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世界を変える朝ごはん Social Breakfast

8月17日の朝、虎ノ門ヒルズのOVAL CAFÉでSocial Breakfastの第1回が開催されました。
このイベントは、まちのプロデューサーズ横尾俊成さんが中心になって企画をされました。

  • 社会のために一歩踏み出したいけれど、何から始めたらよいかわからない!

  • 社内外の人たちとソーシャルグットで繋がりたい!

  • 先駆者に学び、社会を新たな視点から眺めてみたい!

という若者が気軽に集える場を目指しているイベントです。

会の趣旨を説明する横尾俊成さん

第1回は「“社会を変える” のはじめかた」をテーマに、自分なりの問題意識に基づいて既に動き出している先駆者3名が、動き出したきっかけや、立ちはだかった困難、今後やりたいことなどを語る会でした。

トップバッターは、「ストレスフリーな子育ち環境」を整え、子どもにとっても、親にとってもプラスになる社会を実現したいをミッションに、離乳食ブランドや、ノンカフェイン食品、宅食サービスを提供するKazamidoriを起業した久保直生さんのお話です。
久保さんの最初の問題意識は、コミュニティの同質性だったそうです。米国へ留学したときに、日本の若者よりも活発に社会に向けてアクションを起こす米国の若者に接して驚きもあったそうですが、冷静に見ると「同じような人が集まっている同質なコミュニティばかり」という点が気になったそうです。
そして帰国して、社会を変えるために何ができるか?と考えたときに、注目したのが子育て世代です。子育てで大変なパパ・ママにゆとり(時間的・精神的)を創ることを目指して、Kazamidoriを2016年に起業されました。
しかし、ふと振り返ってみると、高所得者という同質な層を対象にしたサービスばかりを提供していることに気づき、唖然としたとのことです。
そこで、宅食サービスの工場(現在は愛知県にある1つの工場)で働いている方々(シングルマザーの方も多いとのこと)もステークホルダーの一員であり、雇用を創ることでサービスの購入者とは違う層の人々に貢献できると考えて、工場の多拠点化を目指されています。

二人目は、ペットも、ペットを飼っているヒトも、飼っていないヒトも共存できる社会、ペットフレンドリーな社会の実現にむけて、PETSPOTを起業した羽鳥友里恵さんです。
羽鳥さんの最初の問題意識は、「家族の一員として暮らしたペットでも、本当の家族にはなれない」ことを、ペットが亡くなっても会社の忌引休暇の対象にならないという現実に気づかされ、ペットが家族と同等になれる社会を作りたいと考えて、勤めていた会社を退職して、起業を目指したそうです。
最初は、ペットが家族と同等になれるためにはどうしたら良いのか、ということで犬・猫のペット自身のことばかりを考えていたそうです。
しかし、SDGsの中にペットのことは触れられていないこと等から、ペットを通じて社会課題を解決するためには、問題の捉え方を変える必要があると感じて視野を広げた結果、ペットと、ペットと暮らしているヒトと、ペットと暮らしていないヒト、その3者が共存できる社会を創っていくことが重要と気づいたとのことです。正に、ペットが課題なのではなく、ペットで課題を解決していくべきなのではないか、ということです。
そして、PETSPOTの企業ミッションを「ペットと共存することで、人間や経済、そして社会全体にポジティブな影響を与えることを世界へ証明する」に設定されました。
実績として、ペットと働ける環境で仕事における生産性64.7% UPという実験の結果を発表されています!

最後は、「新しい政治・行政の仕組みをつくりつづけることで、世界中の人々の幸せな暮らしに貢献する」ことをミッションにかかげるPoliPoliを起業した伊藤和真さんです。
伊藤さんの始まりは、「政治・行政と国民の間が遠い。社会の仕組みを作っている政治や行政へ、ひとりひとりの声を届けることが必要ではないか」という問題意識だそうです。
そして伊藤さんの話の中で、「原体験に必ずしもこだわり過ぎなくても良い」という言葉が出てきました。
なぜならば、問題意識にはそれに至る体験があるはずという前提で話が進むことに対して伊藤さんは、「原体験がない方でも、一歩引いたことろから客観的に問題を捉えることができる側面がある」と言われています。

三人のお話を聞いて、起業に至るまでの強い問題意識を持つことの重要性を感じました。
また、起業後は本当に大変なので「折れそうになる心」をお互い支えあう仲間(コミュニティ)の存在が重要という話もありました。

やはり、仲間は大切なのだと改めて実感しました。
同時に、久保さんの「同質なコミュニティ」への違和感の話もありましたが、人はどうしても似たもの同志で集まる傾向があるので、敢えて(意識して)異質な人々(自分とは違う属性や価値観をもった人)との交流を持つことも大切だと感じました。
その際、全く共通点がない人々との交流はハードルが高いので、「何か共通点(年齢、出身、趣味等々)がある人の中に、自分との違いを見つけてみる」という方法も良いのではないかと思います。

※下記の記事は、「名前」が共通点でも盛り上がるという話です。ご一読ください。


Social Breakfastは、毎月第1,第3木曜日の朝8時に虎ノ門ヒルズのOVAL CAFÉで開催されます。
次回以降も、新しい発見、出会い、刺激のために参加したいと思っています。
「早起きは三文の徳!」ということで、皆さんも少し早起きをして、是非参加してみて下さい。

アカデミーヒルズ 熊田ふみ子

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