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【🚜営農日誌】今年のすべての収穫が無事に終わりました/10月の気候まとめ/長芋収穫の人員管理の振り返り - 2023年11月2週目

2023年11月10日、金曜日。
先週は、長芋と大豆の収穫が無事に終わり、今年の収穫がすべて片付いて一安心の一週間でした。

先週は営農日誌をお休みしていたため、2週間ぶりの更新となります。次回もまた2週間後に。

前回の日誌。

ここまでの日誌はマガジンにまとめています。


日誌

長芋の収穫が無事に終わりました

10月28日からぼちぼちと始めた長芋収穫作業が、11月6日に無事に完了しました。

最初は身内で試し堀り、人を入れて本格的に収穫開始したのが10月30日から。1haの面積を例年なら4日半程度で終えるのですが、今年はほぼ1週間もかかってしまいました。

例年と比べて約1.5倍の日数。日数がかかったのは収穫作業のオペレーションの問題ではなく、生育過程における天候の影響が大きな要因です。

  • 豊作傾向で収穫量が多かった

  • 長芋が下に長く伸びていて重量もあり、抜くのが大変だった

  • 長芋の乾物率(水分率の逆)が低いため折れやすく、抜くのが大変だった

長芋を掘り上げる際に土が硬いところはスコップを使わないといけないので、だいぶペースが落ちてしまいました。近所のホームセンターのスコップが買い占められていたりもしたので、今年の長芋農家は皆さん苦労されていると思います。当農場に毎年来てくれてるベテランの方も、あまり見たことのない疲労の顔を浮かべていました。

豊作だから良いのかと言うと、そうでもないのが悩みどころです。「豊作貧乏」と言う言葉があるように、経費が余分にかかる一方で単価が安くなり、かえって利益としては少なくなることが懸念されます。

豊作貧乏について解説してくれてるブログを見つけたのでぺたり。

収穫作業風景
バックホーで溝掘り開始するAM5:00(寒い&眠い)
収量が多くコンテナも足りなくなりました
折れ・ハネは別コンテナにとって別途選別


大豆の収穫

11月5日、大豆の収穫を行いました。

この日は長芋収穫の最終日。大豆の収穫は農協に委託しているため時期の調節ができず、長芋収穫の段取りをしつつ慌ただしく大豆を運搬。

4.5haの大豆畑をおそらく2時間半くらい?の脅威のスピードで刈り取っていきました。水分率は15.2%前後です。

今年は大豆も豊作傾向。ただしシワや色移りした実が多く、品質はあまり良くなさそうです。

大豆収穫のコンバインと排出の様子
収穫した大豆
今年はどうやら殻の色移りした実が多いようです

長芋収穫時のお弁当

長芋収穫時にはお弁当を頼んでいます。当農場では、帯広市で個人で飲食店をやられている『おはし』というお店に配達をお願いしています。

(実際のお弁当の写真を撮るのを忘れました)

もともと縁あって知り合った方が数年前に開いた飲食店で、僕は当時からふらっと遊びに行ったり何かとお世話になっている場所です。お店はこじんまりとやっていて、健康を意識した手作りの食事が安心感があってとても良いですよ。

お弁当の配達は主に団体での注文に対応しているようですが、僕のような個人でも相談すればできる範囲で対応していただけると思います。近場の方はぜひご一考ください。

営農の話題

2023年10月の気候まとめ

先月の十勝帯広の天候を振り返ってみます。グラフはNOH-ENノーエンさんの『AgriC』を活用させていただいています。

2023年8月の気候まとめ
2023年9月の気候まとめ

①データ推移グラフ

10月の平年値比較グラフ(AgriC)

②平年値比較グラフ

10月の平年値比較グラフ(AgriC)

振り返り

【気温】10月は平年よりも2℃近く高かったようですね。8〜9月に引き続き、気温が高い傾向にありました。特に体感したのは最低気温が例年より高く、これがビートの糖度が低い要因になっているのかなあとか思います。

【降水量】10月の降水量は平年よりもちょっと多いくらいで、あまり特筆することはなかった印象。

長芋収穫の人員管理の振り返り

長芋収穫作業には人手が必要です。当農場では主に、知人への声掛けとdayworkアプリでバイト募集をかけています。

募集をかける人数は、1日に5〜8人程度。長芋収穫作業の一連の内容は、大きく以下の5つに分割できます。

  1. バックホーでの溝掘り作業

  2. 溝に入って長芋を抜き取る作業 

  3. 溝に入って長芋の首折り・泥落とし・仕分け作業

  4. 地上でゴミやB品を回収する作業

  5. 地上で製品をトレーラーのコンテナに積み込む作業

バイトとして来ていただく方には、主に2,5の作業をお願いしています。

この5つの作業ペースが上手く噛み合えば無駄なく進むのですが、その日の人員や作業状況によってはそうもいかず。2が早くて4, 5が追いつけなかったり、3が遅くて4,5が追いついてしまったりするので、臨機応変に人員配置を行う必要があります。

今年を振り返ると、人員管理に関する反省はかなり少なかったかなと思います。ほんと些細な工夫なのですが、募集の際に開始時間をズラしてみたことで、僕自身の動きや配置決めが非常にスッキリしました。

  • 知人への声かけ募集の時間帯は、7:30〜16:30(昼休憩1h)の実働8h

  • その他の募集(daywork)の時間帯は、8:00〜16:30(昼休憩1h)の実働7.5h

知人への声かけは昨年来てくれてた方だったり経験者が多いので、すでに動きをわかってくれているのがほとんどです。たまに初めての方が入っても、他の方がやり方を教えてくれたりという自然なコミュニケーションが発生します。良い感じでなんらかやってくれるので大変ありがたいです。

一方でその他の募集で来てくれる方は、そもそも農作業に慣れていない方だったりします。作業内容の教え方にも工夫しなければいけませんし、たとえば農作業に来たとは思えない服装で現れたり、通行の邪魔になる場所に車を駐車してしまったりします。これらは僕らにとってはある程度感覚値でわかりそうなことですが、慣れていない方にはいくら事前に言葉を尽くして伝えても伝わらないんですよね。

去年までの課題として、全員同じ時間に一気に来てわちゃわちゃ作業開始してしまうと、配置決めが難しかったのがありました。今年のように時間をズラすやり方なら、経験者がある程度ペースを作ってくれた頃に足りない部分に他の方を配置する…ということができるので、バイトの方の混乱も少なかったと思います。

細かいところですが、駐車場所については「畑に乗用車が並んでいるのでその並びに停めてください」と伝えやすくなりました。また「既に作業していますが、8時に迎えに行くので準備を終えて待機していてください」と伝えておくことで、バラバラと作業場所に来ることが無くなり、駐車場所の確認や服装チェック(必要に応じて貸し出し)をしやすくなりましたね。


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