雪の日に。 Kindle版
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一部抜粋
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いつものように山中さんは問う。
「帰るか?」
「いや。まだ、いいや」
初めてその疑問形の依頼を拒否した。
意外そうに、彼は、こちらを向いた。
「勉強はいいのか?」
「いいよ」
「そうか…」
「…このまま、ここいるよ」
山中さんは少し驚いたようにして、次に、薄く笑って見せたのだが、ぼくは作り笑いさえできなかった。
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