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若手会計士のプロボノ奮闘記

自己紹介

こんにちは、AFCの理事の村越樹生です。2017年にAFCに入会し、いくつかのNPOのプロボノに携わっております。
簡単に経歴は以下のとおりです。

・2014年 公認会計士試験合格
・2015年 新日本有限責任監査法人(現EY新日本有限責任監査法人)に入社。金融事業に配属され、地銀や証券会社の会計監査を行う
・2017年 大学卒業。AFCに入会し、本業の傍らソーシャルセクターへのプロボノ活動を始める
・2019年 公認会計士登録
・2020年 大手M&Aアドバイザリー会社に入社。M&Aに関わるFAS業務(デューデリジェンス・バリュエーション等)に従事

プロボノとは?

「プロボノ」とは、「公共善のために」を意味するラテン語「Pro Bono Publico」を語源とする言葉で、仕事で得たスキルや専門知識を活かし、社会的・公共的な目的のために取り組むボランティア活動を意味します。

私がプロボノを始めた理由

ざっくりいうと、自分の視野を広げて見たかったということが理由です。
会計士試験合格後より監査法人に勤めていましたが、どうしても日々のタスクのこと等で頭がいっぱいになってしまい、いつの間にか視野が内向きになってしまいました。
(※くれぐれも、監査法人を悪く言う意図は一切ないです。私の能力が及ばなかっただけで、視野を広く持つ人はたくさん監査法人にいらっしゃいます)
そんなとき、社会課題解決に取り組む会計士の集まりであるAFCの存在を知り、「ソーシャルセクター」と呼ばれる社会課題解決を目的としてビジネスに取り組む起業家たちがいることを知りました。
そして、AFCより紹介を受け、2つの団体にプロボノとして携わることになります。

プロボノ活動① NPO法人 Light Ring.

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2017年より支援しているNPO法人です。
日本の若者の死因No.1は自殺となっており、深刻な社会問題です。その防止のためには、心の病を抱えている人の悩みを聞く、家族や友人等の「支え手」の存在が欠かせません。
しかし、日本では悩みの傾聴の仕方などを教わる機会はあまりなく、また、心の病への知識不足により、偏見を持つ人も多いです。
そこで、Light Ring.は悩みの傾聴の仕方をマスターし「聴くトモ」になるための勉強会を開催したり、中高生に向けた公演を行ったりしています。

プロボノ風景

▲プロボノ風景
多くのNPO法人は、寄付や財団・行政からの助成金を得ながら活動をすることになりますが、助成金が適切に使われているかどうか、財団や行政による監査が必要な場合もあります。
財団からの監査に備えて、証憑などを整備するプロジェクトに携わりましたが、当時本業では監査をする立場であったため、監査対応がいかに大変であるかを学ぶことができ非常に良い機会でした。


プロボノ活動② 一般社団法人ローランズプラスの監事



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ローランズは原宿にあるお花屋さん・カフェで、障害者雇用を積極的に行なっており、従業員約60人中40名以上が、障がいや困難を抱えながらも働いている方です。
日本の障害者の就職率はまだまだ決して高いものではなく、たくさんの課題があります。従業員数が一定以上の中小企業には、障害者雇用の義務があるのですが、中には様々な理由から義務を達成できない企業もあります。
障害者雇用の義務のある中小企業と算定特例制度と呼ばれる制度を用いて、ローランズに新たな障害者雇用を生み出す取り組みも行なっております。
(大企業の特例子会社のようなイメージですね)

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▲ローランズの人気メニューのスムージー

ローランズには、私は2021年より監事として携わっており、会計監査の他に、理事の職務執行監査も行っています。ローランズはカフェ・お花屋さんの他にも様々なBtoBビジネスを展開しており、グループホームも開設しています。また、A型事業所と呼ばれる福祉施設としての側面を持ち、虐待防止や様々な許認可等の固有の論点もあるため、監査を行う上で必要とされる知識は広範となります。
福祉に関する知識はほぼ無からのスタートであったため、猛勉強の日々です。

プロボノで得られたこと

よく、「プロボノをするとどんなスキルや経験が得られるか?」といった質問を受けます。逆説的になりますが、「なにを得られるか?」より、「何を自分は与えられるか?・与えることができたか?」をまず第一に考えながら取り組んだ方が楽しいですし、結果的に多くのものを得られると考えています。
それでも強いてあげるとすると、私がプロボノ活動によって得られたのは、
①ソーシャルセクターで働く人たちからのパッション(刺激)、②知識や経験がなくてもまずはトライしてみる精神、③視野を広く持つことの大切さに気がつくことの3点です。
プロボノで得られる知識や経験は、必ずしも直接的に本業には使わないものも多いですが、そこで得られた刺激やまずは飛び込んでみる姿勢は、生き方をより深いものにしてくれると思います。

興味を持ってくださった会計士へ

まずはAFCにお気軽に連絡ください!ソーシャルセクターとのかかわり方を一緒に模索していければと思います。
また、2021年9月25日10時より、日本公認会計士協会準会員会にてセミナーを開催しますので、そちらもぜひ参加ください!
https://www.jija.jicpa.or.jp/events/post2281

AFCのホームページはこちらです!
http://www.accountability4change.com/

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