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ある夏の思い出

ニューヨーク・ヤンキースの伝説的クローザー、マリアノ・リベラをご存知だろうか。

投げる球種は彼の代名詞とも言われる「カットボール」がほとんどを占める。  

通算652セーブをあげた名クローザー。

引退した2013年も44セーブを記録し、その雄姿を印象付けた。

話はガラッと変わって…

同じ2013年の夏に忘れられない出来事があった。

今から10年前… 

ん?

2013年ってもう10年前のことなの!?

ヤバい。

時が経つのが早すぎる…。

この年の思い出として、仕事にずっと追われていた気がする。

大変だった。

一年中仕事に追われていた。

忙しかった。

よく働いた。

キツカッタナ~…。

そんな忙しい中で、友人に誘われて時間を作り夏のフェスに行くことにした。

お目当ての日のヘッドライナーは「メタリカ」


アメリカ合衆国で結成されたバンド。

ヘビーメタル、ヘビメタの代表格ともいわれる。

さらに言うならスラッシュ・メタルの先駆者とも言われている。

全世界でトータルセールスが一億二千万枚だったっけ。

ほぼ日本の人口と一緒…。

圧倒的な音圧で、鋭いサウンドに、高速のテンポで、畳みかけるような各楽器のアンサンブルと、重厚なリフと、バッキバキのボーカル…。

メタル系音楽に対して自分のイメージはそんな感じだった。

あっ

好きな方もいらっしゃると思われるので、あくまでも私個人の意見、そして多様性ということでご容赦ください。

自分にとってはヘビメタというジャンルは馴染みが無かった。

そしてフェスに行くまでメタリカをほとんど聴いたことがなかった。

友人のめっちゃ良いから行こうという誘いと、メタリカ以外にも見たいバンドがあったことと、気分転換をしたい!って思いが強かったので、その誘いに乗って出掛けることにした。

確か違う日には日本からはミスチルが出演してたような…

今考えると、とてつもなく豪華なブッキングだったんだなとしみじみ思う。

行くと決めたからにはちょっとでも予習しとこうとメタリカを聴くつもりだったのだが、まあこの年は本当に余裕がなくそれどころじゃなかった。

ほとんど聴きこめず、当日ノーガードとも言っていい状態で初めてメタリカのライブを見た。

冒頭のオープニングからメタリカの印象が変わった。

若かりし頃のクリント・イーストウッドが出演した映画「続・夕日のガンマン」で劇中歌として使われる曲【The Ecstasy Оf Gold】が流れメンバーが入場してきたのである。

全く予備知識がない自分は面食らった。

めっちゃカッコよかった。

何や、今から決闘でも始まるの?って。

そうか、今からライブという決闘が始まるんやな。

何かオープニングの曲のセンスからして期待が高まった。

会場は人でパンパン。

当たり前のことながら凄く盛り上がる。

壮大で儀式的にも聴こえる登場曲。

【The Ecstasy Of Gold】

既に心を鷲掴みされてた(笑)

それから【Mastar Of Puppets】や【One】など彼等の代表曲がプレイされる中、【The Memory Remains】や【Sad But True】など自分がイメージしていたものとは違う曲も演奏していた。

全世界で一億二千万枚も売れてるモンスターバンド

ライブと友人の解説で何となくその理由が分かってきた。

ジャンルの枠に囚われない音作り。

自分よりもよっぽど詳しい方がいらっしゃると思われるので、あまり説明的なことは触れないでおこうと思う。

そして自分の補足的説明は違うかもしれない…。

聴いていると1980年代は確かにメタルの範疇での音作りが主な構成であった。

90年代に入り、2000万枚を売った通称【ブラックアルバム】といわれる、メタリカ(アルバム名)を筆頭に、96年に発表された【LOAD】や97年に発表された【RELOAD】など作風はガラッと変わっていく。

ミドルテンポな曲や、メロディアスな曲、どちらかというとロック的なアプローチの構成で90年代のアルバムを構成していったのである。

音の幅が広い、引き出しが多い、っというか自分達の音の可能性を信じて、あらゆる要素をメタリカというバンドに注ぎこんでいる、常に前進しつづけているバンドなんだなって思った。

この90年代のアルバムを聴いてそう思った。

【メタリカ】というジャンルか。そんな言葉が似合うのかな。

それゆえに友人の話だと過去の作品が好きだった人達には、批判をくらうこともあったという。

まあ、新しいことをすると賛否両論なのは当たり前か。

でも作品達を聴いていて大好きなバンドになった。

通勤前に聴くとテンション上がるし(笑)

印象的なリフやリズム、そしてヴォーカルのジェームズ・へットフィールドの特徴的な唄い方も好きだ。

勝手な感想だけど演歌じゃない、アメリカンなコブシの効いた唄い方?

そんな表現ありかな💦

大好きだ。

2000年代に入り、更に実験的になった2003年発表の【St.Anger】や原点回帰したと言われる【Death Magnetic】など歩みを止めない。

今年の四月(今月!)には七年ぶりにアルバムを出すとか。

楽しみだ。

話をライブに戻そ。

聴いている時、全くの知識ゼロの状態から聴いていたけど音楽のエネルギーのお陰で、日頃の疲れがすっ飛んでいた。

そして本編ラストに入る前の名バラード【Nothing Else Matters】の後に、アンコール前の曲【Enter Sandman】をプレイした。

Enter Sandman…。

Sandmanとは

ドイツなどヨーロッパ諸国の民間伝承する睡魔。
英語読みでサンドマン、また砂男ともいう。
姿の見えない妖精だが、一般には砂の入った大きな老人の姿であるとされる。 

Wikipediaより

なるほど、ちなみにこの曲は彼らの代表曲でもあり、ほとんどのライブのセトリに組み込まれているかな。

冒頭は印象的なアルペジオから始まる…。

そして友人の説明で一気にこの曲に親近感が湧いた。

最初に紹介したマリアノ・リベラの入場曲にも使われている。

メジャーリーグの中継をたまに見ていたので、何となくリベラの登場シーンも知っていた。

印象的なアルペジオが流れ、リベラがマウンドに君臨する。

さながらサンドマンが登場し、相手チームを眠りにつかす、すなわちゲームセットを意味する。

まさしくリベラのクローザーとしての意味合いにうってつけであり、敵チームにとってはこれから始まる❝儀式❞の始まりのような気がしたのではなかろうか。

WBCの時でもそうだが、各選手の応援歌やテーマ曲って球場の雰囲気を作ったり、選手の闘志をかきたてる意味でも重要だと思う。

マリアノ・リベラと【Enter Sandman】

素晴らしいチョイスだ。

そしてライブを聴いて月並みかもしれないが、【Enter Sandman】が一番好きになった。

良いライブだった。

メタリカが大好きなバンドになった。

すさまじいほどのエネルギーを貰った気がする。

忙しい一年だったが、この時のエネルギー充填のおかげでその後を乗り越えられた気がする。

きっと音楽にはそんな力がある…

ハズ!

ちなみに今度はしっかりと聴き込んだ状態でもう一度メタリカのライブを見たいと思い、色々なアルバムを聴いて、予習してるのだが…。

それ以来、来日していない。

2013年のこと。リベラも引退した年。

もう十年か。

早っ!!


長々と自分のすきなことを書かせて頂きました。

人の興味云々よりも気のおもむくままに書きました。

何卒ご容赦を。

そして最後まで読んで頂き誠にありがとうございます!




動画ではライブの始まりの雰囲気が分かるかと、【The Ecstasy Of Gold】と、メキシコで行われたライブで演奏している【Enter Sandman】の様子を。

お客さんちょいとノッてます(笑)
本当にもし良かったらご視聴下さいませ。














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