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若者の忖度は人類の進化だ!?『アフターソーシャルメディア』時代のビジネス開発とは

『アフターソーシャルメディア』時代のビジネス・サービス開発はどうなるのか?大企業のイノベーション創発をサポートしているフィラメントのメンバーと『アフターソーシャルメディア』の執筆メンバーが、フィラメントが運営するメディア「QUMZINE」で議論しました。

(登壇者)
角  勝   フィラメント 代表取締役 CEO
宮内 俊樹 ヤフー/フィラメント/京都芸術大学・客員教授
白井 瞭  リ・パブリック
藤代 裕之 法政大学社会学部教授

「この本(アフターソーシャルメディア)ができるまで伴走して見てきた」という宮内さんが、関西大学総合情報学部で藤代が担当していた授業のアイデアソンを振り返りながら議論はスタート。アイデアソンに忖度がまん延している(第8章p225-226)という話に対し、角さんは「スコールのように情報を浴び続けると知識も時間も意識も断片化するからこそ、人の意識とか知識の重なりが減るからこそスキルが高まり、アイデアソンでも忖度できるようになった。人類の進化を見ました」と書籍の感想を述べました。

「情報過多、情報を浴びていると、若い人は相場観をつかむのが上手くなる」「ワークショップ・アイデアソンしぐさを学ぶ場所にしかなってない」「正解を求めているのは中高年。事業開発には答えはないから、そちらのほうが問題」など様々な課題が浮かび上がる一方で、イノベーションのためには「評価と結びついてない、無責任な人が言ってくれることが重要」、話して大丈夫かどうか共通の話題がつくりにくいメディア環境にある若手に対しては(はじめにp4-5など)「通りすがりのおじさんが話しが合いそうな人同士をつなげてあげる」など様々なアイデアも飛び交いました。

■登壇者のプロフィール
角 勝 (すみ まさる)
株式会社フィラメント 代表取締役 CEO
2015年より新規事業開発支援のスペシャリストして、主に大企業において事業開発の適任者の発掘、事業アイデア創発から事業化までを一気通貫でサポートしている。前職(公務員)時代から培った、さまざまな産業を横断する幅広い知見と人脈を武器に、オープンイノベーションを目的化せず、事業開発を進めるための手法として実践、追求している。

宮内俊樹(みやうち としき)
ヤフー/フィラメント/京都芸術大学・客員教授
雑誌編集者を経て、2006年ヤフー株式会社に入社。CSR、大阪開発、オープンイノベーション等のマネージャーを歴任。2018年より復業にてフィラメントにジョイン。また京都芸術大学(旧・京都造形芸術大学)の客員教授、音楽ライターとしてもマルチに活動する。

白井 瞭 (しらい りょう)

法政大学大学院メディア環境設計研究所 特任研究員
株式会社リ・パブリック 2016年、メディアラボアムステルダム修了。同年、リ・パブリックに入社、XSCHOOLなどの企画運営に携わる。トランスローカルマガジン『MOMENT』編集長。

藤代 裕之 (ふじしろ ひろゆき)
法政大学大学院メディア環境設計研究所 所長
法政大学社会学部 徳島新聞の記者、NTTレゾナントのニュース編集や新サービス開発担当を経て、2013年から現職。著書に『ネットメディア覇権戦争 偽ニュースはなぜ生まれたか』(光文社)など。

■主催
・法政大学大学院メディア環境設計研究所
5G、IoTの進展により変化するメディア環境を、人が暮らしやすく、社会的につながることができるように設計することを目的に2019年5月設立した。人間中心に再設計可能なプロトタイピングやワークショップの開発を行っている。
・フィラメント
元大阪市役所職員だった角勝が、独立して2015年に起業。人々の情熱を引き出し、閃きと行動につなげる伴走型のアイディエーションファームとして、大企業のイノベーション創発をサポートしている。

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