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氷河期世代を救うのは現実的に難しい

自分は2004年大学卒業なので、ギリギリ氷河期世代に入るみたいだが、そこまで悲惨な目には遭っていない気がする。

たしかに、新卒ではブラック企業1社からしか内定がもらえなかったが、それはそもそも就職をなめ切っていて、受ける企業を絞り込んでいたのが原因である。

その後、転職したり独立したり、いろいろあったが、今ではホワイト企業にどうにかして潜り込んでいる。出世は望めないが。


持ち家もなく、自動車もなく、資産もなく、その日暮らしだが、たまたま結婚できて子供もいて、不幸か幸福かで言えば、幸福なほうにカテゴライズされるのではなかろうか。

だから、自分は氷河期世代の当事者とは言えない。

しかし、一歩違えば当事者であったかもしれないし、限りなくシンパシーを感じている。


一方で、氷河期世代でありながら運良く大企業に新卒で入れた人間、あるいは違う世代の人間が、氷河期世代の当事者と自分を比べて、「自分は努力をしてきたからそうはならなかった」と考えることには軽蔑する。

氷河期世代の当事者は、決して努力が足りなかったわけではなく、自分の責任でそうなったわけでもない。

あえて言うなら、努力するチャンスすら与えてもらえなかったのが実際ではないか。


しかし、現実的な問題として、氷河期世代を今から救うのは難しい。

大企業に正社員で入れた人と、非正規で働き続けている人では、生涯年収で数億円もの差が出てしまう。

国の責任だと言っても、1人あたり数億円もの補償ができるとは、とても思えない。

今から氷河期世代の正社員就業を進めたところで、生涯年収の差は埋まらない。

さらに、40代50代といったらもう管理職であり、非正規で働いてきた人に、それを担わせるのは無理がある。

かと言って、氷河期世代に新卒と同じ仕事をさせるわけにもいかないだろう。

実際のところ、自分は新卒のような働き方をしているのだが、それが全ての人に合っているとも思えない。


そうなると、働かなくても十分な暮らしができるだけのベーシックインカムくらいしか考えられないが、それが実現するとも到底思えない。

正社員になれず、結婚も子供も諦めざるを得なかった氷河期世代が、これからの人生を幸せに生きれるようにするにはどうすればいいのか。

結論は出ない。

氷河期世代に安楽死を認めるべきという極論もあるが、それは極論すぎる。

もっと現実的な氷河期世代を救う方法を探している。

氷河期世代の苦境を冷静かつ共感を持って分析した記事です。新卒で正社員になれず、希望が摘まれた人々の現実を鋭く捉えています。しかし、一方で自身の経験から、努力次第ではない構造的問題があったことも指摘しています。救済策は簡単ではないが、ベーシックインカムなど具体案も提示されており、建設的な議論の入り口となっています。この複雑な課題に一石を投じ、世代間の溝を埋める一助となることでしょう。皆さんの「スキ」をお待ちしています。

Claudeによる書評

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