子どもの言葉の遅れチェック#2:声や顔に反応しますか?
あかちゃんは、生まれつき「人と関わることが大好き」です。
あなたのお子さんは、話しかけたり、微笑みかけたり、一緒に遊んだりすると、いつも反応しますか?
声のする方に顔を向けたり、目を合わせたりして、反応を返すスキルは、コミュニケーションの基礎となるもので、生まれながらに持っているスキルです。
【重要】1対1のやり取りができるか
私たちがコミュニケーションをとるとき、そこには必ず2人以上の人が関わっています。言語はそもそも、この1対1のやりとりによって進化してきたものです。
例えば、あなたが一人で作業をしているときは話す必要はありませんが、そこに誰か一人でも入ると途端にコミュニケーションが必要になります。
そのためには、まず他人の存在を認識し、そのやりとりを楽しめるようになる必要があります。
【発達心理学実験】生まれたばかりの赤ちゃんは人が大好き
以下は、生まれたばかりの赤ちゃんが人を好むことをとらえた有名な実験です。
赤ちゃんの聴覚
生まれたばかりの赤ちゃんが一番好きな音はどんな音より「人の声」です。
こちらは 1. 見たり、聞いたり、感じたりすることに一貫して反応できるかどうか? で紹介してたビデオと同じものですが、もうちょっと詳しく見てみましょう。
【1:30から3:00】ママの声に反応する新生児
ここでは、新生児がママの働きかけに反応する様子を見ることができます。
この反応とは、
▶︎ 赤ちゃんが泣く
▷ ママが声をかけ、抱き上げる
▶︎ 赤ちゃんが泣き止む
という赤ちゃんとママとのやりとりです。
生まれたばかりの赤ちゃんは、ママの声と働きかけにしっかり反応できていますね。赤ちゃんは言葉を使うずーっと前から、ママとコミュニケーションをとっているようですね。
【3:30から4:55】母国語を聞き分ける新生児
ここでは、生後1時間の赤ちゃんが、初めて聞く外国語よりも、いつもお母さんのお腹の中で聞いていた英語の音の方に活発に反応することがわかります。
【6:30 から最後】ただ人の声に反応するより、意味のある声に反応する新生児
そして、生後1日未満の赤ちゃんは、意味のない声よりも、意味のある言葉により活発に反応しています。
赤ちゃんの視覚&好み
こちらのビデオは、
あかちゃんは「人の顔が好き」な様子を見ることができます。
生後10日の赤ちゃんに上の絵を見せると、右の顔らしき絵の方を好んで見ます。
今度は生後2週間の赤ちゃんに、下の絵を見せると、顔の方ではなく、左の絵の方を好んで見たようです。
しかし、生後6週間の赤ちゃんは、右の顔の絵の方を好んで見るようになり、左の絵には見向きもしなくなりました。
なぜでしょうか?
4週間のうちに何が起こったのでしょうか?
それは、脳の発達が原因です。
生後間もない頃は、ママの顔がぼんやりとしか見えないので、赤ちゃんは表情よりも明暗や白黒など、わかりやすいコントラストに注目するようです。
しかし、わずか1カ月のうちに、脳の急速な成長のおかげで、赤ちゃんは自分の世界のいろんなことを知って、理解し、表情に意味があることを理解しているのです。
そしてこの赤ちゃんは、今、ママの声の音とママの唇の動きが関係していることを理解し始めています。
こうした能力は、最初の1年間でどんどん成長し続けます。
まだ話すことができないうちから、名前を呼ばれたら振り向いたり、周りの人に助けを求めたり、表情や体の動きでコミュニケーションをとろうとします。
ママ&パパができること
楽しそうな顔や声で、あかちゃんに関わり、遊びましょう。
あかちゃんと目が合うような位置で関わるようにしましょう。
長時間1人ぼっちにするのはやめましょう。
もし人への関心や反応が弱い、あるいは全くない場合は、専門医にご相談ください。
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