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あなたは必要な存在か?

今回は、またライプニッツですが、“充足理由律”のお話です。

なぜ物事は存在するのか、ある物と別の物が区別できるのはなぜか。

それを説明しているのが充足理由律です。
ライプニッツの論じた内容は、

「事実がなぜこうであって、それ以外ではないことの十分な理由がなければ、いかなる事実も存在することもできず、またいかなる命題も真であることができない。
ただし、その理由はほとんどの場合、我々には知り得ない。」

というものです。

簡単に言うと、あらゆる物事の存在には理由があるが、その理由は知り得ない。という事です。

ここから導かれた原理が、“不可識別者同一の原理”です。

例えば、AさんとBさんがいたとして、それぞれを構築する要素が全く同じであれば、AさんとBさんは同一人物と言えます。

ですが、現実全く同じ要素を持つものなどありません。

織田信長の要素を「戦略家」「冷血非道」とした場合、これに当てはまる現代人は織田信長になってしまいます。

しかし、「明智光秀に裏切られた」「豊臣秀吉を従えていた」など、要素は無限にあります。
そうすると、その要素を満たすのは織田信長ただ一人となり、区別ができます。

社会に出ると、「お前の代わりなんていくらでもいる」などと言われたり、「自分は価値のない人間だ」と思うかもしれませんが、ライプニッツは

「世界を構成する全ての要素が別の理由を持っているとき、その世界は最善である。」

と言っています。

世界にあなたと全く同じ要素を持つ人など存在しません。皆それぞれが、世界を構成している重要な役割を持つ一人です。

皆さんはどのような要素を持っていますか?

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