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序章と書いてプロローグと読む。 #day001


『とりあえずエッセイから始めてみました。』

 とりあえず、と言うには随分と熟考をしたような気もする。Googleの検索窓に「小説 初めて エッセイから」。いかにも自分に都合の良い記事が見つかりそうなワードを並べ、こんな記事があるに違いないなんて最早確信に近い気持ちでEnterキーを叩いた。

 本当は小説を書こうと思っていた。ここに高校生の時に書いた、身の周りの友人にだけ好評だった出来損ないの小説が幾つかある。どれも未完成だ。いわゆるキラキラネームの付いた登場人物、子供っぽさが溢れ出る台詞、先輩に恋をするというありがちな設定、今読み返すと恥ずかしくて目も当てられない。

 しかしながらどの作品も序章プロローグだけはそれほど悪くない。当時も序章プロローグを書く時が一番楽しかったような記憶がある。既に出来上がっていた物語の構想を元に、その作品の世界観や予兆を描く。いわば一番描きたい事を凝縮したようなものだったから、何度も自分で読み返すほど気に入っていたし、ひょっとすると自分の中の描きたい欲の大半がそこで満たされてしまっていたのかもしれない。

 ならば何も何十頁、何百頁にも渡るような作品を書こうとする必要はないではないか。まずは一作品でも短いものでも、兎にも角にも完成させる。そして数をこなす。それが結果的に良い小説を書く近道になるはずだ。と勝手に思った。

 探し求めていたような、私の勝手な持論を肯定してくれる記事は見つけられなかった。正直に述べるのであれば、それを探すのも面倒だったと言った方が正確だ。何かを始めるという事はとてもエネルギーが要る。残念ながら誇ることは出来ないパッシブな方の完璧主義な性格が、重たい腰を更に重たくする。どうやら私の頭の中に住む青年が物語の中で呼吸をするのはもう少し後になりそうだ。

 そういうわけで、とりあえずエッセイから始めてみました。




これは、私がまだnoteを始める前、2020年2月頃に別の媒体でしたためたものだ。言うなれば「エッセイのプロローグ」といったところだろうか。

この頃の私と、今の私は何も変わっていない。
歩いて、歩いて、立ち止まって、また歩いて。ときどき、滑り台の上からの眺めに感動したりもしながら、新しい景色を見た気でいて、新しいどこかへ辿り着いたような気でいて、ふと足元を見てみると、今猶、あの頃の私がいた場所に立っている。

変わったことといえば、表記ゆれ防止のためのマイルールを作ったことだろうか。上の文章では「言うには」「最早」「事」ぜんぶ漢字だけれど、今の私なら間違いなくひらがなで表記するな、なんて。

そんなルールを作ったこともそうなのだけど、結果的に変わっていなくたって、何もしなかったわけじゃない。たくさん挑戦して、そのたびにすぐ挫けて、それでもまた懲りずに挑戦を掲げて、また挫けて。いったいどれだけの有言不実行を積み重ねて来ただろう。

何度も何度も何度も、トライアンドエラーを繰り返してきた今の私だから、書けることがある。
最近初めて、その視点に至ったので、今回もまたこうして懲りずに、100日間の挑戦を掲げているのです。



(1,295文字)
#day001  まずは2日連続投稿を実行

※本記事に掲載の『とりあえずエッセイから始めてみました。』は、小説投稿サイト『小説家になろう』にも重複投稿しています。(ID:1692261)


#ズボラ完璧主義者aeuの100日間の挑戦
#day001
#初日からギリギリ投稿なのはもはや私らしさ


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