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「塩対応」の美学…ターゲットを設定し、恐れずに淡々とやり続けること

DNAレベルにまで深く深く刻み込まれた日本人マインドからすると、「接客=心を込めた懇切丁寧なおもてなし」というイメージがどうしても持たれがちで、無意識にそのような応対を求めてしまう人も少なくないのではないでしょうか。

しかし、じゃあそれがいついかなる時も有効か?というと、必ずしもそうではなくて、たとえば「求められるまで差し出さない」や「さり気なく先回りをする"気が利く"サービスに徹する」のような接客がベストだと思われるタイミングも確実に存在しています。

自店舗のターゲットはどんな人で、何を求めている?どんな気持ちになってほしい?

この話は、結局「ターゲット設定」に行き着きます。

長くなるので詳しい事例は出しませんが、ねっとりまとわりつくような濃厚サービスが是とされるときもあれば、サラッとしたちょっとドライなサービスが好まれるときもある。それを分けるのは、「相手が何を求めているか」なんですね。

基本的な考え方として、自分たちが提供するサービスに合わせてもらうというより、自分たちが自分たちの理念に基づいて設定するターゲットの人たちに合わせたサービスを行う、という感じ。

こう考えれば、目指すべき接客のあり方も少しずつ解像度が上がってきますよね。

「塩対応=悪」ではない

ここまでを読んでいただけたら既におわかりいただけると思いますが、一般的に「塩対応」と言われるようなしょっぱい対応(接客)も、ターゲットの求めに合致してさえいれば全然アリです。むしろ、それが「最高」という評価を受けることさえあるでしょう。

具体名を出すのは一応控えますが、僕がたまに行く歴史の長いコーヒー屋さんは、スタッフさんがみんな揃って「塩対応」です。笑

でも、僕は全然それが嫌ではなくて、「有り難いなぁ」と思うんですよね。それは「その空間にいるときの自分」が、自分ひとりの時間に浸りたいというニーズを持っているので、それが叶えられてハッピーだ、という単純なお話です。

今のお仕事を始めてからターゲット設定についてめちゃくちゃ考えるようになったのですが、向き合えば向き合うほど、お店づくりの9割は理念とターゲット設定で決まるのではないか、とさえ思います。

ブレない理念と情熱があり、そこから設定されたターゲットが明確になっている。

その状態を作ることが出来れば、あとはそのターゲット層の人たちが満足以上の「感動」をしてくれるように、徹底的に奉仕するだけです。もちろんこれも簡単ではなく、心を合わせて考え抜いて、お金と時間と情熱をかけてやらなければいけないのですが。

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