育休中の家事を家庭内で押し付け合ってはいけない話。

1.前置き


こちらの記事について補足。

 家事や育児の分担割合についてモメる話を聞くと、根本的に不毛な争いをしているように思う。営業部門と技術部門で負担を押し付けあった結果、競合他社に負けてしまう構造と全く同じだ。
 元々、家事負担は家電に頼れば良いという考え方で過ごしてきたが、育休中により考えが固まった部分があるので、自分が特に意識してきたことを文章に残しておきたい。
 「家事・育児をきちんとやらなきゃいけない!」と思ってる人こそ無謀なことを無謀な考え方に陥っている気がするので、ご参考まで。

2.家事分担についてもめるときの思考回路

(1)分担に不満がある状況で起きていること
 家事分担でモメてる状況でおそらく起きてることを図示してみる。 
※現実的には夫側が家計負担、妻側が家事負担の割合が多くなっているケースがほとんどだと思うが、説明しやすくするために真ん中に点線を引いた。

 ①がやるべき(だと思っている)家事の総量に対して、分担という言葉をそのまま図にすると②になる。しかし、新生児の育児してる状況をイメージすると③で、根本的に育児の負担+ストレス+寝不足でキャパが低下していてキャパが合計60しかないのに100の負担を押し付けあう状態になっている。
 この状況では、いくら相手に分担させようとしても不毛である。夫は出産の痛みはないはじゃないか!と言われるかもしれないが、夫側も生活の変化+寝不足+育児ストレスでそれなりにキャパは低下している。
 (少し脱線するが、相手がしんどい度合いを自分の価値観だけで想像して判断することじたいがヤバいと思う)
 ともかく、夫婦の合計キャパが不足している時点で、どこに線を引いても何かしら無理が出るのは間違いなく、理想通りの家事は出来ないと認識するのがスタートになると思う。

3.理想とのギャップに対する考え方

 そもそもキャパ不足で理想通りに家事ができないとなると、考え方は2パターンしかない。総量を減らすか、キャパを増やすか。

 前の記事で書いたように6割できれば十分を考え、まずはやらないことを決めるのが良いと思う。毎日掃除機をかけなくても、洗濯を全部綺麗にたたまなくても、主菜・副菜を手料理できっちり毎食食べなくても、多少物が出しっぱなしでも死にはしない(良い生活をしてきた人には無理かもしれないが…)
 あとは、お金を使ってキャパを増やす方法。
 「家事を既製品や外注に頼るのは悪!手でやってこそだ!」といった考え方が自分にはあまりないが、もしそういう考え方を持ってるならいったん忘れた方が幸せになれそう。というか、どうせ手動で時間かけるなら、家事より育児の方が有意義な気がする。

4.夫婦が敵になるか、チームになるか

(1)利益を奪い合う+負担を押し付け合う夫婦(以後、敵対型とする)
(2)家族全体の利益増+負担減を目指す夫婦(以後、チーム型とする)
  自分は妻と不毛な争いをするのがとにかく面倒+家事を手抜きしたいタイプなので、「夫 vs 妻の構造を如何に家族と家の外の問題に変換するか」を常に心がけてきた。
 「自分が家事をしたくないからといってすぐ機械に頼る」と言われることもあったが、この方針が育休中に正しかったと確信した。ただでさえ大変なのに家事分担でモメるぐらいなら、復帰後に仕事を頑張って稼ぐ方がよほど楽だと思う。
 世の中には、「夫に皿洗いをさせようとしたら食洗機を買われて腹が立つ。苦労させて大変さを思い知って欲しかったのに!」といったことを言うヤバい妻もいるらしいのだが、まさに敵対型だなぁと思う。

5.育児中は喧嘩を解決する余裕がなく、問題が未解決のまま引きずる

 話し合って冷静に解決出来る状況なら良いが、育児中は大変なので未解決のまま恨みを蓄積しかねない。とにかく、家庭内で負担を押し付け合う敵対構造をつくらないことが重要だ。

 敵対構造をつくってしまう「小遣い制」についてはこちらの記事へ。


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