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400枚の処方箋

業務後、新人教育の一環で、一年目さんの確認してくれた約400枚の過去の処方箋の再チェックをしていた。賛否はあるものの、薬局では1人あたり1日40枚が基準とされているので、約10倍の量に値する、かなりのボリュームである。

医師に問い合わせが必要かどうか、確認すべき検査値、処方全体を通じて気をつけないといけないこと、特殊な処方の場合は使われ方など、調べてくれたことにコメントしたり、追加で確認すべき事項をコメントしたりしながら、ふと新人の頃を思い出した。

初めの頃は、処方内容/薬の使われ方がが正しいかなんてすぐに分かる訳もなく、業務中に0から調べていると、とてつもなく業務が遅くなるので、仕事の後に毎日毎日1日の処方箋を見返したりしていた。どうやったら一瞬で内容を確認できるようになるのだと、不思議な目で先輩をみていた。

いざ先輩になって、学びながら数をこなし、基本的なものは瞬時でわかるようになった。そして、大切なのは100%わかることではなくて、少しの違和感に気づくことだということにも気がついた。薬は個別の患者さん毎に使われ方が異なる。パータンから逸脱しているかに気づき、逸脱しているから間違いではなく、なぜ逸脱しているのか、その逸脱は必要なものかを判断し、対応をしていく。
場合によっては、書籍で調べたり、分野に詳しい先生に聞いたりもする。
仕事においてファーストトリアージを行い、適切な対応を順にしていく。難しいものも先輩に任せるのではなく、一緒に考えさせていただく。そうやって一歩ずつでも確実に守備範囲を広げてきた。

徐々に専門分野などについて聞いていただくことが増え、専任として一人で業務をする時間が格段に増えた。でも日々進歩する分野、自分でできるときだからこそ、先輩や同期の視点も取り入れていかないといけない。
途中で悔しい思いも結構したし、大学病院では少し異色キャラで通っているけど、良い先輩に助けられてきたなぁと今改めて感じている。
そして怖いぐらいにがむしゃらで必死だった自分がいたから、今があるのだなとも感じている。もう少し肩の力抜けばいいのにって今なら思うけれど。笑
今後人生どうなるかはわからないけれど、いつどこにいっても社会人1年目の必死だった自分、そこから成長できたことを思い出し、頑張れたらなと思う。

課題添削の後に一言添えた言葉。
明日からの自分の頑張りのためにも、書き留めておこう。

書いたことは一年目の時に教えていただいたことだったり、実際に仕事で必要だなと思ったことだったり、普段気をつけていることだったりします。十分じゃないかもしれませんですが参考になれば幸いです。書ききれてないこともきっとあるし、同期や他の先輩は別の視点をもっておられると思うので、積極的に関わってみてください。


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