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若年妊娠とその支援について、考える

今日は『若年の妊娠出産とその支援を巡って』という大阪大学でおこなわれたシンポジウムに参加させていただきました🙌登壇者は上間陽子さんと武輪敬心さん、村上靖彦先生でした。

このシンポジウムに参加したのは、私自身が10代ではないものの若くして妊娠したこと、研究テーマが20代前半で妊娠出産をした女性の生きられた経験(個別具体的な経験)を研究していたためです。

20代前半での妊娠はほとんど着目されていませんが、10代での妊娠(若年妊娠)は着目されていて、研究が多くなされてきているだけではなく、国もその対応についての指針を出しています。

http://www.gender.go.jp/kaigi/senmon/jyuuten_houshin/sidai/pdf/jyu13-04-1.pdf

また、若年妊娠は特定妊婦として扱われて妊娠前から支援を受けられる(実際にはあまり具体的な支援はないみたいだが)だけではなく、出産後も訪問回数が増えるなど、支援が必要な存在とされています。しかし、未だに高校を中退している人が多く、苦しい状況に置かれているそうです。

今日はそんな10代で妊娠した女性のとてもリアルな語りがいくつか紹介されました。想像以上に壮絶な経験が語られ、数値として視覚的にその実態を見るよりもとてもインパクトがありました。まだ発表前のデータであるそうで、詳しくは書くことができませんが、10代で妊娠した女性にもそれぞれ層があり、実母の支援があるか、ピアグループとの関わりがあるか、でかなり直面する困難さが異なることが示されていました。どちらもある場合には、少し状況は良くなりますが、どちらもない場合には、本当に辛い状況に陥り、劣悪な環境でギリギリの生活を送らなければなりません。やはり、「孤立」が大きな問題であり、学校から排除され、親やパートナー、友人からも見放された場合には1人で無理して頑張り続けるしかありません。そもそも性的虐待を受けた経験や周りの大人に裏切られた経験から周りに頼るという概念があまりなく、医療や福祉になかなか結びつかないという状況があります。彼女たちは自分の身体を大切にすることができないそうです。

このような状況の中で支援者は彼女たちの身体を大切にすること何があっても見捨てない、諦めないという姿勢で関わり続けることが必要であるということが示されていました。

私はこれまで周りに若年妊娠をしている人がおらず(もしかしたら排除されていたのかもしれません)、その具体的な状況もわかっていませんでした。若年妊娠というと、一般的には性に関して無知な子がうっかり妊娠してしまう、性非行である、親がしっかりしていないなどのイメージがあり、本人やその家族にバッシングがいく傾向にありますが、若年妊娠は起こるべくして起こっており、決して個人の責任の問題でないし、自身の辛い生い立ちから早く家庭をつくりたいと思い、望んで妊娠している人も多いということを今回の講演で知ることができました。

若年妊娠をした女性の語りをもっと世間に伝えていき、個人の責任であるというネガティブなイメージを払拭しつつ、もっと具体的な取り組みをしていく必要があると思いました。社会がこれまで見放してきた子どもの存在がそこにはあり、しっかりとケアをしていかなければならないと思います。また、支援者による二次被害についてもいくつかお話がありましたが、支援者はやはりどこかで若年妊娠した女性に対しての偏見があり、未熟な存在として見做して上から目線の指導をしてしまうことが往々にしてあるのでしょう。支援者は自身の持っている性規範に向き合い、その押し付けをしないように注意をする必要があると思いました。10代での妊娠は想像以上に様々な困難があり、関わる大人によって、どんどん傷つけられていってしまうという理不尽さがありました。

私にと何かできることがあるかなぁ…

語りの持つ力を今日改めて感じたので、そのような生きた語りを知識人たちや支援者に対して難しい形で示すのではなく、性教育の一貫として取り入れたり、SNSや動画を通じて若者向けに発信していくことが必要なのではないでしょうか。研究は当事者たちやこれから今後問題に直面する可能性がある若者向けではなく、研究者と現場、研究者と当事者の間には大きな隔たりがあります。もっとわかりやすい形で落とし込んでいくことが必要そうです。語りを一つの形にして、一般向けに伝えていく活動をしたいなぁ…😂 

今日のシンポジウムから触発されることも多く、これから自分にできることを考えていきたいと思います。会場に来ていたシンママ大阪応援団の代表の方や上間さんは着物プロジェクトについて、お話しされていました。綺麗な着物を着て、1日周りの人は褒め続けることで、本人が自分は大切にされているという感覚を得るだけではなく、幸せな人生の思い出を作り、この先どれだけ辛いことがあってもその日のことを思い出すと、頑張れるという母親のエンパワメントに繋がります。新品のものを与えることがポイントで、それが自分は大切にされているという感覚に繋がるそうです。こうやって、当事者と支援者が一緒に楽しく幸せな思い出を重ねていくことが、結果的に支援につながっていて、本人たちの生きる力になっていくのかもしれませんね😌素敵なお話をたくさん聞くことができ、とても勉強になっただけではなく、具体的な支援の例を聞くことでイマジネーションが湧いてきました。まずは簡単なことからで良いので、私にできることを始めてみようと思います🙌

でもまずは寝ます💤笑

今日も最後まで読んでくださり、ありがとうございました😌






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