵ月何百回何万回と繰り返した約束は
もうすでに果たされたような勘違いだけ残して

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