好きなヒロイン属性発表ドラゴン【キャラ作りの話】
好きなヒロイン属性発表ドラゴンが~
好きなヒロイン属性を発表します~
という話です。
ヒロイン属性とは
ヒロイン属性とは何か。
厳密な定義は複雑というか、もともと一般的に使われている「属性」という言葉を創作界隈に当てはめた話なので、起源はこうだ! みたいな絶対の定義はないのでしょうが、ここでは上に引用させていただいたpixiv百科事典の内容を前提に語っていきたいと思います。
すなわち、ざっくりとしたキャラクターの特性について。ただし、今回はヒロインに限る。
どんな物語を書くにしても、キャラクターというものは必要になります。それが人でなくても、動物でも、自然でも、宇宙人でも。地の文を読み上げている語り部だって立派なキャラクターの一つです。
そしてキャラクターを作るうえで、属性の設定は極めて重要な要素といえるでしょう。どんなキャラクターにするか、どんな属性を付与するかでキャラクターの魅力は大きく変わりますし、なにより属性という名の指針をつけておいたほうが、作者も読者もそのキャラクターを追いかけやすくなります。
例えば、「眼鏡」という属性が付与されたヒロインがいるとして、単純に目が悪いという情報のほかに、頭がいいとか冷静そうとか、そういった様々な作品に触れてきた経験に基づく先入観――指針を持ちながらヒロインを見ることが出来ます。
そのうえで、期待通り学年首位の優等生を描いても良いし、あえて補修常連の抜けた子にしてギャップを演出しても良い。
もちろん、魅力のあるキャラクターの性質は一言で表せるほど単純なものでないことは重々承知の上ですが、それでも「眼鏡」とか「ツンデレ」といったわかりやすい属性を据えておいたほうが、書き手側としても言動にブレのない一貫したキャラクターを作りやすくなると思います。
そしてなにより、属性そのものが強い集客力を持っていますからね。好きな属性のキャラがメインヒロインだったりしたら、やっぱりそれだけで興味を惹かれるものがありますから。
というわけで、話が好きなヒロイン属性に戻ってきたので、属性の定義についてはここまでにして。
ここからは私情をひたすら書き並べていく時間です。自分が特に好きなヒロイン属性を三つ発表していこうと思います。
好きなヒロイン属性
①幼馴染
好きです、幼馴染。
送り仮名のない三文字で書くのが自分流のこだわり。深い意味はないです。
トップバッターで発表した属性なのですが、実は自分が制作している二作品のノベルゲームのどちらにも幼馴染は出てきません。好きなのに、こよなく愛しているのに。
一応、自分が昔書いていたネット小説ではメインヒロインの子が幼馴染だったのですが、そのキャラクターがとにかくお気に入りで、彼女の幻影を引きずりまくっているせいで他の幼馴染が書けなくなっている節もあったりします。
ストーリー系の創作をやっているとよくあることですが、特定のキャラクターを通してその属性の好きを突き詰めていったが故に、他作品でもその属性のキャラクターを出そうとすると突き詰めた好きに寄ってしまい、結果として似たようなキャラクターが完成するという。
現に私はそのお気に入りの子で好きを突き詰めた結果、幼馴染は同い年で巨乳で小学校より前からの知り合いで性格が明るく人当たりのよい美少女しか認められなくなってしまいました。
重症です、だがそれが理想なのだから仕方がない。
理想の姿が一番魅力的なのだから、取り分けて必要性がなければ理想を形作る要素を切り落とす意味がない。その結果、似たキャラクターばかり生まれるという。まあ、その似たキャラクター性が作家の特徴として受け入れられることも往々にしてありますし、決して悪いことではないと思ってはいます。
さて、先鋭化された幼馴染の構成要素はともかく、広い範囲で語れる要素としては「積み重ねた時間」こそが幼馴染が持つ最大の魅力であると考えています。
ボーイミーツガールの正反対。幼少期から長い時間一緒にいて、時には距離を置くこともあったかもしれないが、なんだかんだ常にお互いの存在を意識しながら今日まで生きてきたという過程こそ、幼馴染の持つ大きな魅力です。
時間とは万人に平等に流れており、精神と時の部屋でもなければ覆せない要素なので、それだけでも唯一無二の関係性を演出出来る強みがあります。
まあ、その長い時間をかけても関係が進展しなかったとも捉えられるので、幼馴染は負けヒロインになりがちなわけでもありますが。
自分は関係性が大大大好きなオタクなので、その点でも唯一無二の繋がりを持つ幼馴染が好きなんですよね。
ただし、こうして幼馴染の魅力を分解していくと、必ずしも幼馴染でなくてもよい好き要素が見つかったりもします。
これは他の属性についても同様ですが、その属性の好き要素を抽出出来るのであれば、絶対にこの属性じゃないとヒロインが書けない! というわけでもないのですよね。
自分は幼馴染が好きです。けど、幼馴染でなくても、それに匹敵する代替不能な唯一無二の関係性が構築されるなら、幼馴染でないキャラに幼馴染の要素を注入してキャラ作りをすることもあります。
詳細は自作品のネタバレになるので避けますが、上のような経緯で「七不思議の七番目 幸色の厄災ちゃん」に登場するヒロイン――怪原幽実のキャラクター性は作られていきました。
自分にとっての魅力的なキャラクターが作りやすいという利点、似たキャラクターが生まれやすいという悩み。双方のバランスを上手くコントロール出来るようになっていきたいです。
ちなみに、次々回作――すなわち四作目のゲームのヒロインは幼馴染になる予定です。
まだプロット段階ではありますが、私の思う幼馴染の好き要素をとことん詰め込んでいきたいと思っています。
②後輩
年下の女の子に頼られたい、甘えられたい。
全人類の願いであるはずです。誇大広告です。
最初に挙げた幼馴染とは異なり、この属性については自分の中でのストライクゾーンがかなり広いと思っています。
年齢は一つから三つくらい年下まで――いわゆる学生の範囲で経験しうる年齢差のキャラクターを見たら、自分はそれだけで後輩キャラと認識します。それくらいざっくりとした属性です。
もちろん、突き詰めていくと特に好きな要素とか書きやすい性格とかはあります。
低身長、小悪魔系、主人公を先輩と呼ぶなど。「七不思議の七番目 幸色の厄災ちゃん」に登場する厄災ちゃんは、自分の中でも特に好きかつ書きやすい要素で構成された後輩キャラですね。
ただ、素直で懐っこい後輩も、さん付けで呼ぶ後輩もちゃんと好きです。性格については割と多様で問題ないのかなって思っています。
二作目である「従妹を大学へ連れていく!」のヒロインである小佐内琴深さんも、二つ年下の少女なので一応後輩属性に含まれている認識です。ただ、こちらは大学生と高校生であり先生と生徒の関係だったので、後輩っぽさはあまりなかったかなとも思います。
こうして要素を分解すると、後輩が好きというよりは年下らしさが強い女の子が好きなのでしょうな。そのうえで、自分の感じる年下らしさの極致が後輩という属性だったのかもしれません。
後輩の美少女に頼られたい、甘えられたい。
全人類の願望です。たぶん。
③お嬢様
高貴な身なり、高貴な身分。
現実ではお目にかかれない属性(主観)。
お嬢様、類義属性でお姫様も好きです。
この属性については上に挙げた二つとは異なり、性格とか主人公との関係性に左右されない、お嬢様がよく持ちがちな他の属性――外付けの肩書きが個人的なお気に入りポイントだったりします。
高貴、お金持ち、頭脳明晰で才色兼備、育ちがよく所作が丁寧。
一般人では持ちえない肩書きをたくさん持っている雲の上の存在――そんなキャラクター単体の特別さがお嬢様の魅力だと思っています。
好き要素の突き詰めについては、幼馴染と後輩の間くらいな感覚です。
お嬢様属性が好きになったきっかけが、昔書いた小説に登場する財閥の一人娘に入れ込んだ結果であり、その姫様は育ちがよく賢いお嬢様のパブリックイメージを詰め込んだようなキャラクターでした。なので、庶民派などのギャップのあるお嬢様よりは、正統派な育ちの良いお嬢様の方が好き要素が多いと思います。
ただ、幼馴染ほど先鋭化はしていないかなーとも。正統派であれば、無垢で清楚な箱入り娘も、理知的でカリスマにあふれた令嬢も、どちらも好き好き大好きです。巨乳でも、貧乳でも。
さて、ここからは少し他属性の話も入ってくるのですが、自分はこのお嬢様が上にある二つの属性と異なる点として、属性がキャラクター単体で完結していることを挙げました。
持論として、自分は己が好きな属性のヒロインこそ最高に可愛く書けると考えています。幼馴染の項目でも語りましたが、必要性がないなら理想的な好き要素を切り落とす意味もないですし。
ただ、じゃあ幼馴染と後輩とお嬢様を全部混ぜたヒロインが完璧で究極かと問われれば、そうではないと首を横に振るでしょう。
一つ年下の後輩で、家が隣同士の幼馴染で、巨大企業の社長令嬢なヒロインが好きかと言われたら、ちょっと違うなって思っちゃいますし。第一、幼馴染は同い年であるべきと唱える過激派人格の自分が、後輩属性の同居を許してくれません。
ただ、二つであればどうでしょう? 幼馴染と後輩は同居不可でも、幼馴染とお嬢様や後輩とお嬢様は同居が可能です。なぜなら、自分の中でのお嬢様は主人公との関係性に依存しない属性だから。
更に言えば、後輩の要素とお嬢様の要素を少しずつ抽出して混ぜ込むことで、後輩属性やお嬢様属性ではなくとも自分にとっての素敵なヒロインを書くことが出来ると思っています。
先の後輩の内容で挙げた琴深さんは、どちらかといえば上のような抽出した要素の混ぜ合わせで生まれたキャラクターと言えるでしょう。
好きな属性をとことん突き詰めて生まれるヒロインもいれば、いろんな属性の要素を広く取り込んで生まれるヒロインもいる。とりわけ自分はこのようにいろんな要素であったり流行であったりを取り込みながら、キャラクター作りをしていることが多いかなと思います。
清楚と年下と育ちの良さを混ぜたやつ、正式名称がわからない属性も好き好き大好きです。
番外編:メイド
と、まあ特に好きな属性を三つ発表したので、ここまでで筆を置いてもよかったのですが。
番外編として、特別めっちゃ好きという自覚はないけど、やたら自作品で登場頻度の高い属性――メイドについて少しだけ触れたいと思います。
いや、厳密にはメイドではなくメイド服なのかな? メイドが直接登場しているというよりは、メイド服を着た女の子がやたら高頻度で登場しているのですよね。
現在の自分のアカウントと紐づいて見える部分だと「七不思議の七番目 幸色の厄災ちゃん」に登場する妖精ちゃんくらいですが、昔書いていた小説でも文化祭の出し物でメイド喫茶をしてたり、「従妹を大学へ連れていく!」でも立ち絵はないですが文化祭で幽実がメイド服を着てたり。そういえば、次々回作にもメイド服の少女が登場する予定だったり。
たぶん自分の中では、わかりやすく非日常的でかつかわいいの記号としてメイド服を認識しているのだと思います。
知名度が高くて、普段使いするものじゃなくて、そして服自体が可愛さの象徴でもある。この要素を満たす代替品は、自分ではぱっと思いつきませんからね。自然と、メイド服を多用するようになったのでしょう。
もしくは、潜在的にメイドが好きなのかもしれません。おかえりなさいませと出迎えてくれるタイプのメイド喫茶に行ったら、ドハマりする可能性もあるのですかね……?
おわりに
というわけで、創作論っぽいものの第二回として、キャラクターの属性について書かせていただきました。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
次に書く予定のネタについてですが、「ティラノゲームフェス2024」向けに制作している8月中旬~下旬ごろに公開予定のノベルゲームがありますので、その話でも出来ればと思います!
まあ、あくまでも予定は予定なので、全然別のネタを書くかもしれませんが~。
おまけ
清楚と年下と育ちの良さを混ぜたやつが好きなドラゴン。
ドラゴンのイラストはトレスして描きました。
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