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AKI IMAMURA
2021年2月17日 21:17
海に漕ぎだせばさっきまでの出来事が無かったことのように体内の言葉が消えていったひとつ漕いでひとつ棄てひとつ進むとひとつ軽くなって海原を漕いで漕いで漕いで言葉をポイポイ棄てていった出発した大友海岸が遠く朧げになるところまで漕いでいくとすっかり言葉はからっぽになった漕ぐのを止め波の音と太陽の熱に包まれてゆらりと浮かんでいると眠くなってきたほっとしたのだ海原には誰も居ない私