カナダに入国　優しい雨の日

2020年8月6日、無事に家族揃ってカナダへ入国することができた。今回は入国管理でどうなるかギリギリまでわからないという状況だったので、かなり胃が痛むような手続き確認の連続だった。
成田でのチェックインの際に、カナダ側の大使館に確認を取る必要があり、その回答待ちに時間がかかり、搭乗できたのがほぼギリギリ。海外に旅行に行くという浮かれた状況とは明らかに違い、とにかく3人の子どもたちと犬を連れての国境越えは本当にハードだった。

当日の成田空港の様子は、多くの免税店、レストランはしまっており、人は本当に少なくて寂しかった。浮かれた雰囲気は一切なく、閑散とした空港に心が沈んだ。1日も早くいつもの日常が戻りますようにと心から願わずにいられない静けさ。

私が搭乗したのはエアカナダの飛行機だが、５社乗り入れのコードシェア便となっていたため搭乗率は7割ほど。思ったより密集している。搭乗の際、全員に即座に配布される除菌グッズには、アルコール除菌の他に使い捨て手袋などが入っていた。
チケットを取った際にエアカナダからは、飲み物はペットボトルの水のみと言われていたが、実際はジュースもコーヒーもワインもあったのが嬉しかった。機内食はもちろん、簡素なボックスに入ったものを配られるだけ。主にサンドイッチ。ショートパスタやサラダ、カットフルーツ、ヨーグルトなどがついた。

ついにバンクーバー空港へ到着し、移民局で無事に手続きを終えたときの安心感といったら！！！思わず涙ぐみ、安堵で膝から崩れ落ちそうになった。
タクシーにスーツケース他10個の荷物を積み込み自宅を目指す道中、ダウンタウンの街並みを車中から眺める。コロナ感染拡大防止の規定により、空港から自宅までは直行しなければならず寄り道は一切許されないが、目に映る街並みは活気があり、コロナもまるごとは東京に置いてきてしまったかのような錯覚を覚えた。
そして東京の自宅を出発してから実に22時間後、ついに私達は自宅に到着した。
生憎の雨。だけど優しい雨。半年ほど静かにまっていてくれた家の空気を入れ替え、軽く掃除をしてやっと一息。

これから、新しい生活が始まる。