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【詩】死のジュース

死のジュースが、ぽろぽろ降ってくる。
それは、まるで涙みたいに、1日の終わりに沢山振ってくる。


それは、茶色や黒、白色とか、カラフルでビビットな色もいっぱい。ファミレスのジュースを混ぜたみたいな猥雑な空気感を醸し出していた。


異世界にありそうな、有り得ないほどのドス黒さを含んだジュースは、甚だこの世の物とは思えない。空高く、頭上に、ぽつんと浮かんでた。

もしかしたらそれは、君を異世界に連れて行く、何かのきっかけになってしまうのかもしれない。

「でも、それでも……あたしは」

誰が貴方に、死のジュースを振っても。
あたしだけは、側にいてあげる。
死のジュースを、お腹いっぱい飲んでも、
あたしだけは崩れないように頑張って、
貴方の側にいるね。

目の前の愛玩にそう呟く私。
人々の希望を、吹き消したザァザァブリの雨の下で。あたしは、ゆっくりとそれを撫でる。

毎日、毎日、降ってくる死のジュースを飲みながら。静かに、それ達を蓄積させて。

黒ずんだ亀裂が外から見えないように。

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