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母のために選ぶ、児童書。11

90歳を超えて、さすがに母も小さい文字が読みづらい、眼鏡をかけても本が読めないというのです。電子書籍は母には使いこなせません。ルーペ眼鏡も、母には使いにくいようです。ならばと、視点を変えて、児童書にアプローチしてみました。これは、いけるかも!

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 13セット目の3冊についてご紹介します。通算で39冊となります。母の感想はどうだったでしょうか、ご報告します。

・『ながいながいペンギンの話』 いぬいとみこ作/ 山田三郎絵 理論社刊
・『なんでも魔女商会 お洋服リフォーム支店』あんびるやすこ作/絵 岩崎書店刊☆
・『大どろぼうホッツェンプロッツ』プロイスラ―作/トリップ絵/中村浩三訳 偕成社刊☆

 ちなみに、☆マークの本は母から借りて私も読みました。
 母に聞いたところ、3冊ともおもしろかったそうです。私も読んでみました。

『なんでも魔女商会 お洋服リフォーム支店』は、表紙の絵や色使いが乙女趣味たっぷりでカワイイが満載。男性の私が読むには少し気後れしましたが、読んでよかったと思います。奥付けに、あんびるさんはアニメーションの美術からキャリアを始められた方とあり、その後玩具のデザインをへて、絵本児童書のおしごとにはいられたとのこと。表紙や挿絵から何もかも合わせてあんびるさんの世界という気がしました。魔女といっても見た目は普通の少女。ところが、ところが……。

『大どろぼうホッツェンプロッツ』は、逆に、仲良し二人の男子の世界。大泥棒におばあちゃんのコーヒーミルを盗まれて、それを取り戻そうとするのですが……。こちらも、魔法使いが現れたり、かえるに変身させられた妖精が登場したり波乱の展開です。登場人物の名前が長めでドイツ風なのが母には少し読みづらかったかもしれません。また、僭越ではありますが、挿し絵の人物の造形が私の好みからいえばすこしへだたりがありました。もちろん好みの問題ですので、作品の誉れに瑕疵がつくわけではありません。

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 ここから母のために選んだ14セット目、3冊のご紹介です。今回も、大型書店で選びました。今回もハードカバーのものを選びました。値段も比較的求めやすいところがうれしいです。

・『ルドルフとイッパイアッテナ』 斉藤 洋作/ 杉浦範茂絵 講談社刊
・『にわか魔女のタマユラさん』伊藤充子作/ながしまひろみ絵 偕成刊
・『スプーンおばさんのぼうけん』アルフ=プリョイセン作/絵 大塚勇三訳 学研刊

 1冊目は、赤い背景に濃い体毛のネコが4本の脚を踏ん張って黄色い眼でにらんでいる表紙が印象的です。よく見るともう一匹のしま柄のネコが小さく描かれています。ルドルフとはこの猫の名前でしょうか。また、イッパイアッテナとはもう一匹のネコの名前でしょうか。とすれば変な名前で、興味津々です。
 2冊目の表紙は、女性がほうきにまたがって飛んでいる絵です。魔女と呼ぶにしてはいかにも人柄のよさそうな容貌ですが。でもちゃんと黒猫がそばにいます。にわかということは、新米さんかな。ブルーの空と雲、家並みのシルエットが落ち着いた感じです。はたしてどんな事件が起こるのでしょうか。
3冊目は、以前母のために買った『スプーンおばさん』のシリーズ2冊目です。母の評価が良かったので、今回2冊目を買ってみました。ノルウェーの作家のものですが、ノルウェーといえば『ニルスのふしぎな旅』が連想されます。自然豊かで、南北に長い広大な国土。冒険の舞台には事欠きませんね。

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 今回選んだ3冊も、三者三様の個性的な表紙で、書名も興味をひかれるものです。母の気に入るでしょうか。

 結果は、次の記事でご紹介します。では、またお会いしましょう。



※春田みつき さんの画像をお借りしました。

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