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コーチングをこっそり夫に実践中。

せっかく教わったカードコーチングを、まずは身近な誰かに試してみたい。

私は先月末に、2日間にわたって、風井麻希さんから、自分でもコーチングができるようになる講座を受けた。

解決したい問題があり、
それについてコーチングセッションしてもらい、ふっと湧いた疑問や違和感などが、心に「杭」のように刺さる。

それが、じわじわと、よりよい答えを探そうと私の中をさまよい始める。
わかりそうでわからない、でもなんか、たどり着けそうなこの感覚。たまらない。

そんな面白いカードコーチング、夫に試したいと思い、タイミングを見計らって「ちょっと実験台になってくれない?」と聞いてみたが、
「いや、いいや」というそっけない返事。まぁ、岩のような夫のことだから、想定通り。

私がコーチングで得た気づきを興奮しながら話すと、それについては一応聞いてくれているので、コーチング自体がイヤなわけではなさそう。

身内のコーチングは難しい、と風井さんからもお聞きしているので、そういうもんだよね、と思いつつも、この効能をやはり夫にも試したい。

というのも、夫は今、転職も視野に入れてあれこれ悩んでいるので、セッション相手として都合がよさそうなのだ。笑

夫は、就職超氷河期世代ど真ん中の45歳で、
新卒で入ったIT企業の東京本社で真面目に15年間働き、
その間、職場結婚し、息子も生まれ、いろいろ思うところあって、故郷へのUターンで役場に転職したのが7年前。

結婚して10年以上経つが、彼のことはよくわからない。
性格や志向が自分と違いすぎるからか、想像しても的外れなことが多々ある。

関西育ちの夫は、
大学は、国立か関関同立へ行くように。
就職は、有名企業か、それか公務員に。
というような考え方の両親のもとで育って、反発心もありながら、結局そこに収まることが成功、と信じることで、自分を納得させてきたのかな、という印象を私は持っている。

そういう両親の教育自体が悪いとは思わないのだが、守りに入ってしまっているというか、何か大事なことが抜け落ちているような気がしている。正直に言うと、つまらない。

大した制約もなく生きてきて、自分の可能性について夢見る私とはあまりに夫が正反対で、時にかわいそうに思えることがある。もう少し楽しさを重視してほしい、と。

長男が生まれた直後、そのプレッシャーと会社の部下の鬱による休職で、彼自身も鬱になった経験もある。

とにかく、真面目すぎる。

とはいえ、我が家の財政は、夫の真面目さの上に成り立っている感謝も忘れてはいけないのだが。

先週末、コーヒーを飲みながら、夫の職場の話を聞いていた。

夫は課長補佐という役職で、4月から係長に昇格した女性が、やる気がなくて困っているという。

やる気がないせいで、夫が色々根回ししなくてはならず、やってられないらしい。これまでは夫が係長を兼任していて大変だったので、これからは、少しずつ楽になるはずなのに…という思いもある模様。

その女性が、ある取引先の人を怒らせてしまい、その尻ぬぐいを自分がやるべきか、彼女にやってもらうかで夫は悩んでいた。

「そりゃあ、彼女がやったほうがいいでしょう。自分が相手を怒らせたなら、まずが自分が連絡しないと」と、人にはいくらでも厳しく言えてしまう私。

そのとき、私の頭の中に、教わったコーチングの考え方「課題の分離」がふっと降りてきた。

「あなたには、この問題を解決できると、私は信じている」

そんな感じで、係長の女性に、自分で連絡するよう伝えたらどうだろうか、と夫に伝えた。

そうしたら、夫は珍しく素直に「そうだね、その路線で言ってみる」と言い、
結局、週明け、女性が自分で解決したらしい。

「あなたには、この問題を解決できると、私は信じている」

このメッセージが、係長の女性だけじゃなく夫にも適用された気がして、やはりこの考え方は素晴らしいと、改めて感じ入った。

最近、夫は、「働いてみたい会社が募集しているけど勤務地が遠すぎる」とか、「この会社も面白そう」という話を、自ら私に言ってくるようになった。以前よりも饒舌気味に。

応募してみたら、と私は言うが、履歴書を書くまでにはなかなか至らない。今の職場でもう少し粘りたい気持ちもあるのか。

3社ほど、気になる会社があるようで、どこで一番働きたいの?と聞けば、悩みながら、A、B、Cのうち、うーん、A社かな、と言うので、
その3つの会社が、どれも同じ給与で、勤務地も同じだったらどう?と聞いたら、迷わずにC社と答えた。

「へぇ!同じ条件なら、C社なんだね!」
私は、それ以上は、もう何も言わないことにした。

きっと、C社と即答したことに彼が誰より驚いているだろう。
その杭が心に刺さって、彼が最高の選択ができるよう、じわじわと案内してくれるはずだから。

とにかく、彼の人生がより明るいものになるよう、ただ応援するのみだ。

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