コロナ禍での就活はマジで苦行だった21卒によるためにならない話
わたしは3月に大学を卒業する。4月から働く会社も決まっている。
その肩書きだけを連ねると、当たり前のことのように思うし何より順風満帆そうに見えるがそうではない。わたしもコロナ禍で就活に苦労した就活生の1人だった。
3月の合説が一斉に中止。希望職種の募集未定、本年度の採用見送り。時間をかけて書いたエントリーシートを出した企業の採用活動再開未定、そしてお祈りメール。
海外に渡航できるのは2年後~3年後。従来通り先輩たちみたいにいわゆる「売り手市場」で1人が3つの内定を抱える時代で就活をするとしてそれでも夏までに内定を貰えなかったらワーキングホリデーなりお金を貯めて留学することを逃げ道にしていたのに、その逃げ道さえも閉ざされた。
大学も全てリモートになり直接会うことはできないから、みんなはどんな就活をしているのか、どんな状況なのかを知るためにTwitterで"21卒"と検索するとサジェストには"死にたい"が並ぶ。ここは地獄か?
そんなことが続くと、食べることが好きで推しさえいれば辛いことはある程度時が経てばなんとかなるわたしも食欲を失い、自分の感情をコントロール出来ずキャリアセンターの人との面談中や家族の前で泣き喚くことが何度もあった。そしてふと、「もう年内に就職先が決まらなかったら遺書を書きなぐって死ぬ」と本気で腹を括っていたこともあった。
ここまで書くとただただ病んでる人である。
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いやいや、普通に考えておかしくないか?
おかしいのは就職先が決まらなかったら死のうと腹を括っていたわたしではなく大学を卒業すれば必ず正社員として就職しなければならなくてそれを逸脱すること=悪という風潮の方だ。
キャリアセンターの人に就職先が決まらなくて泣きながら面談をお願いしているのに「3月末まで求人はあるので内定貰えるまでがんばりましょうね」と言われた時は折れかけた心がさすがにバッキバキになったし、フリーターでもいいかなってことをそれとなく家族に匂わせたときも濁した「がんばれ」が返ってくる。これは当然のことなのだ。
こうして八方塞がりになっているとき、わたしはどんな言葉を掛けられたかったかな、とふと考えてみた。
今のわたしが就活に悩んでいる人に言葉をかけるとすると、"普通"を逸脱する選択肢も用意する勇気を持ってみて、ということを言うかな。
わたしはキャリアセンターの人にも家族にもフリーターになることは当然反対されたが、
就活に疲れきった心の中では「大好きな本や音楽に囲まれた仕事、本屋さんやCDショップの店員さんのバイトからはじめようかな」と実はずっと思っていた。
もういいやと肩肘張らない方がいいことも多分あって、ダメだったらもう本屋さんかCDショップの店員になろうと思ったあとに受けた会社とご縁があった。本屋さんかCDショップの店員になろうと"普通"を逸脱する選択肢を用意しておきながらも"普通"を選択したのはわたしだ。
わたしは「変わってる」と言われるところが多いので、こういうときに"普通"じゃない方を選択できる人の方がかっこいいと思う("普通"を選ぶことが間違っているとか言いたいわけではない)。振り絞った勇気への対価は絶対あると思うし、若さに免じてある程度はやり直しもきく。あくまでも個人的な見解だが、そんな勇気を出せる人こそかっこよくて強いのだ。勇気のない弱いわたしは"普通"を選んだ。
"普通"を選んだわたしは春から社会人になるわけだが、わたしの就活なんて参考にはならないので最後にわたしがそれもそうだな、と思った言葉を紹介しておく。ちょっとでも心が軽くなればいいな。
「上手くいかなかったり落ちちゃったりするのは元々決まっていたことやから、そうなるためになったことやから、それは気にしなくていい」
これはJO1の河野純喜くんがラジオで言っていたこと。結構前に言っていたことだから一言一句合っているか保証はないけれど。
彼は同志社大学に在学中、楽天の内定を持っていながらその内定を蹴ってPRODUCE101というオーディションに挑戦して夢を叶えた。オーディションに挑戦して夢を叶えたと言うと美談のように聞こえるかもしれないけれど、当時は不安だったと彼は語る。彼は"内定を蹴る"という勇気と引き換えに夢を手に入れたのだ。「日本一就活に成功した男」とファンからも呼び声が高い(?)彼が気にしなくていいと言っているので皆さんも上手くいかなかったり落ちたりしても気にしなくていいです。
「お前の人生は、半分はお前のためと、あとの半分は、誰のためにある?あとの半分は、お前を大切に思ってくれてる人のためや」
これは就活終わってから見た映画だったけど『ちょっと今から仕事やめてくる』のヤマモトの言葉だ。
これを聞いてわたしはすぐ死ぬことを選択肢に入れることをもう二度としないと決めた。就活は多分つらいと思う人がほとんどだしこういうご時世の中就活しなければならなくて上手くいかなくてどうしようもなくつらい、死にたいと思った時はとりあえずこの言葉を思い出してとりあえず「生きるモード」にギアチェンジすることが大事。
ここまで書き連ねてきてわたしの就活の話が誰かの就活の参考になるとは到底思えないが、就活に悩む人のちょっとした心の隙間にすうっと入ることができれば多分このnoteを書く意味になるだろう。
ここまで読んでくれてありがとう。就活に苦労する人ほど、"内定もらいましたー😭👏🏻"みたいなことをインスタのストーリーに載せるような図太くて無神経で無慈悲な人ではない人だと思うので、周りの人のことは本当に気にしないでほしいな。わたしは片っ端からTwitterもインスタも色んな人をミュートしてました。えへへ。
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