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横浜中華街デートで1日過ごせ

中華街について雑に作ったネタがバズって地元の友達からも回覧されてきた。横浜出身の相互からもリア友からお前のポストがLINEで送られてきてビビったなどの苦情が寄せられている。
せっかくなのでこのポストについての解説と、じゃあ実際中華街で丸一日デートするとしたらどうしたらいいのかについて書いていく。
結論から言うと中華街は単体でデートで1日過ごしても十分楽しめる魅力的な街である。


1.「中華街でしてはいけないこと」の解説

別にしてもいいのだけど、せっかくデートなどで行くなら中華街の魅力を味わい尽くしてほしい。

①小籠包や肉まん食べ歩きはやめろ&よく分からないフルーツ飴を食うな

基本的に「食べ歩き」はやめよう。理由は三つある。
第一に人が多過ぎて食べ歩きが困難である。店の近辺で食べようにも人だかりができていて、狭いので歩行者とぶつかりそうになりながら食べることになる。中華饅頭ならまだいいが、人混みを掻い潜りながらアツアツの小籠包を食べるなど中華街上級者でも困難である。店内で食べた方が落ち着いて食べられるし美味しい。
第二にゴミ箱が少ない。用意のいい人はゴミ袋を持参したりするが、コンビニのレジ袋を割り箸やら容器やらでパンパンにして歩いてると気がついたら手や服が汚れていたりする。
最後にこれが一番大きいが、食べ歩きをすると結構腹に溜まるのである。筆者がまさに自分の胃袋基準で食べ歩きをしていたら夕食の頃には同行の女の子がお腹いっぱいになってしまう失敗をやらかしたことがある。あえて食べ歩きをメインにしてもいいが、食べ歩きできるものの大半は店内でも味わえるし、散策なら両手が空いてる方がなにかと便利である。できる限り手を空けて散策しよう。

②食べ放題の店に入るな

「中華街大通り」によくある〇〇円食べ放題の店、客引きも多くて観光客はついつい入ってしまいがちであるが、正直なところあまりクオリティは高くない。決してマズいわけではなく、会社の宴会などで使われることはなくもないのだが、もっといい店はいくらでもある。
人混みの中での食べ歩き+客引きに言われるがたまに入った食べ放題の店で「中華街って人は多いけどよく分からないしたいしたことなかったな」という感想を抱いて帰っていく人があまりにも多い。
バズったポストのリプ欄で具体的にどんな店に入るべきか紹介したが、筆者が紹介したのはほとんど有名店である。その有名店ですら食べ歩きと食べ放題の洪水で埋もれて見えにくくなってしまっているのが現状なのだ。この記事では人と情報で溢れかえってる中華街を具体的にどのように味わえばいいのか書いていきたい。

③甘栗買うな

甘栗買うな

④世界チャンピオンの店に入るな

一時期よりは減ったが「中国料理世界チャンピオン」とデカデカと書いてある店は派手さのわりにそこまで美味しいわけでもないと昔からの評判である。クオリティ微妙なのがバレたのか店舗数自体が随分減ったようであるが。

中華街は微妙なお店ほど目立ちたがりである

中華街の店選びのコツとして、目抜通りでやたら目立とうとしてる店はたいしたことない。名店はひっそりと佇んでおり、高級店ですらどこか上品である。

⑤一番リピーターが多い占い屋に入るな

中華街をよく散歩する人なら「中華街で一番リピーターが多い占い屋 ア◯リーです」というアナウンスに聞き覚えがないだろうか。これはその占い屋についての言及である。占い屋に入ること自体は悪いことではない。まだ付き合うか付き合わないか微妙な関係のなかで占い師に突撃してキャッキャするのもいい思い出になるだろう。だが、この「中華街で一番リピーターが多い占い屋 ア◯リーです」の店は中華街の目抜通りに面しているにもかかわらず、常に人がガラガラである。実際にGoogleマップで見ても評判が芳しくない。

店名は伏せるけど目の前通ったら分かると思う

占い屋でも飲食店でもなんでもそうだが、観光前にお店の評判を調べてある程度目星をつけておこう。中華街は微妙なお店ほど目立ちたがりである。なので下調べせず目に付いた店に入ると微妙な店に当たる確率が高まるのだ。
ちなみに筆者は占いには行かないが、中華街だと「市場通り」に評判のいい占い屋が集積している。通りの雰囲気もいいのでデートで行くとしたらその通りの占い屋に入る。

2.中華街デートで1日潰すプラン

ではいよいよ本題である。中華街で朝から晩まで、なんなら泊まりで1日過ごすプランを考えていきたい。
集合はJR石川町駅、またはみなとみらい線元町中華街駅に朝9:00で。

9:00 朝ご飯

まずは朝食だ。お腹を空かせて来てほしい。中華街のメインはなんといっても食である。

謝甜記(シャテンキ) 貮号店はなんと土日朝8:00、平日朝8:30から開店している。集合時間を8時にしてもまだ開いたばかりなのだ。さすがにこの時間帯は閉まっている店も多いので人がまばらである。早朝の中華街というのも客引きも観光客もほぼおらず新鮮なので、早起きに自信のあるカップルは8時集合にチャレンジしてほしい。

さて、ただ朝早くからやっているだけでなく、本場の中華粥が味わえる。海鮮の出汁を効かせた体に染み渡る優しい味だが、濃厚でボリュームがある。薬味、ピータン、ザーサイなどトッピングで味にアクセントをつけよう。油条という中華揚げパンが特にオススメだ。

ここのデメリットとしてとにかく並ぶというのがある。開店時刻に行ったのに行列ができているなんてこともよくある。9時開始と書いたが、早く朝食にありつきたいなら駅8時集合を考えた方がいいかもしれない。

数は少ないが他にも早朝からやっている店はある。
たとえばここ、龍仙はなんと朝7:00からやっている。ちなみに閉店は夜の1:00だ。長時間労働にもほどがある。お世辞にもデート向きの外観、内装ではないが、こういうお店もありだろう。

お粥以外にも点心の店は8時台から営業している店がいくつかある。朝から楽しみたい人はぜひ探してみてほしい。


10:00 散策

さて、腹ごしらえをしたら午前の散策に出かけよう。
午前中に行くべきところは寺院である。なぜなら朝の時間帯のほうが空いているからだ。日本国内には中国人が多く住んでいるが、意外と中国系寺院というものは少ない。調べればないわけでもないが、中華街では媽祖廟と関帝廟、2種類の中国系寺院が至近距離にあり、いかにもコテコテの中国らしい寺院はここ中華街ならではの光景である。どちらもいきなり入場料を取られるし、日本の寺院と比べて自己主張が強くて商売っ気がある。神の力というよりは華僑移民のパワーの集合体が顕現した空間とでも言ったらいいだろうか。中華街を味わい尽くすためにも中華街の散策はここからスタートしてほしい。

観光地ではないので奨励はしないが、日曜日なら華僑教会の礼拝に参加するのもありだ。午前の礼拝は中国語であるが、誰でも来てくださいと言っているし、雰囲気だけでも味わいに行くのも悪くない。ここに通う人のほとんどは中華街や近隣に住む華僑であり、大体の人は日本語が通じるし、中華街のオススメの店も知ってる。ちなみに日本語礼拝は16:00からだ。珍しい体験をしてみたいなら行ってみてほしい。強引な勧誘はない。

午前中は比較的人通りも少ない。寺院巡り(そんなに数はないが)ついでに中華街の主要な通りを歩き尽くしてだいたいどこにどんな店があるのか把握しておこう。中華街の主要な通りをどう覚えるかはこの記事の最後で解説する。

12:00 昼食

さて、散策もひと段落してお腹も空いてきたころだろう。この記事は一日を中華街で過ごすことを想定しているので、夜にガッツリ食べる予定だ。なので昼食は点心や一品ものの麺料理などを軽く食べることを勧めたい。

萬珍樓の点心専門店舗、こちらも朝8時台からやっている。

こちらは四川系の麺料理がオススメだ。

辛いものが苦手な人は広東系の麺料理が舌に合うと思う。

ワンタンメンが美味しい。混んでる。

ここは細麺でどちらかというと「町中華」寄り。

ここのかた焼きそばは有名

中華街では唯一の蘭州麺屋で、ビャンビャン麺もある。少し汚いが(店内の汚さ含めて)本格派だ。


13:00 遊び

さて、午後の散策は食べ歩き以外を紹介したい。

意外と侮れないのがこの水族館だ。

正直安っぽいけどこのトリックアート美術館も1時間くらいは時間を潰せる。

せっかく中華街に来たということで華僑っぽい衣装を着て写真撮影会も記念になると思う。

路地裏になぞのアートギャラリーもあったりするのでぜひ探してみてほしい。

中華食材や中華料理器具を売っている店も多い。筆者はここで中華鍋を買って愛用している。

中国茶販売店や茶器の店も多い。

外れの路地裏に古本屋もあるので覗いてみてほしい。

やたら品揃えのいい煙草屋もある。

謎雑貨屋もいくつかあり、それぞれ個性にあふれている。


15:00 おやつ

甘いものがほしくなったとき用に。

中国茶喫茶店、混んでるけどちゃんと淹れた中国茶を飲む機会ってあまりないと思うので。

ここの台湾スイーツはまとも。タピオカミルクティー、店によっては午後の◯茶にタピオカ入れてるような店もあるので事前調査しっかりしたい。

ここの中華スイーツが好きだった。台湾カステラやエッグタルトが美味しい。

月餅など中華スイーツのお土産はここらへんでお買い求めを。

中国風の綺麗な公園


18:00 夕食

とりあえずデートならこの4つのうちどれかにいっておけばハズレはない。上品で綺麗で雰囲気がある。

広東料理の高級店

上海料理の老舗で、個人的には一番ここの内装が好き。

中華街で一番の高級店であり老舗で、味は間違いないがデートで気軽に入るようなところでもないので、記念日にオススメ(記念日に1日中華街縛りプレイする必要もないとは思う)

四川料理の有名店


20:00 バー

中華街はもともと外国人船員の溜まり場で、その名残で老舗のバーが今でもある。
特にこのマリーンは筆者のお気に入りなのだが、スコッチウイスキーの品揃えが神がかっている。

他にも雰囲気のいいバーがたくさんある。中華だけでは勿体無いのが中華街だ。

また、昔の船員はギリシャ人が多かった。彼らのうち日本に残った人もいて、横浜でギリシャ料理屋を数店舗経営している。中華街にもギリシャ料理を提供するバーがある。

このバーもギリシャ系だが、朝4時までやっている。ホテルが空いてない場合は4時まで飲んで深夜の横浜を散歩しながら始発を待つのも寝静まった普段と違う横浜の街並みを味わえていい思い出になるはずだ。


21:00〜 ラブホテル

中華街で唯一のラブホテルがここだ。もう一軒お気に入りがあったのだが、何年か前に跡形もなく解体されてしまった。あまり満員で入れないことはないが、万が一の場合でも近隣にラブホはある。今回は中華街縛りなのでここのみ紹介する。

バー・マリーンからのルートはこのように行こう。バー・マリーンの近辺に主要なバーが固まっているのでだいたいこのルートで行けば間違いはない。

バー・マリーン→善隣門→市場通り門→市場通りを抜けて左折→関帝廟通りを抜けて右折→最初の分かれ道を左へ→抜けてすぐ左

バーからラブホへのベストルート

特にこのBとCの間の市場通りは外したくない。
夜になると赤い提灯が通りの奥まで連なっていて非常に幻想的だからだ。どのバーで飲むにしてもこのルートはロマンチックで雰囲気が出ること間違いなしである。中華街大通りに出て、そこから市場通りに入ると覚えておこう。
Googleマップの最短距離では雰囲気が出ない。2人で中華街の奥の方へ、夜の闇の中へ分け入っていくのを演出しよう。できれば午前の散策のうちに動線とランドマークになる建造物を確認しておきたいところだ。クライマックスでアタフタしなくてもいいように午前と午後で探索のスケジュールを入れたのだ。健闘を祈る。

夜の市場通り

3.中華街の地理の覚え方

中華街発展会協同組合が非常に便利な地図を出しているのでこれを参考にしてほしい。

https://www.chinatown.or.jp/wp-content/themes/china2/pdf/chinatown-guide2023.pdf

地図を見ながら街歩きするのもなので、中華街の地理をどのように覚えたらいいのか解説する。覚えるべきポイントとしては2点で、まず門を覚えること、そして通りを覚えることだ。地図と一緒に見ていってほしい。

①中華街の門

延平門、善隣門、朝陽門の3つを覚えよう。この3つは中華街の東西の入り口と目抜通りを一本で繋ぐチェックポイントとなる。ここを起点に中華街の地理を考えると覚えやすい。

延平門:JR石川町駅から中華街に向かったとき最初に現れる門だ。中華街の西門にあたる。これを真っ直ぐ進むとバーの密集しているエリアがあり、その奥に善隣門と中華街大通りがある。

善隣門:中華街のど真ん中に突然現れる中華街のシンボル的な門だ。ここから中華街のメインストリートである「中華街大通り」が伸びている。通りの詳細については次の項で説明する。

朝陽門:元町中華街駅、山下公園方面から来たときに最初に現れる、中華街で一番大きな門だ。西門の延平門に対して朝陽門は東門にあたる。中華街大通りを抜けてさらに真っ直ぐ行くとこの門から出ることになる。

その他、以下の門も余力があれば覚えておこう。どこに繋がっているかを頭に入れておけば横浜の他の観光地とのつながりも見えてくるのでより有機的な観光プランを立てることができるようになる。

玄武門:中華街の北門で、横浜スタジアム、日本大通り、関内駅方面に繋がっている。みなとみらい方面まで歩いていく場合もこの門から出るといい。

朱雀門:中華街の南門で、元町、山手町方面に繋がっている。美味しいコーヒーショップ、アンティーク雑貨屋、明治時代の洋館などの史跡目当てならこの門から出ると便利だ。中華街は正方形状の街の大枠の中に90度傾いた小さい正方形の区画がある構造になっている。そのため北門の玄武門と南門の朱雀門を真っ直ぐに繋げる道は存在せず、北から南へ抜けようと思ったらジグザグ状に進まなければいけない。この構造が中華街の地理の把握を難しくしている。

地久門・天長門:もうひとつの目抜通りである関帝廟通りの端と端にある門だ。関帝廟は地久門側に、媽祖廟は天長門の外に位置している。

市場通り門(北・南):中華街大通りと関帝廟通りを繋ぐ3本の道があるが、そのうちの真ん中にある。通りの端両方に門がある。

西陽門:石川町駅を出たすぐの場所にある。中華街の外であり、なぜここに門を作ったのかはよく分からない。中華街西門へ至る目印だろうか。

②中華街の通り

中華街大通り、関帝廟通り、南門シルクロードを軸にして覚えよう。この3本が中華街の目抜き通りと言える道だ。これを中心に散策すると中華街の地理をすぐに覚えられる。

中華街大通り:中華街のメインストリートである。多くの肉まん屋、小籠包屋、食べ放題、大衆店から高級店までひしめき合っている。善隣門から始まり、加賀町交番の前で開港道に繋がる。さらに真っ直ぐ進むと中華街東門の朝陽門がある。

関帝廟通り:中華街大通りの南の対岸にあるもうひとつの目抜通りだ。関帝廟と媽祖廟を結ぶような立地になっている。中華街では貴重なベンチに触れる公園がある。中華食材屋が多い。

南門シルクロード:南門の朱雀門から伸びており、関帝廟通りと中華街大通りの西端と繋がっている。謎の雑貨屋が多い。

中華街大通りと関帝廟通りを繋ぐ4本の小道が中山路、香港路、市場通り、上海路である。よく「中華街は路地裏の店が美味い」と言われるが、恐らくこの目抜き通りを繋ぐ4本の小道を「路地裏」と呼んでいる人も多いと思われる(筆者にとっては路地裏とはこの4本の小道同士を横に繋ぐ狭い路上、または袋小路のことである。中華街に馴染みある人にとっての路地裏は恐らくこっちの意味だと思う)

中山路:善隣門から中華街大通りに入ると最初に現れる小道が中山路だ。4本の小道の中では一番地味だが、こじんまりとした名店もある。反対側は関帝廟に通じている。

香港路:道路側に突き出た看板の数々が昔の香港の風景を彷彿とさせる。「路地裏の名店」探しをしたいならここで。

市場通り:4本の小道の中でもっとも人でごった返しているのがこの通りだ。飲食店だけでなく占い屋も多い。夜になると赤い提灯が幻想的な通りである。

上海路:4本の小道の中では最も大きい、というか小道と言っていいのか怪しいが一応小道ということにしておく。朝8時台から開店してる店もある。筆者はこの通りの中国茶屋で茶器を見るのが好きだ。

 蛇足だが路地裏の世界についてはこちらの記事を読んでいただきたい。

おまけ

北門通り・西門通り:玄武門から善隣門に通じる道を北門通り、延平門から善隣門に通じる道を西門通りと言う。短く、飲食店も多くないが、老舗のバーがいくつかあり、中華街が船員の街だったころの面影を残している。

4.参考になりそうなもの

・中華街発展会協同組合のホームページ
優良店の紹介、街の歴史の紹介、詳細な地図などが載っていて便利だ。特に中華街という街がどのようにできていったか読んでから散策するといつもの街並みに歴史の積み重ねが見えるようになり街歩きがより楽しくなる。

参考書籍はこれがいいかも
横浜中華街 ――世界に誇るチャイナタウンの地理・歴史

5.最後に

中華街デートでできそうなことを一通り書いた。なんやかんや1日くらいなら時間潰せると思う。だが、横浜は中華街だけでは勿体無いので、他にも近隣の山下公園、関内、馬車道、元町、山手町などいろいろ歩き回ってほしい。筆者もやろうと思えばやれると言っているだけで、実際に中華街縛りプレイをやるかというと話は別だ。実際に中華街で一番お世話になったのはバーとホテルくらいで、横浜デートをするときは元町、山下公園、馬車道、関内あたりをいろいろ組み合わせている。
中華街は魅力ある街だが、外部からの印象はそこまで良くない。過去には甘栗の押し売りなどもあり、正直なところ横浜市民からも悪いイメージを持たれていた。近年、具体的に言うとみなとみらい線が開通して以降、中華街側もこのままではダメだと協同組合を作り、観光地としてのイメージ向上のため努力している。まだまだ課題が多い街である。特に食べ歩きや食べ放題に埋もれて本当に美味しい店が見えなくなっているのも良くない。横浜中華街の魅力を伝えたくてこの記事を書いたらいつの間にか7000字を超える記事になってしまった。最後まで読んでくれた人、ありがとう。

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