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私が保育業界向けSaaSに転職する理由

※※ ご注意 ※※
2018年06月11日に書いた自分のブログからnoteに転載です

これまで

大学4年の夏にあるグルメサイト立ち上げのメンバーとして参加したのが自分のキャリアの始まりです。今風に言うとインターンなのかも知れませんが当時はデイリーアルバイターと言う名の日給制のアルバイト営業でした。

父のことがきっかけではじめたアルバイト修行の総仕上げとして「営業」を選び、立ち上げの会社を探したのでした。

担当だった銀座エリアを中心に高田馬場、池袋など都内の飲食店を飛び込みまくりました。グルメサイト黎明期だったこともあり、たくさん売れました。当時の週報見ると週10件ペースで新規獲得してました。

その後は商業施設担当、関西支社立ち上げ、会員組織立ち上げ、サイト開発などさまざまな業務を経験させてもらいました。

どんな形になろうとこの会社の結果をみたいと在籍し続け、会社の親会社もメディア→ファンドと移り、最終的には買収されたあとまで計15年の在籍でした。

結果としてはグルメサイトの歴史の多くを見ることができました。その辺りはこちら(飲食店が知っておきたい、グルメサイトの歴史)に書きました。


それから縁あって、トレタに転職。

トレタはアナログな飲食店をITによって業務負荷を下げることができる画期的なサービスです。

基本的には、飲食店営業としての重要なことや、お作法などは、メディア営業と大きく変わりませんでした(この辺りは後進の方のためにいつかまたまとめたいと思います)が、そもそも台帳を変えたいと思ってる店はないという潜在ニーズの商品でしたので新規開拓は工夫が必要でした。

他にも会社の状況に合わせてなんども組織を柔軟にスクラップ&ビルドしたり、大型代理店との連携の垂直立ち上げを三社も経験できたのは、急成長したトレタならではの経験でした。

さらにSaaSビジネスという顧客とサービス提供者、双方がハッピーになる新しいビジネスをロジカルに学び、また実務として体感できたことも大きな収穫でした。

そんな学びの多い会社をなぜ辞めるかはこちら(トレタを退職し、飲食店営業を卒業することになりました)に書いたのですが、なにぶん書き方が新しいチャレンジと思わせぶりだったので、何人かの方に独立するの?と勘違いされてしまいました(^^)。

実際は単なる別の会社への転職です。自分としては今までとまったく違う業界であるものの、希望していた保育業界への会社へ転職することになりました。


保育業界への想い


以前の記事「いつか子どもが欲しい男性に予め伝えたい、子育てしてみてわかった8つのこと(2歳の娘を持つ父編)」にも書きましたが、自分は娘が生まれて人生が変わりました。今まで見えなかったものが見え、気にならなかったものが気になるようになりました。

気になることになるようになったことの一つが、「子ども」というこれからの未来を担う貴重な存在を預かる身(子どもは親のものではなく、天からの預かりものだと思っています)でありながら、私自身が親になったタイミングで子育てについて知っている情報があまりに少ないことでした。

学校で習ったわけでもなく、自分で本やネットで情報を集めたり、周りの先輩から聞く情報がベースです。それは多くの周りの大人も同じではないでしょうか。

そうなると親の知りたいと思う意欲、周辺の人がどんな人がいて、そこから得られる情報がどんなものかによって、知識に偏りがでます。

結果、無知が故の不慮の事故や虐待など、目を背け、耳を塞ぎたくなるような子どもの痛ましいニュースが絶えません。

また一方で、子どもは育ったその環境をフツーと思います。よく大家族で育って大変じゃない?と聞かれてなんと言っていいののか困るのですが、私にとってはそれがフツーで育ったように、子どもは良くも悪くも、自分が育ったその環境をフツーと感じてその影響をそのまま受けて育ちます。

それが、子は親の鏡と言われる所以でしょう。タチの悪いことに、悪い環境で育った子が親になると自分の子をまた悪しき環境に置いてしまう連鎖がしばじば起きがちです。虐待をする親が虐待を受けて育ったケースは少なくないそうです。

他方で、人生において触れる大人は、親だけではありません。保育士さん、幼稚園の先生に始まり、学校の先生、地域の大人、また公共の場で会う大人も子どもに少なからず影響があります。

もちろん、子どもの成長は千差万別それぞれでこうすれば良いという一つの正解があるわけではないと思います。しかし、子どもに対する接し方を各々の自分の経験則から来た我流や思い込みで接してしまうのでいいのかといういう疑問がありました。

これは私自身を是正して、私の子どもに対してだけ改善することはもちろん、すべての子を持つ親はもちろん、社会として、大人全体でこの先の未来を担う子どもたちにどう接するのが良いのかを学ぶ機会を増やすべきなのではないかと思っています。

そのために、多くの大人に根拠のある正しい情報を伝えたい。子どもたちその子が健全で育つ環境を用意することが優先されるべきだと思います。時には血縁よりも。

そんな想いから「子どもたちのより良い環境づくり」に携わりたいと考えるようになりました。そして、まずは共働きが増えニーズが伸びていて、また子どもがある意味家庭よりも、多くの時間を過ごす保育業界はどうなんだろうと興味が湧き調べはじめました。

当時から待機児童についての話題になりはじめ、今は量の問題が注目されがちですが、同時に質も上げていかなければなりません。そこに異業種出身でかつ男性であるという自分が別の視点を持っているからこそ、役に立てるの部分もあるのではないかと思うようになったのです。

実際、自分と同じような想いがある方が増えているのか、男性保育士で活躍される方や、異業種の方の参入も増えるようになって来ています。

参考 
>>> 結愛ちゃんを殺したのは私たち大人である 親を罰しても、虐待はなくならない

▼異業種からの参入保育園
博報堂→VC→保育園設立 異色経営者の園が人気
オトナな保育園”ってなんだ!?保育業界大注目の茶々保育園グループのヒミツに迫る!
シリコンバレー式トップレベルの幼児教育にICTは欠かせない


現実は甘くなかった


実はトレタに転職する前に小さな託児所を開く準備を進めていました。自分も子どもを預ける最低限の知識を得ようと、書籍を読み漁ったり、フローレンスさん主催のセミナーに参加したり、小規模の託児ができるチャイルドマインダーという民間資格を取りました。

また実際にめぼしい物件を探したり、知り合いのツテで地元の市役所の担当の方にもお話を聞きに行ったりもしていました。ただ、その担当の方にも言われた保育士集め大丈夫?というお話をいただきましたが、まさにその壁に当たってしまい、保育士集めのところでつまづいてしまいました。

そうこうしている間に考えていた物件は、もう何年も空いていたにも関わらず、自分が問い合わせてからしばらくしてチェーン展開する保育園が入りました。物件を扱う会社が自分が問い合わせたことにより、そのニーズがあることに気づいたのかもしれません。

こうして副業を認めているトレタに勤めながら保育所を開く、3年後にはそちらに転進するという甘い考えは頓挫してしまうのです。わたしに準備がまったく足りていないことを痛感させられました。


コドモンとの出会い


一方、いざ転職して急成長のベンチャーであるトレタに勤めはじめると、それはそれで楽しくなってしまい、いつしか保育事業への動きも想いも鈍くなってしまってました。そしてあっという間に数年の月日が流れました。

しかし、ある時、ある日、ネット上で「コドモン」というサービスと出会いました。「なんだこれ、トレタと全く一緒だ!」。保育園のICT化で業務効率化を図るというそのサービスはまさに保育園版トレタと言うべきものでした。

これなら、トレタで飲食業界の多くの人を笑顔に出来たように、煩雑な業務から開放してら本当はもっと大好きな子どもたちに時間や力を割きたい保育士さんを笑顔にできるかもしれないと運命を感じてしまいました。

それから、実際にコドモンを使って喜ぶ保育士さんの声など定期的に動向をチェックを続けるうちに、やはり子どもの未来をよくする事業に関わりたいという想いが沸々と出てきました。

そして昨年秋、ある新しいミッションを会社からいただいた時にこれを立ち上げるのを最後として、保育業界へ行く決心をしました。このミッションは外食業界に長く携わってきた自分にとっては思い入れのある会社さんとの協業で自分には集大成と感じさせられるものでした。

妻には転職について相談しながら、同時に、コドモンについてさらに調べ、また実際にコドモンを運営するスパインラボ社(コドモン社の前身)の小池社長にお会いすることにしました。

小池社長からお聞きした事業展開イメージ、SaaSビジネスとしての課題は想像以上に、四年前のトレタそのものでした。

そして、またその未来の広がりは自分が関わりたいと強く思わせるものでした。トレタでの4年間の経験が必ずお役に立てると確信し、転職を決意しました。

こうして自分のキャリアとしては、

1社目「メディア➕飲食」から
2社目 トレタ「飲食➕ ITによる業務改革」
今        コドモン「ITによる業務改革➕保育」

と図らずも、共通項を得ながら、新たなチャレンジをすることになりました。

将来的には自分の理想とする園を開きたいという想いもありつつ、当面はコドモンの普及を頑張ります。


まずは保育の現場へDive!


まずは「徹底した現場理解から」。この大切さはトレタで学びました。そして、その言葉通りにトレタには顧客である飲食店へ留学させてもらう試みがはじまっています。

自分もそれに習って、本日より保育の現場に入ってみることにしました。ダメ元で自分が卒園した園にお願いすると、園長先生が快くOKしていただきました。感謝です。

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保育士体験記 サラリーマンが保育士をやってみてわかったこと

1週間という短い間ではありますが、保育士の皆さんが業務を通じて、どんなことに困っていて、どんなことを伝えたいのか直接学ばせていただき、コドモンをより良いサービスに進化させていきたいと思っております。

ということで、長々、書きましたが、改めてコドモンの足立をよろしくお願いします。

※因みに、既にいくつかお話しいただいてますが、副業として、飲食店営業、SaaS営業のアドバイスのお手伝いやっていく予定ですので、ご興味ある方は直接メッセージでご連絡ください。


※2022年7月1日追記 4年経ってからのnote


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