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あの日、選ばれなかった君へ【読書レポート】

「あの日、選ばれなかった君へ」読了。

当時の記憶が頭の中でイメージとともに鮮明に思い出され、とっても感情を揺さぶられる本だった。感想を端的にまとめるなら、、、、

こんな感じ。本を通じて、自分の人生を思い出す良い機会になった。そこからいくつか抜粋して、自分の経験とともに記録する。感情が新鮮なうちに。

孤独から生まれた思いが君を支える

孤独は悪くない。孤独は自分を知る必要な時間であり、人生の起点になる。時がきたら必ずそこから出発できる。

第1章より

君の孤独は、高校時代だった。入学当初仲良くしてくれた野球部の友達がいつからか君に対して冷たく接するようになった。多分君に原因があるんだと思うんだけど、ごめん。今も明確に「これ!」というのは見つかってない。

最も強烈に覚えているのは、高3の文化祭。君は一緒に周る友達がいなかった。部活動をやっている友達はだいたい部活の仲間と巡る。いや言い訳かな。帰宅部のやつでもちゃんと一緒に周る友達を見つけて、1日を有意義に過ごしてた。君はそこにいるのが辛くなって、文化祭を途中で抜けて家に帰った。多分高校3年間で学校を早退したのは、病欠を含めてもこの1回だけだ。君にとっては、風邪をひくこと以上に辛いことだったのかもしれない。

でもそこから君は頑張った。毎日10時間勉強して、早稲田大学商学部に合格した。僕は鮮明に覚えている。2014年3月1日。卒業式前日にホームルームを抜け出して、電話音声で合格発表を聞いた。トイレの個室にこもって、誰の目を気にすることなく、全力のガッツポーズをしたあの瞬間は、「自分で選択して、ちゃんと努力して、それが報われた人生で初めての瞬間」だった。

今となっても少し疑問に思うことがある。
君はなぜ、そんなにも頑張れたんだろうか?

多分孤独が原動力になったんだと思う。1人だからこそ頑張れたと同時に、これ以上の孤独がまっぴらごめんって感じだったのかな?
君が経験した心がギュっとなる瞬間と感情は何一つ無駄になってないよ。

高校の入学式の君

「自己肯定感」より「自己選択感」

過去の選択を認めてあげよう。一つひとつの選択は未来への伏線になる。そして自分の正解にしていこう。

第4章より

本書曰く、自己肯定感とは自己選択感のことらしい。確かにそうだ。君は、大学時代終盤まで親が敷いてくれたレールの上をただ走るだけの人生だった。その結果、就活は失敗。周りに流されるまま、大手企業だけ20社以上受けて内定はゼロ。しかもそのほとんどが一次面接止まり。箸にも棒にもかからなかった。

君は君自身を責めた。
「何で、自分はこんなにも要領が悪く、上手く出来ないのだろう、、、」
面接が始まった瞬間、頭が真っ白になり、思うように話せない自分が本当に情けなかった。なぜこうなった??

たぶん自分で選択してこなかったからだ。
親に言われるがままに、中学受験をして全落ち。高校受験では滑り止めにさえ受からず、父が勧めてくれた高校にギリギリ受かり進学。大学受験も「早稲田」という決められたゴールに向かって努力したが、このゴールを決めたのは実質、父だ。なぜなら、父も祖父も早稲田だからだ。

ここから君は、2年間の自分探しの旅に出る。1年で1000人以上の社会人の方々と1on1したり、飛び込み営業のインターンをしてみたり、なんちゃって経営をしてみたり、、、、体調を崩すことなんてしょっちゅうだったり、肌もすごく荒れた。

何者でもない自分に焦り、とにかく何でもチャレンジして、たくさん周りに迷惑をかけたし、悲しませた。そして悔いた。大切な人を失い、泣いた。

でも君はその先にやりたいことを見つけた。
それが「子どもの選択肢を増やすこと」だった。

安心してくれ。僕は今、君のおかげで仕事に情熱を燃やし、最高の毎日を過ごせている。君が自分で人生を選択し、それを正解してくれたからこそ自分を愛することができている。まさに自己肯定感とは、自己選択感なのだ。

このころの君は既に、気づいてたよね?笑

身に降りかかるすべてをつくるきっかけに変える

一を創り、十を知り、百を考え、千を伝え、万を動かす

第6章より

君は、原点を知る。
父(家族)に応援してもらえなかった悲しさ、苦しさ、怒り
全ての感情はここから始まっている。だから向き合う覚悟を決めた。

27年目にして初めて、父をサシ飲みに誘った。きっかけがないと難しそうだったら父の日にした。初めて少し高めのステーキ屋さんを予約して、初めて父へのプレゼントを自分の意思で考えて、初めて父へのメッセージを添えた。最悪見られなくてもいいように、プレゼントの底に隠した。

そして本音に語り合った。
「勉強しようとしない自分を見て、何を感じていたのか?」「父に隠れて悪いことをしていた自分を見て、何を感じていたのか?」「自分が家出をしていた期間、何を考えていたのか?」「母が死んだ時、何を思ったのか?」

正直、全然話しきれなかったし、不完全燃焼感は否めなかったけど、総じて「良い時間」だったことは違いなかった。
そして見つけた。本当の願いを。

父(家族)に応援してもらいたかったんだ、、、、

今の僕は、場づくりに挑戦している。各々の中にある「やりたいけどできない」が「やりたいからやる」にアップデートされるような場づくりを企画している。人の「やりたい」を応援することだ。まだまだ「一」を創る段階だが、いつか「万」を動かすような企画にしていきたい。

あ、これも君のおかげだ。身に降りかかるすべてをつくるきっかけに変えるべく、本気で向き合ってくれた君のおかげだ。ありがとう。

あの日、選ばれなかったから今の僕になることができた。

今の僕

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