日本人の給料はなぜ上がらないのか
初めまして。ADRIKONOです。 今回はなぜ日本人の給与は上がらないのか?を、あなたと一緒に考えていきたいと思います。
最近Twitterでもトレンドに上がってましたよね?この問題。日本人の給料が上がらないってことは、あなたの給与も上がらないってことですから嫌ですよね?私も嫌です。でもほんとに????日本人は世界的にみて優秀だから高いんじゃないの?って感じませんでした?ファクトを見ていきましょう。
平均年収
まだまだ入ってませんね。どこにいるのでしょうか?
なんと24位。ちなみに韓国は19位にランクインしています。出典はこちらのサイト。
日本の平均年収は24位でした。約400万円ですね。ちなみに、30代と40代の年収分布は300〜400万円が約半数(30代 52.4% 40代 41.6%)でした。ルクセンブルクが1位でしたね。どこの国?ってなったと思うのですが
ベルギー、フランス、ドイツに囲まれたヨーロッパの小さな国です。アルデンヌの深い森や北部の自然公園、東部のミュラータール地方にある岩の峡谷、南東部のモーゼル渓谷などがあり、国土のほとんどが豊かな自然で覆われています。首都ルクセンブルク市は、切り立った崖の上に建つ中世の古い要塞の町として有名です。
労働時間
だそうです。でも実は超絶怒涛のブラック国家で残業を毎日して出勤日数は365日です。って国なら別に日本人で良かったーで終わりですよね。労働時間のランキングも見てみましょう。
見るのが面倒な人向けに見てほしいデータだけサラッとお伝えしますと、4位韓国 1908h 11位 アメリカ 1767h 24位日本 1598h 35位ルクセンブルク 1435hでした。韓国には年収では負けましたが労働時間分といったところですね。ルクセンブルク35位完全に圧倒的にホワイトですね。鉄鋼業から金融産業へシフトしたため平均年収が上がったらしいです。日本人あんまり働いてないですね。
参考図書
今回の参考図書は、日本人の給料はなぜこんなに安いのか? 坂口考則 先生も知らない経済の世界史 玉木俊明です。
時間というコストを使って得られるリターン=給料ですよね?工場制度が進むことにより労働時間が「見えた」ため、私たちの労働時間つまり寿命を使ってリターン(給料)を得ています。しかし、著者と企業経営者との対話で中小企業の給料はなんとなくや相場で決まっていて、しっかりとした計算方法は無いと言っています。まぁ思い当たるふしはありますが。あなたもなんとなくこんなもんかなで日々過ごしてますよね?私も同じです。
ない袖はふれないって言葉もありますが、不景気だし会社の業績も悪いし仕方ないよね?って自分に言い聞かせてませんか?実は上場企業も非上場企業も2013年から今に至るまで2007年と比較して上がってきているんです。あるんですよ。袖。
問題点はよっつ
じゃあなぜ上がらないのか?ですが理由はよっつです。①製造業ベースだから。製造業ベースでは、標準化や代替性が重要です。だって「このラインでネジを作ってた寝時田さんが今日で退職になったので、会社を廃業することにします」ってならないですよね?当たり前です。なのでみんな標準なので資本家側は上げる動機が無いのです。
②流動性の低さ 企業はもしかすると能力がない可能性がある社員に年間500万円払うか、年間1000万円払うけど1年以上雇用責任がないというのを比べると、その500万円の差額はリスクプレミアムになりますよね?リスクプレミアムとは不確実性を引き受けることによって上乗せされる利益です。海外の企業は流動性が高い代わりにリスクプレミアム分が上乗せされてるんです。日本は転職しない辞めないクビにならないので流動性が低くそのかわり、リスクプレミアム分が引かれています。
③ 給料の上方硬直化 日本人は他の国に比べて、一定の安心感を好むため上げないし下げないが給料を確定するときの優れた戦略になります。つまりもともとを低く設定してそこから変化させないようにするのがベターってことになります。
④人事評価の不徹底 ジョブディスクリプションが無い。私が言ったんじゃ無いですよ。著者です。ジョブディスクリプションとは。
ジョブ・ディスクリプションに記載される代表的な項目は、職務のポジション名、目的、責任、内容と範囲、求められるスキルや技能、資格など。特に職務内容と範囲については、どのような業務をどのように、どの範囲まで行うかといったところまで詳細に記述されます。欧米の企業がジョブ・ディスクリプションを作成する目的は、それぞれの社員の職務について明確に規定し、あいまいさを排除するため。業務上の無駄や非効率が少なくなり、組織の生産性向上につながることが、ジョブ・ディスクリプションによる人事管理のメリットの一つです。また、各社員の職務の成果は、ジョブ・ディスクリプションに記述されていることができたかどうかという客観的な基準で判定されるため、評価への不満や不公平感が起こりにくくなります。
です。そしてKPIとKGIが無いと言ってますが、言うなれば目標設定だと思っていただければ結構です。ちょっと違うんですがそこは気にしないでください。
歴史に学ぶ
そして、歴史的に見ると第一次産品(農作物や鉱物)輸出国は工業国に対して従属するため貧困化が起こる。つまり工業国が収奪している。そのためヨーロッパ世界経済に他地域をとりこんだとウォーラーステインが言ったとありましたが、これは今の日本にも言えると思います。半導体や部品は強いですが、Appleなどのプラットフォーマーに従属してしまっているため貧困化が進んでいるのではないかと私は思います。
参考図書パート2
このように統計をどの角度から見るかによって、いろんなことがわかっていくのがおわかりになったと思います。そこでご紹介したいのがこの本。それちょっと、数字で説明してくれる?と言われて困らない できる人のデータ・統計術 柏木 吉基これは面白い。ロジカル×ストーリーでプレゼンを上達させてくれます。マーケティング部の人なんかはバッチリなんじゃないでしょうか?
話がストーリー仕立てで進んでいくのですが、主人公の洋介の上司として高島が配属されるのですが、洋介の説明に対して「それ、数字で説明してくれる?」から始まり激詰めするんです。私だったら泣いてますよ。まぁ実際言われたことあるんですけどね。「おまえの感想文は聞いてない。」って!だからせめてあなたには言われてほしくないからこの本おすすめです。
事実を客観的に捉えるのがデータ分析の基本的だと著者は言っています。それを四つに分けると(1)言葉の定義は明確ですか? (例)「売上」⇒ 売上額? 売上個数? (2)データで定量的に (例)「急激に」⇒2割? 50%? (3)比較対象を明確に (例)「下がっている」⇒前年同期と比べて? 他社と比べて? (4)事実(現象)とそれ以外とを切り分けて考える。このようにロジカルにわかりやすく説明してくれています。そして他には、Excelで使えるCORREL関数などの、すぐ使えるテクニックも教えてくれています。
まとめ
まとめになりますが、ひとつ平均の話で好きな話を書かせてください。
ギルバード・S・ダニエルズという一人の男性がいた。彼はハーバードを卒業後、アメリカ空軍基地の航空医学研究所に就職。4000人以上のパイロットの体の様々部分を測定した。データが集まると、各部位について平均値を計算。ここから平均値が割り出されれば、コクピットのサイズはよりフィットしたものに改善され、事故は減少すると信じたのだ。そこで彼はコクピットのデザインに最もふさわしいと思われる平均的な寸法を身長、胸回り、腕の長さなど、10項目について計算していき、各寸法について集められたデータの中間30%の範囲内に収まる数値であれば、「平均的なパイロット」とした。例えばデータから割り出された平均身長は175㎝だったが、170cm~180cmの範囲を「平均的なパイロット」としたのだ。ここで、ダニエルズはパイロット大半が、ほとんどの部位の測定値が平均の範囲内に収まると予測した。科学者もかなりの人数のパイロットが、10項目全てに関して平均の範囲内に収まると予測した。しかし、実際の数字を見てダニエルズは衝撃を受ける。『結果はゼロ』
ちょっと落語の小話っぽくて好きなんです。平均は標準じゃなくてあくまでも「平均」なんですよ。だから平均なんて物にとらわれず、自分自身にフォーカスして生きていきましょう。平均年収に届いていなくたって自分が幸せならいいじゃないですか。幸せなんて人と比べるとキリがないですよ。さてあなたは何を標準にしますか?
それではまた、金曜日に。
ADRIKONOでした。
追記
スキやコメントありがとうございます。noteってコメント欄もものすごく平和でいいですよね。スキやコメントくださった方のところに私もスキやコメントしに行きますのでよろしくお願いします。
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