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60年代、流行った洋楽。27

『70年代、流行った洋楽』の60年代版です。
60年代の初頭は、私自身がまだ少年時代。音楽に目覚める以前のことでした。そのうち、ラジオのAM放送やテレビなどから流れる音楽に意識が向くようになりました。そんななか、記憶に残る曲にもめぐり逢いました。今、あらためてYou Tubeで聴くと思い出がよみがえるだけでなく、半世紀よりもさらに前の曲とは思えない新鮮さと輝きにおどろきます。

60年代にはこんなことがありました。


孤独の世界/P.F.スローン
From a distance/P.F.Sloan(1966)

 自我に芽生えつつある思春期、だれにも感慨をもって思いだされることでしょう。幼少期を過ぎ少年期から多感な青年期に移ろうとする、それは人生で二度とは経験しない特別な時期だと思います。

 そんな時期にこのような曲に巡り合ったことは幸運なことと思います。このようなメロディを聴いて何も感じないなどということはあり得ません。

 歌詞の方は、いまひもといても内省的です。そして天使、罪、そして神など日本人には難解とも思われる部分があります。が、それをさしおいても心にひびきます。それは下のような事情に関係しているかもしれませんね。

「明日なき世界」(「孤独の世界」の前作)は結果的にNO1になったにもかかわらず作者であるスローンは半分干されたような状況に置かれた。
そんな中書いたのが「孤独の世界(From A Distance)」で”友よ、信念なんて分かってもらえないよ 一人ぼっち夜に旅してる時にはね”といった内省的な歌詞になっているのもスローンが置かれた状況によるものであろう。

竜馬のブログ


二人のシーズン/ゾンビーズ
Time of the Seasonson/The Zombies(1968年)

 イギリスのロックバンド、ゾンビーズというのは、少し変わったグループ名です。どうもおふざけでつけたグループ名のようです。69年に全米第3位のヒットとなりましたが、グループの方はこの後解散したようです。

 本国ではあまり売れず、アメリカやカナダで人気だったそうです。曲の雰囲気やメロディが魅力的なことに比べて、歌詞の方は見劣りすると、下の記事で触れています。

 まあ、しかし我々日本人にはメロディほどには、歌詞の方はダイレクトには伝わりにくいので逆に幸いしているとも言えますね。

この曲は今でもコマーシャルなどに使われてゾンビのごとくよみがえってくるが、残念ながら歌詞の方は大した内容ではない。
彼らはビートルズ同様おふざけで写っている写真が幾つかあり、そのふざけたグループ名によってもかなり損をしている。もう少し考えて名前を付けていたらと思われる。

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ターン!ターン!ターン!/ザ・バーズ
Turn! Turn! Turn! /The Byrds(1965年)

 アメリカのロックバンド、バーズの曲では、以前『タンバリンマン』をご紹介しました。タンバリンマンは1965年の発売の彼らのデビューシングルで大ヒットを記録します。その後、こんどはこの曲がヒットするのですがそのあたりのいきさつは下記のとおりです。

「ミスター・タンブリン・マン」は、同年6月26日付のBillboard Hot 100で1位を記録。ザ・バーズは一躍、フォークロックの旗手として脚光を浴びることとなった。同年7月の国内中西部のツアーの際、ロジャー・マッギンはのちに妻となるドロレスから本作品のリクエストを受けた。

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 また、この曲の作曲者は、フォークソングライターのピート・シーガーで、旧約聖書がもとになっているそうです。日本人にはなじみがないのですが、下のような経緯で反戦歌として歌われ広がったのですね。そういえば、以前ご紹介した、メリー・ホプキンの『悲しき天使』のB面にはこの曲が入っていました。

『コヘレトの言葉』第3章においては、時間も場所も、生と死も、殺戮と癒しも、涙と笑いも、戦争と平和も、すべてが等しく肯定的なものとしてとらえられている。そのためテキストはいかなる解釈も成り立つよう開かれている。しかしシーガーが曲の締めくくりに「平和の時。誓って言うが遅すぎることはない(A time for peace, I swear it's not too late )」という言葉を付け加えたことで「ターン・ターン・ターン」は反戦歌として受け入れられ、フォーク歌手の間に浸透して行った。

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※Alexandre さんの画像をお借りしました。

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