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許せない言葉を思い出した時は、トランプゲームをすると良い、とりあえずは。


未だに忘れられない言葉がある。

言われた瞬間は、悔しさ、怒り、憎悪、そんな感情がごちゃ混ぜに湧いた。

その時の感情は今も生々しく込み上げる。


なぜ忘れられないのか。

相手は私のことを思って言ってくれたが、その時の私にはとても許容できるものではなかった。

しかし、私は相手を長年尊敬していたので、受け止とめるべきだと思い、湧いた感情を押し殺した。

しばらく平気なふりをした。


それは間違いだった。

湧いた感情は感じきるべきだった。

それがネガティブな感情で、言われた相手が尊敬してきた人だったとしても。


私を頑張らせるために焚きつけるつもりだったのかもしれない。

しかしその時の私は十分に頑張っていたので、侮辱に聞こえたのだった。


結果的に、あの時ああ言われて良かったのかもしれない、と思う時もある。
頭では思う。

でも感情は新鮮なままだ。


友人にも家族にも、こんなショッキングなことがあったんだ、と話せたことがない。

なぜかはわからない。


髪を洗っている時、ふいに思い出す。

そして真空パックで保存された新鮮な感情が湧き出す。

「でも、ああ言われたことを経て、今はこうして楽しくやってる。」と思う。

しかし涙は湧いてくる。


もう7年も経って、幸せに暮らしているのに。

あの時感じた悔しさは全く鮮明のまま。


風呂から上がって、夫をトランプゲームに誘った。

ノッてくれた。

小学生のとき流行ったゲームだ。

お互い真剣に戦った。

感情は落ち着いた。


でもまた時間が経ったら、ぶり返してくるだろう。

10年後、この感情はどうなっているのだろう。

とにかく、今の私には夜中でもトランプをしてくれる相手がいる。

そして、こうして文章にできる場がある。

人に、こんなことがあったんだと、伝えられるようになったのは進歩だ。



真剣モードのABEAでした。


ABEA










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