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翻訳としてのデータ分析#42 クエリを書いてるんじゃない、ミッションに向かっているんだ

原文抜粋 : オバマがいたアメリカ

(オバマの)就任演説において、胸に届きやすい言葉が胸に届きやすい形で口にされていた

『ぼくは翻訳についてこう考えています -柴田元幸の意見100-』より

データ分析に置き換えて考える

NASAの清掃員の話じゃないけれど。

メディア系の分析をしていた時、とかく労働集約的なSQLクエリ作成において、かつての上司が冗談半分でこんなことを言っていた。

「俺たちはクエリを書いているんじゃない、マスメディアを作ってるんだ!」

以来、集計依頼が来ると、たまにそう言ってみんなで笑った。

いい思い出の1つだ。

とかく人は規定された仕事に自身を押込めやすい。守備範囲を決めて、作業に落とし込むほど、思考を邪魔されずに生きていく事ができる。それはもちろん、集中して作業を進める上では必須だ。

ただ、視野を広げて、大目標に役立つ何かにアンテナを張りながら仕事をすることも時には重要だ。

データ分析でもそれは同じだ。というか、データ分析は、他職種に比べるとそのメリットが大きいと思っている。これまで書いてきたように、データ分析は、意思決定に関わりやすく、結果や過程で多様な解釈を許すからだ。

単に大きいことを言えばいいというわけではない。でも、己が信じられる会社のミッションや、目指したい方向があるならば、それを事あるごとに口にして、これからやらなければならない作業を捉え直してみると、色んな恩恵を得られると思う。

根本的に違うアプローチに気づくかもしれないし、今やっていることを止めてもっとやるべき事が見えるかもしれない。一時的に無理してでも今の作業を早急に仕上げるべきだと思い至るかもしれない。

僕が尊敬する先輩方は、休み時間から戻ってきた時や、朝会った時、進行中のプロジェクトに関して、打開策やピボット策を話し出す人ばかりだった。常に考え続け、思考の枠をはめ直しているのだなあと、肌で感じられた。

その一助として、威勢よく大言を壮語していきたい。

サポートされた者たちから受け継いだものはさらに『先』に進めなくてはならない!!