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ブルーハーツとホフク前進

ブルーハーツの名曲「青空」をエガちゃんが歌っていたのを見て、「青空」について、ゆっくり考えてみた。

僕の多感な時期の先生だった「ブルーハーツ」。

当時は、歌詞の深い意味なんて考えず、ただただ爆音で聴いていました。
でも、「青空」という曲の悲しみや怒りは、当時から伝わっていました。

ブラウン管の向う側
カッコつけた騎兵隊が
インディアンを撃ち倒した
ピカピカに光った銃で
出来れば 僕の憂うつを
撃ち倒してくれればよかったのに
ブルーハーツ「青空」歌詞一部抜粋①

という歌い出しに、毎回、魂を揺さぶられます。
この感覚は、今でも一緒。

高校時代に、通信販売で3万円のドラムセットを買って、仲間とブルーハーツのコピーバンドをやって、この曲を何百回も聴いて、無心でエイトビートを刻んでいました。


この曲に出会って、数年後...
僕は、自衛隊に入隊し、小銃を握ってホフク前進をしていました。

銃を地面につけないように、出来るだけ低く這いつくばりながら前に進む。
踵が浮いていたら上官に、「カカト撃たれるぞ!」とカカトを踏みつけられる。
鼻の頭は、ほとんど土に付いていて、視界にあるのは、目の前にある土と雑草。運が良ければ小さな花もあった。

「突撃!前へー!!」という号令で、サッと立ち上がって、「うおぉ〜〜」と前に突っ込んで、再び、「伏せー」の合図で、また土に戻る。

それの繰り返しの訓練。
自衛隊への入隊理由は、もちろん戦争したかった訳ではないし、武器を使いたかったわけではない。

「人を守りたい」という抽象的な事は、考えていたかもしれない。
当時は、ホフク前進しながら、僕の頭では、「青空」が流れていました。

ホフク前進をしている自分に矛盾を感じながらも、泥だらけで前に進んでいたのを覚えている。

生まれた所や皮膚や目の色で
いったいこの僕の何がわかるというのだろう
運転手さんそのバスに
僕も乗っけてくれないか
行き先ならどこでもいい
こんなはずじゃなかっただろ?
歴史が僕を問いつめる
まぶしいほど青い空の真下で※
ブルーハーツ「青空」歌詞一部抜粋②

子どもの頃は、「青空」のメッセージをカラダで感じていたんだと思う。

今は、白人にバス席を譲るのを拒んだローザ・パークスさん、その後に起きたバス・ボイコット事件。キング牧師、公民権運動について、イメージが出来る曲なのは、なんとなく理解出来る。

歴史的な背景を理解するのと同時に、カラダで考える事の大切さをブルーハーツや音楽が教えてくれた。

とにかく、ブルーハーツが大好き。
エガちゃんも大好き。 

もう一度、この曲を聴いて欲しい。
原曲も聴いて下さい。

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