【営農日誌】メークインの収穫が一段落/8月の気候まとめ/馬鈴薯の腐敗についての考察 − 2023年9月2週目
2023年9月12、火曜日
先週はメークインの収穫が一段落ついて、少しホッとした一週間でした。
先週の日誌。
ここまでの日誌はマガジンにまとめています。
雑記
ここ一週間の近況報告や思ったことなどなど。
メークインの収穫が一段落
7月9日からスタートしたメークインの収穫作業が、先日9月8日に無事完了しました。渋々続きそうな雨模様の前に収穫を終えてホッとしています。
当農場のメークインは、農協を通じて卸売市場に出荷されています。主に関西地方の市場に行くことが多いようです。近々準備が整ったら、STORESでの直販のご案内もしますね。発送は10月上旬頃になると思います。
今月このあとは残り約40トンのメークインの箱詰めと、秋蒔き小麦の播種に向けての畑の準備をしていきます。
雑草よりどりみどり
今年のメークイン畑ですが、収穫時にかなり雑草畑が目立ってしまいました。管理が行き届いていない証拠なのであまり見せたくないですが、この日誌では全て晒していくスタイルでいきます。
ヒエ、タデ、イヌホウズキ(クロンボ)よりどりみどり。馬鈴薯のあとは秋蒔き小麦を播くので、特にイネ科のヒエは対策しなければいけません。播種後の除草にかかっています。
作業中は骨伝導ヘッドセットがいいぞ
ガジェットのお話。僕は作業中はほぼ常に、SHOKZの骨伝導イヤホンを着用しています。
旧AfterShoxzの時代からいくつか使っており、このOpenMoveは今年に入ってから購入して使っています。充電がUSB-TypeCなので使い勝手が良いです。
数年前までは耳にはめるタイプのヘッドセットを片耳だけで使っていましたが、安全面の不安や耳にかかるストレスが気になっていました。骨伝導にしてからは安心で快適です。
もちろん騒音には弱いため、馬鈴薯の収穫作業や小麦のコンバインなどの大きな機械音の環境では制限されますが、トラクターのキャビン内でならさほどストレスなく使える、といった感じです。
営農の話題
2023年8月の気候まとめ
先月の十勝帯広の天候を振り返ってみます。グラフはNOH-ENノーエンさんの『AgriC』を活用させていただきました。
①データ推移グラフ
②平年値比較グラフ
振り返り
【気温】なんといっても8月に続いた高温が身体的に辛かったのですが、やはりデータにもよく出ていました。最高気温が30度を超えた日がざっと13日もあり、同月の平年値より3度以上も高かったようです。
【降水量】雨に関しては、体感では少なかった気がしたのですが、台風の影響でまとまった雨がありました。8月初旬の5〜9日と、中旬の16日に平年値を超える降雨がありました。特に16日は、一日の雨量が140mmとなかなか多かったようです。
馬鈴薯腐敗についての考察
今年は例年よりも収穫後の馬鈴薯の腐敗が多いです(9月1週目の営農日誌)。この原因について考察してみます。
結論から言うと、大雨のあとで、かつ日中の地温が上がってから収穫した馬鈴薯に腐敗が多い傾向にあります。つまり収穫時に馬鈴薯自体が高水分・高温になっているものが、うまく風乾できずに倉庫の中で蒸されて、腐敗に発展しているのではないかというのがひとまずの推測です。
当農場で腐敗の多さに気づいたのが8月28日。馬鈴薯を保管していた倉庫の中は蒸し暑くなっていました。収穫日を追っかけてみると、8月19日〜24日に収穫したものが怪しいです。
さらに具体的に追っかけてみます。
8月18・19日収穫分:不明
8月22日・23収穫分:午前収穫はキレイ、午後収穫が腐敗多め
8月24日収穫分:午前のみ収穫、時間帯はわからないがキレイと腐敗が半々くらい
16日の大雨後で、かつ地温が上がってきてから収穫したものに腐敗が多い傾向があります(24日は最33度くらいの特に気温が高かった日でした)。地温が上がることで、馬鈴薯自体も熱を持ちやすいのだと思います。また別日の35℃近い日の早朝に収穫したものは、直射日光に当てられた上面のみが焼けて腐敗が発生していました。
なので収穫・風乾時の対策としてはこんなことが考えられそうです。
35℃近く気温が上がる日は、そもそも収穫しない
30度以上になる日は、地温の上がる午後には収穫しない
午後に収穫したものは特に注意して風乾する(外で数日乾かす・優先して扇風機に当てる)
倉庫は定期的に、日光が当たり過ぎない程度に換気をする
もちろん今回考察した要因以外にも、生育時の病気や収穫時のキズなど様々な要因が重なり合って腐敗が起きていると思います。
これから箱詰めするものは、9月1週目に収穫したものです。パッと見酷くは無さそうですが、一体どんな状態になっているでしょうか?
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