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ストレスを成長に変えるスキル(ストレスとメンタルヘルス④)


このnoteは
「人を壊すストレス(ストレスとメンタルヘルス③)」の続きです。

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 ストレスが個人の成長を促すか、あるいはメンタル不調に導くかは、環境との兼ね合いもあるためケースバイケースです。ストレスに晒されている間は、いずれにしても耐える期間となりますので、成長に繋げるためには、ストレスに対する認識反応、そしてそのコントロール、つまり「態度」が重要です。

1.認識~「試練」そして「恩恵」という一面~

 私たちに変化あるいは成長の可能性を与えてくれるという意味でストレスはまさに「試練」であると言えます。

 また、あらゆるものがストレスになり得て、さらに環境も変わり続けているので、私たちはどこにいても、いつでも成長する機会に恵まれています。

 ストレスは常に恩恵として可能性を孕んでいます。

2.反応~ストレス反応とストレス解消法~

 上記のような認識の可否にかかわらず、ストレス反応は不快感から始まりますので、ストレス反応がどういうものかを知り、使い分けることが望まれます。

 ストレス反応は行動化と身体化にまず大別でき、前者は言語化と遊戯化を含みますが、ポジティブなものとネガティブなものに分けることも重要です。
 自他を傷つける身体化と暴言や暴力といった一部の行動化、つまりネガティブなストレス反応を除けば、ストレス解消法も含めて、個人に適している限りどのようなものでも有効であると考えられます。

 ストレス解消法は、自力で可能か、金銭がかかるか等の観点から分類・認識し、使い分けることができます。

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3.戦略~使えるものは使うという賢さ~:態度①

 ストレス解消に活用できる資源を把握しておくことや確保しておくことも役立ちます。頼れる家族や友人がいることも、気分転換をする趣味があることも、すべてその人の資源です。困難を自力で克服できないことを恥と考える人が多い印象ですが、使えるものは使うという戦略的な態度こそが賢さと言えます。

 カウンセリングや心理療法もそのような意味での資源として大いに役立てることができます。ストレス反応を含むメンタルの一連のプロセスを専門的な観点から扱いますので、他の資源の活用もさらに効果的になります。健康的なメンタルを維持するためにカウンセラー(心理学者)を使うというスキルです。

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4.投資~治療ではなく予防へ、「人生の豊かさ」に向けて~:態度②

 カウンセラーの賢い使い方は、メンタル不調への対処としてよりも予防を目的としたところにあります。相談や心理療法も有効ですが、メンタルヘルスをはじめとする心理学についての学びも効果的で有意義なものになります。

 心理学は自己理解のための学問でもあります。その知識は人生をより豊かにします。

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 「豊かな人生」はお金では買えませんが、そのための知識や体験はお金で買うことができます。高い買い物だとしても、他でもない自分の精神に関わるものの価値が安いということの方が問題ではないでしょうか。そこに思い切ってお金を使うというのは「投資」というスキルで、賢いからこそ可能なものです。

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