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アクチュアリーとは?その待遇とは?

こんばんは(こんにちは)。
今回はあまりメジャーではないアクチュアリーについて書きたいと思います。ネットで検索すると本当にアクチュアリー正会員が書いた記事なのかわからないものも多く、正会員の目線で正しいか考えたいと思います。
(下記内容な個人的な感想めいたものであり、参考程度に見ていただければと思います。)

1.アクチュアリーとは?

そもそもアクチュアリーとは何か簡単に説明したいと思います。
まず、アクチュアリー会のホームページでは以下のような説明がありました。
(参照:アクチュアリー会ホームページより)

”アクチュアリーとは、確率や統計などの手法を用いて、将来の不確実な事象の評価を行い、保険や年金、企業のリスクマネジメントなどの多彩なフィールドで活躍する数理業務のプロフェッショナルです。”

この文章で大切なことは、アクチュアリーは”数学”のプロフェッショナルではなく”数理業務”のプロフェッショナルということかと思います。業務として、簡単な数学は登場しますが(キャッシュフローの確率論的なシナリオなど)、高度な数学が登場するわけではありません。むしろ、保険や年金の数理的な業務に関する付随知識の習得が必須であり、会計や法律、金融の知識などについて前向きに習得することが求められます。
しばしば、数学を使う業務としてクウォンツと比較をされますが全く別くらいに捉えるといいかと思います。

2.アクチュアリーへの道のり

アチュアリーになるにはまず、アクチュアリー試験に合格する必要があります。ほかのサイトでも散々試験については書かれていますが、このノートでも簡単にまとめたいと思います。 まずアクチュアリー試験は2部構成になっていて一次試験科5目、二次試験2科目の全部で7科目になります。 一次試験については 数学、 損保数理、 生保数理、 年金数理、 会計経済投資論 の5科目、 二次試験については 生保、損保、年金の3つのコースからそれぞれ2
科目を選択して受験することになります。
一次試験については 受験年度によって合格率が大きくぶれ10%程度から50%程度まで幅がありますが、 二次試験は大体合格率が10%程度になっています。

アクチュアリー試験の合格者平均が約8年と言われていますので 受験するにあたって長期の勉強時間が必要になります。40歳くらいで正会員でないと、アクチュアリーと関係ない部署に飛ばされるなどといった話も聞いたことがあります。
下記のリンク先では、具体的に過去10年の合格率の推移などデータがありますので、詳細を確認したい方はぜひ確認してみてください。

3.アクチュアリーの待遇など

一応難関資格に部類されるアクチュアリー資格ですが、実際の待遇はどうなのでしょうか?
とあるサイトでは下記のような記載がありました。

  • 平均年収は1200万円程度

  • 年齢や職種によって異なるが、外資系なら2000万円超えも

  • アクチュアリーは現在売り手市場

1.平均給料1200万円は本当か?

実際どうなのか考えたいと思います。 まずアクチュアリー正会員の平均年収が”1200万円”とのことですが、こちらは 20代から 50代の総平均としては正しいと思います。(個人の意見です。)
会社によってアクチュアリー正会員だと手当が出たり、役職が変わる会社の場合に高くなる傾向にあります。年功序列のような会社では正会員になったからといって、給料が必ずしも大きく上がらないケースもあります。
そのため、早期にアクチュアリー正会員になったからといって、すぐ年収が1200万円に行くかと言われるとなかなかそうではないという実態はありますが、 30歳で1000万円以上の給与になる会社が多いのではないかと思います。 特に外資系の方が正会員を評価して給料に反映にしている傾向にあると 思います。

2.外資系なら給料2000万円も可能か?

給料2000万円はアクチュアリー正会員かどうか関係なくある程度高い役職に就いているかどうかになると思います。 例えば役員クラスになっているか保険計理人かチーフアクチュアリーかどうかなど。
外資系の方が比較的若い年齢で役職につける可能性が高いかもしれませんが、 日系でも最近は専門職採用の強化などを行っている会社があり、ある程度の年収になる可能性はありますが、2000万に届くかは定かではありません。
2000万に給料が届くかどうかの結論としては 偉い役職に就けるかどうかになりますので 一般的な昇格とあまり変わらないかもしれませんが、アクチュアリーにしかつけないポジション(保険計理人やチーフアクチュアリーなど)が存在しますので、その点ほかの社員に比べて出世しやすいということがあるのかもしれません。

3.アクチュアリーは売り手市場か?

これは間違いなく、そのとおりです。 保険業界は今大きな変革の時を迎えており、保険分野に関する国際会計基準(IFRS17)の導入が2023年1月から始まり、国際資本規制(ICS)が2025年から始まるため各社人手が必要な状態になります。 そのため 現状は売り手市場となっています。

4.さいごに

アクチュアリーについて簡単に書かせていただきました。アクチュアリーに興味がある方などは、ぜひアクチュアリー会にあるコラムなど読んでいただけると理解が深まるかと思います。また、今後は就職活動にあたっての話や具体的な業務の話など業界人しか知らない知識について時間があるときに書いていきます。


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