就活大迷走日記

公務員か民間企業か

大学受験期~大学2年生まで

 私は、幼少期から臆病な性格だった。予測不能な出来事や、急な予定変更を常に恐れていた。また、驚くほど多くの大人達から、「性格上、公務員を目指したら良いのでは」「司書や教師に向いている」という助言を受け続けた。
 高校入学時から、公務員になるにはを前提に受験大学や学部を考えた。しかし入試直前期に、「もしも将来の自分が民間就職したくなっても大丈夫な学部にしたい」と焦り、公務員も民間企業も視野に入る経済学部に進学した。
 「シュウカツ」という音の響きを漠然と頭の片隅に置きつつ、大学に入り2年が経過した。2年生の後半から、大学でのスタートダッシュセミナー、OB・OGの方々の座談会が台頭し始めた。「シュウカツ」が「就活」という具体的な形を帯びてきたと感じた。

「覚悟を決める」が出来ない

 大学2年生の春休み、私はゼミの教授が開催してくれたOB・OGの方々との交流会に参加した。
 当初、国家公務員と地方公務員の違いも曖昧で、試験の難易度も不明瞭だった私にとって、この交流会は大きな転機となった。
 公務員になった先輩も、民間企業に進んだ先輩も、口を揃えてこう言った。「覚悟を決めないと勝てない」と。
 政令市職員、国家公務員、県庁職員として働いている方々は皆、「浪人覚悟で公務員一本で勉強した」「中途半端に民間企業は受けなかった」と覚悟を見せてくれた。また、所謂大手企業に勤めている先輩方は、「新卒カードは最大限使う方が良い」「地元市役所との併願は可能だが、民間一本に絞った方が結果を出せる」と助言を与えてくれた。
 
 続々と周囲が覚悟を決めていく中で、欲張りな私は、覚悟を決められずにいた。

パイオニアになる!

 進路を決め切れずグズグズしている時間こそが勿体ないと感じた為、私はとんでもない決断をした。「公務員試験勉強と民間就職活動の両立」である。公務員の中でも職種を決めきれなかったので、とりあえず国家一般職を目指す事にした。また、民間企業も安定を重視し、東証一部に上場しているメーカー企業を目指す事にした。

 大学3年生の私は周囲に対して、「私がパイオニアになる!両立出来る前例を私が作る!」と宣言した。今考えるとこの発言で、周囲も自分もを大いに苦しめる事となった。

 1年半に及ぶ就職活動における、具体的な1日のスケジュールや思わぬ障壁、結果等も後々詳しく書いていきたい。

 欲張りな私が、公務員試験勉強と民間就職活動の同時並行をして1番思った事は、「後輩にオススメは出来ないけれど、様々な感情を体験出来る」というものだった。


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